アマチュア無線の資格は『4・3・2・1級』の4種類がある。一般に『4・3級』は『初級資格』、『2・1級』が『上級資格』という認識らしい。ところが『電波法令集』をもう一度、見直してほしい。『4・3級』は『初歩』で、『2・1級』が『基礎』である。どこにも『上級』だの『下級』だの書いていない。さらに言えば、かつて『難関』といわれた『2級』ですら、今や『講習会で買える』時代だ。必要な人は『買えばいい』のだし、いらない人は『買わなければいい』。
【写真:4級のカムバック組にHFの楽しさを伝えるために21MHz帯を運用】
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◆学歴偏重、スマホ・・・と同じような『肩身の狭さ』が、おかしい。
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スマホ・・・私は『今のところ不要なので持っていない』。
妻が『3Gサービス終了やから、しゃあないしスマホを買った』。
これが、約6か月前の出来事である。
私は『個人用』のスマホを持たないが、
会社が支給したスマホやタブレットは『それなり』に使っている。
所詮は『持ち歩きの電話機』である。
▲要するに、公衆電話を持ち歩いている・・・に過ぎない。
若い人なら、スマホくらいもっていないと『恰好悪い』のかも知れないが、
電話など『話しができればOK』で『電池が切れるまでカケホ』にしてある。
月々の通話料は、3,500円くらいで『ツレ(友人)に掛け倒し』ている。
仕事場に必要以上のIT系ツールを持ち込まない。
スマホに乗り換えたら『パスワードの嵐』が待っている。
まぁ、昨今のPCで見に行くサイトも『やれ、IDとPW』を打たせる。
それも、基本的に『ケータイやスマホと紐付き』になったのが、
手に取るようにわかるように、近年、変化したのを感じる。
だから、余計なものは『極力、持ちたくない』のである。
話しを、アマチュア無線に戻そう。
アマチュア無線関連の専門誌は『カムバック組』を意識した誌面作りで、
さらに『急いで、3級、2級を取りましょう!』という流れになっている。
多くのカムバック組は『4級』で戻ってきて『浦島太郎状態』だ。
販売店も、3級・2級をボリュームゾーンに考えた商品ラインナップを並べ、
4級持ちなら、3級・2級を『講習で買ってこい』的な商売ばかりが目立つ。
まぁ、旧2級、旧1級の人たちが、どんどん減っていき、
『このままでは、粗利が稼げる上位機種が売れない』と焦っている。
概ね10年くらい前に、団塊世代の大量退職を見込んだ商売も底をついた。
団塊世代の大量退職ビジネスとは、
退職金目当ての商売で『退職金の10%程度を無線に消費してもらう』。
大手企業退職者で20百万~30百万円の退職金があるとしたら、
その10%の、2~3百万円を『生涯の趣味費に充ててもらう』というもの。
これくらいの金額になると、合法的に『カネを遣わせる』には、
いわゆる『上級ハムになろう』が、手っ取り早いのである。
もう、雰囲気が『最低でも2級くらい持っていないと格好悪く肩身が狭い』。
こんな風潮が、無線業界や無線道楽者に『はびこっている』のが、
私は気持ち悪く感じるのである。
・大学くらい出ていないと肩身が狭く、恰好悪い?
・車くらい持っていないと、肩身が狭く、恰好悪い?
・持ち家でないと、肩身が狭く、恰好悪い?
誰と比較しているのか・・・。
こんなものは『相対的』な『誰かと比較するから出てくる発想』だ。
何級でやろうが、私は『その人の勝手だ』と思っている。
そもそも、4級資格でカムバックしてきて、
すでに30~40年前で『記憶』が止まっているし、技量も落ちている。
だったら、カムバック時の資格等級で『しゃぶり倒す』発想はないのか?。
トントン拍子で3級、2級を講習で取るのは結構だ。
だが『大した技量もないクセにいきなり10・14MHz・200W』はどうなのか。
結局は『総務省の免許状情報』で『見るからに上級です!』と、
見せびらかしたいだけではないか・・・。
新型クラウンがモデルチェンジするから、
現車を見ずに注文する零細企業の見栄張りオヤジか・・・?。
無線通信への飽くなき興味・・・ここが無線の原点だ。
▲4級・3級的な運用でも『これくらい、アホでもできる』の例。
・大学くらい出ていないと肩身が狭く、恰好悪い?
・車くらい持っていないと、肩身が狭く、恰好悪い?
・持ち家でないと、肩身が狭く、恰好悪い?
・スマホくらい持っていないと、肩身が狭く、恰好悪い?
・2級で200W出せないと、肩身が狭く、恰好悪い?
『他人との比較』に『うつつを抜かすヒマがあるなら運用したら?』。
私は、現在『カムバック組・4級資格で楽しめる21MHz帯を運用』に絞り、
実際に、どの程度のエンティティ(国や地域)と交信できるか、
休日を中心に『21MHz帯を運用しながら「定点観測」をしている』。
『和文電信』もやらないことはないが、お休みさせてもらっている。
14MHz・200W・・・確かに『憧れ』かも知れないが、
これとて、中途半端なアンテナ設備だと、
せいぜい、200~250エンティティ(国・地域)で頭打ち。
2級(200W局)で、ほとんどやりつくした人の多くはオーバーパワーだ。
結局、上を目指すにしても、
局免許の公開情報だけでは『本当の出力』まではわからない。
200W免許でありながらも、10倍の2kWを出す局も『わんさか』いる。
こういうのを見ていると『小回りの利く3級的運用が楽しい』。
▲ホンモノ?の上級ハムは『低電力』で『飛ばす技量』を『持っている』。
楽しいどころか『きちんと、自己管理して「伸びしろ」を残す』からこそ、
時期を見て、指定事項を付け足すなり『融通が利く』のだ。
その『伸びしろ』を『残すこと』で『長続きする』。
手あたり次第に、あれもこれも・・・で長続きした試しがない。
・自分はどうしたいのか?
・自分なりの遊び方を持っているか?
・目標(理想)、あるべき姿を描いているか?
・現状認識をして、きちんと把握しているか?
・実現のための『グランドデザイン』を描いているのか?
しつこいが、2・1級は『上級』ではなく『基礎級』を認識してほしい。
当たり前だが、DXのメインストリートである14MHzに出るには、
2級以上を持って、資格・等級に応じた免許範囲で運用してほしい。
また、資格・等級は持っていても『技量が未達』なら、
初歩級で運用できるバンド・モードで『自分を鍛えるべし』。
▲今や、デジタルモードの普及で、南米との交信も容易になった。
小回りが利く小型二輪(125ccバイク)のような3級的楽しみがおススメだ。
中型二輪の免許を持っていても、
なんだかんだと使い勝手のいい、
125ccバイクが売れている。
見栄を張ったところで、カネばかりかかるのが『オチ』である。
これが『世の中の仕組み』なのだ。
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