友人が『カーボンロッドアンテナの実証実験してみようぜ!』と、釣り竿を買ってきました。10m弱のカーボン釣り竿で『カーボン含有量が80%あるから使えるのやないか?』と。本人は『ハイパワーでぶっ壊す!』と、どこまでパワーを突っ込んだら壊れるか、あるいは溶融解し始めるのかが『興味津々』です。
【写真:これが『飛ぶのが不思議だ』が、なんとなくの実証実験のきっかけ】
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◆100Wでやってみよう。
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1.9~50MHzまで『200W免許』を下ろしている友人宅。
とりあえずは『430MHz帯・FMのメインローカルでよく聞く100Wで、
どないなるか、やってみようぜ』と、本人は壊す気、満々です。
また、常に使っているバーチカルとの比較もやろうぜ、と。
7MHzは、カーボンとはいえ『だいたい短縮率も合っているんやないか?』。
GNDは、鉄製の手すりにタップを立てて落としています。
それでも、VSWRは『1:2.0くらいか。10%のロスやな』。
そこで、AH-730を起動させ、TUNEを取ってみたら、
RIG側の見掛け上は『1:1.2』くらいまで落ちたました。
友人いはく『ま、これは想定内やね。1/4波長と電流分布が合ってる』。
次は『14MHzにしたらどうなるか。電圧給電やぞ、ははは!』。
一旦、AH-730をスルーさせて『カーボン釣り竿のみ』でVSWRを測る。
いちおう、セオリー通り『10Wまで下げて・・・と』。
VSWR計は『案の定「1:∞」やね。電圧給電になるしな』。
さらに『∞っていっても、案外、VSWRは1:6くらいかもな、ははは』。
念のために『出力を1Wまで下げてみよ。お!、予想通り『6』くらいちゃうけ?』
ということは『進行波1Wでも、反射波は半分ほど返ってきてるわ、RIG壊すで』
さてと、AH-730を起動させて待つこと数秒、いや10秒はかかったかな。
見た目は『1:1.5』くらいに合わせておるが、
これって、AH-730の中で整合が取れてて、
おおかた、内部のLCで誤魔化してるんやな。
しかし、まぁ、こんなえーかげんなエレメントでも、
見た目のVSWRは、ちゃんと合わせとるがな。
これで、RIGに反射波が直撃することはないわ、ははは。
14.074MHzのFT8で、しばらくCQを出しっぱなしにしてみる。
彼は、いつも同じ時間帯に14MHz帯のFT8に出ています。
同バンドの常連局からアップされるPSK Reportを見ていると、
・友人『やっぱり、普段より-3dBから-10dBほど低いわ』
・私 『でも、空中状態は常に変化するからなぁ』
・友人『お、EUロシアが呼んできよった。あー、-18dBってかよ』
(FT8 Sent: -11 Rcvd: -18)
・友人『いつものアンテナやったら、相互間の差って、そんなにないんやけどな』
友人いはく・・・
・いくらポン付けATUでも、さすがに電圧給電に近いとあかんな。
・電圧給電に近いエレメント長やから、VSWRが1:6くらいちゃうか?。
・要するに、ハイインピーダンスなんや。
・アンアンのバランで誤魔化せるかもな。
・VSWRが『6』もあったら、-3dBで電力損失50%くらいあるで。
・ちゅうことは、RIG側が100Wでも、エレメントからはよくても50Wやわ。
1,7MHzの10mは1/4波長に概ね合っていて『電流の腹』で給電
2,14MHzの10mは1/2波長に概ね合っていて『電圧の腹』で給電
3,得体の知れないカーボン釣り竿やから、1/4や1/2からは少しズレてる
それから『気になる接合部の熱』に関しては『思ったほど熱を持っていなかった』。
友人は『融点で溶けて破断するのを期待してたんやが、期待外れや』。
また、先ほどのEUロシアとクラブコールの50Wで、
普段使っているバーチカルで呼んでみたら、リターンがありました。
FT8 Sent: -13 Rcvd: -15
伝搬状態が少し悪化し『EUロシアの方は、-11から-13dBに悪化』しています。
こちらの方は『-15dB』が返ってきたので、
一概に言えないものの『やっぱり、きちんと整合の取れたアンテナが強い』。
友人は『まあ、AT限定のシン・ニアマのアパマンやったら、ええんちゃう?』。
カーボン釣り竿は『アパマンハムの強い味方なのか・・・?』。
結局のところ、溶けたり折れたりの破壊には至らなかった。
毎度おおきに。ほんじゃーね!!
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