癌になりまして・・前立腺癌の重粒子線治療闘病記

群馬大学病院重粒子線医学センターでの前立腺癌治療日記・・癌の発見から重粒子線治療、治療後の経過・・病後の新たな毎日

重粒子線医学センター外来診療(1)

2013-06-19 20:47:59 | 日記
10月○日、○○大学病院の重粒子線医学センターの外来に受診した。明るく綺麗な待合室で、受付の方も感じがいい。さすが、先進医療・・高額医療だ。
最初、別室に案内され重粒子線治療の説明DVDを約20分見た。内容は・・治療の特徴や設備の説明のような・・よく覚えていない。
その後、○○教授から詳細な説明を40分間ほどして頂いた。穏やかな話ぶりで落ち着いた印象の人物である。

まず、前立腺癌の進行度であるが、
①病期(ステージ)は、Ⅱ期(限局性 癌)T2a
②PSA10未満(8.2)
③グリソンスコア(7)
再発の危険度は「中リスク群」に分類されるとのことである。
「中リスク群」は、半年のホルモン治療後に16回の照射で、5年生存率95%程度らしい・・逆に5%の確率で5年以内に死ぬんだと思った。・・癌を宣告された時とは違い、死が具体的に数値化された。・・とは言え、自分自身の事ながら、どこか第三者的に聞いていて実感がない。

重粒子線治療の特徴についても説明があった。
①病巣に線量を集中出来る。
②標的細胞を死滅させる効果が高い。
③治療期間が短い。
副作用は、
①排尿障害5~6%
②排便障害2%
X線などの放射線に比べ、副作用は少ない。まして、摘出手術とは比較にならない。
治療費用は、314万円で治療開始直後に請求される。・・・などなど・・

出来れば通院で治療を受けたいとの意向を伝えると・・通院可能との回答であった。
ずいぶん丁寧な説明であった・・
リスクや副作用の話があったが・・もう、後戻りは出来ない!・・やるっ気ゃないでしょう!

その後、美人の看護師から細かな確認があった。色々話があったが・・問題は・・『70kg台まで痩せて下さい。治療期間は、その体重を維持して下さい』・・簡単に言うが、それは簡単じゃないだろう!・・10kgの減量!
・・やってやろうじゃないか!
でも、最先端治療の重粒子線は、太ってると駄目なのか?・・届かないのか?
重粒子線医学センターでの初診は、大きな課題を持ち帰る事となった。
『減量!』・・その後、辛い辛い食事制限が続く事となった。

『追伸』
重粒子線は、X線などの放射線とは違い、体表面では線量が低く、粒子が停止する直前に線量が最大化(ブラッグピーク)する。粒子のスピードによってブラッグピークの深度が変わるため、患部に焦点を合わせる事が出来る。ただ、体表面から患部までの距離が近いほうが焦点を合わせ易いのかも知れない・・
また、重粒子線は細胞のDNAを切断するため、癌細胞を死滅させる生物作用はX線の2~3倍になる。陽子線より直進するので、深い所の患部をシャープに治療出来る特徴がある。・・・心配で・・勉強した。