癌になりまして・・前立腺癌の重粒子線治療闘病記

群馬大学病院重粒子線医学センターでの前立腺癌治療日記・・癌の発見から重粒子線治療、治療後の経過・・病後の新たな毎日

緊急入院!(3)・・辛く長い夜

2013-06-10 21:31:10 | 日記
辛く長い夜が始まった。
鼠径部の止血のため、これから6時間右足を動かす事が出来ない。左腕には点滴の針が刺さり、胸には心電図・・上を向いたまま・・動けない!
腰が痛い・・それより、オシッコがしたい。上を向いたまま、尿瓶にチンチンを突っ込んで頑張ってみるが・・だめだ!
麻酔が効いているせいだろうか・・出ない!・・どうしよう~
膀胱が悲鳴をあげる・・導尿は悲鳴をあげるほど痛いらしい。・・どうしよう!
丁度、様子を見に来た△△医師に聞くと、使い捨ての導尿カテーテルは細いと言うが・・どうしよう!!
あ~あ、もうだめだ~
若い看護師に言うと・・『分かりました!お待ちください』・・年輩の看護師が来た。
「あの~、これ痛い?」と聞くと・・『これは、痛い!動くともっと痛い!』・・いじめだ!
チンチンをむんずと掴み、消毒された。『ゼリーを多目に塗って、あ・げ・る!』・・遊ばれている。
『はい、入れます。力を抜いて』・・ぐぐっと入ってくる感じがして・・最後に細い所をぐっと通り抜けた。・・出たあ~・・はあ~・・助かった。
多少の痛みがあったが、思ったほどではなかった。
尿瓶に一杯のオシッコが終わり、看護師は勝ち誇った様子で出ていった。
「はああ~~」ベットの上では大きな溜め息とともに、男の尊厳も吐き出された。
忘れていた腰の痛みが・・6時間はこんなに長いのか・・何度時計を見ただろう・・
やっと6時間経過し・・横を向くことが許された。・・ずいぶん楽だ!
横を向くとオシッコも出た。
腰が痛くて、寝られないまま・・朝になった。

緊急入院!(2)・・カテーテル手術

2013-06-09 20:07:08 | 日記
頭が痛くて前夜はあまり寝られなかった。朝9時頃に若い△△医師が来て診察とカテーテル手術の説明があった。午後3時からに決定!・・小心者には・・待つ時間が辛い・・ドキドキ・・
いよいよ3時・・決戦の時だ!!
ストレッチャーに乗せられて手術室へ・・すれ違う看護師さんが『いってらっしゃい!』と言ってくれるが・・愛想を振りまく余裕なし・・
手術室は、明るくキレイで広い!担当の看護師さん達の手際がいい。手術台に移されると裸にされ、シートが掛けられた。いよいよだ!!
右足の付け根に麻酔が打たれ、その後、針を刺されたような痛みがあった。
△△医師が『もうカテーテルが入ってます』などと話し掛けてくれるが、返事するのが精一杯だ。直ぐに左胸に違和感があり、顔の上にあった扇風機の親玉みたいな物体が動き出した。色んな角度から撮影しているようだ。『はい、造影剤入れます』急に胸が冷たくなり、それがあっと言う間に下に流れるのがハッキリ解った。何回か造影剤を使い・・終わった。肩の力が抜けた。
手術室から隣のスペースに移動する間に、○○医師が『冠動脈には詰まりは有りませんでした。細い血管が詰まったのかもしれません。大丈夫です!』・・はあ~、良かった!
その後、カテーテルを入れた鼠径部を△△医師が押さえたり、弛めたりしながら止血を20分位してから、押さえ付ける様にテーピングした。
病室に戻ると、△△医師がパソコンで造影剤を入れた時の映像を見せて説明をしてくれた。自分の心臓が・・動いている・・動いている!!
何とか、生きられるか・・・ホッとしたのも束の間・・大変な夜が待っていた。・・・(つづく)

緊急入院!(1)・・番外編

2013-06-08 13:25:08 | 日記
ホルモン治療を始めた翌週、10月○○日の朝7時頃、胸が苦しい!!心筋梗塞か!脂汗が出る。激痛ではないが、押さえつけられるような痛みだ。・・病院に行くべきか・・救急車か・・かみさんのニトロを試してみたが・・痛みは治まらない。
しょうがない、病院に行くしかないか。
市内にも総合病院はあるが、出来れば専門病院で診て貰いたい。車で40分位の○○○○センターに電話をしてみた。
まだ早い時間であったが、当直医が話を聞いてくれた。『私は○○です。直ぐに来てください。私が診ます。』・・親切じゃん!・・慌てて出掛けることにした。・・・この時はまだ、薬を貰って帰って来るものと思っていた。

8時半頃に到着した。処置室に通され、採血されベットで心電図を撮る。
暫くして、電話の○○医師に診察を受けると・・『う~ん、心筋トロポニンlが高い。冠動脈が詰まっている可能性もあるので、明日、カテーテル検査をしましょう!』・・即、入院決定!
その後は、車椅子が用意され、歩くことも禁止された。レントゲン、心エコー、動脈硬化の検査を済ませて病室に入ると、直ぐに点滴が始まった。
3時過ぎに、明日担当する若い△△医師から「経皮的冠動脈形成術」の説明を受けた。血管が細くなっている可能性があるので、ステントを入れる事を前提に鼠径部から太いカテーテルを使うとのこと。検査と言うより手術のようだ。
それにしても、頭が痛い。(*^^*)
冠動脈を拡張させる点滴をしているせいで、頭の血管も広がり頭痛になるらしい。俺の体はどうしたんだ!!癌なのに心筋梗塞かあ~
かみさんは、『ガン保険貰ってから心筋梗塞になって~(笑)』って言うし・・
頭が痛い・・痛い・・
眠れない・・

ホルモン治療開始・・重粒子治療闘病記

2013-06-06 21:12:30 | 日記
治療方針を決めた翌日、大学病院からの手紙を持って主治医M医師を訪ねた。手紙を見て、昨日の話を聞いて、『それは良かった!早速、ホルモン治療を始めよう。』・・話が早い!
それから、ホルモン治療の副作用の説明があった。男性ホルモン(テストステロン)を抑えるリュープリン注射をするのだが、その前に錠剤を1週間飲むことになる。副作用は、火照りや発汗・・いわゆる更年期障害のような症状が出るらしい。勿論、男性機能も減退する。・・まあ、一時的に女性化・・と、言うより、オバサン化・・しょうがないか・・しょうがない・・
12日朝に錠剤を飲み始めた。
午後、何となく火照りなのか、微熱なのか・・調子が悪い。
でも、金曜日なので、飲みに出掛けた。確か・・飲んじゃダメとは言われなかった・・と思うが・・
いよいよ治療が始まったが・・錠剤を飲み始めて5日後・・・大変な事が起きた。・・・・・(つづく)

○○大学病院での診療(2)・・重粒子治療闘病記

2013-06-04 12:16:22 | 日記
10月○日、○○大学病院の診療の日である。かみさんが、一緒に行くと言い張る。心配と言うより、医者の言葉を直接聞きたいらしい・・・簡単に言うと・・・『あんた一人で行くときっと勝手に痛くない重粒子線治療に決めちゃう。根治するには手術したほうがいいじゃないの?』・・などなど・・口には出さないが、多分そんなとこだ。・・もっと簡単に言うと・・信用がない・・
力関係から一緒に行くことになった。

今日は、泌尿器科の○○教授の診察を受けた。先日受診した時に、生検で採った検体を大学病院に預けていたが、グリソンスコアが、ワンランク引き上がり『7』になり、PSAも8.2の判定であった。再発リスクは、グリソンスコアとPSA数値から3段階に分類するようだが、その真ん中の『中リスク群』と説明された。
思っていたよりリスクが高い。・・気持ちが沈んだ。(-_-;)
○○教授は『半年間ホルモン治療して、重粒子線治療すれば、キレイに治ります!通院で治療出来ます!』・・気持ちが上向いた。\(^-^)/
有難いことだ・・かみさんも横で聞いていた。・・
『キレイに治る』・・この言葉に救われた。まだ、生きられそうだ。
即答で、「重粒子線治療をお願いします!!」
と、言う訳で治療方針が決定した。

『追伸』
○○教授の第一声は、『M先生の紹介なんですね』・・知らなかったが、主治医M医師は、○○大学病院出身で教授とは知り合いらしい。ここにも幸運があった。