2019年5月から、原因不明の病気による闘病生活が始まった。
それから、9カ月を経て難病指定を受けたものの、
医師からは、
「あなたの病気は、まだわれわれも知らない、未知の領域のものでしょう。」
と説明されている。
なので、私自身を含め、全員が手探り状態であり、かつ、世界的に研究が進められている領域の疾患でもある。
一体、何の病気なのか分からず、投薬もできず、
日々、体の自由が奪われていく恐怖。
鋼鉄の糸で全身の筋肉を締め付けられているようなこわばり、
頭の先からつま先まで、目の中も口の中も、常に針で刺されるような痛みと痺れ、
24時間、絶え間なく襲うこれらの症状により、
睡眠は10分刻みとなり、もはや拷問というよりなかった。
死の淵を見続けた数カ月。
実際、もう、死を経験したのかもしれない。
診断的治療のため、数日間にわたる投薬を2種類、2カ月にわたって受け、
これでだめなら・・・という最後の投薬治療。
呼吸も苦しく、思考も完全に停止したあの時。
私の中の、ずっとずっと奥底に、
まるで宇宙のように果てしない広がりあった。
その広がりをじっと見ていると、さらにその彼方に、
突然、光が現れた。
その光は強く、美しく、私はそれに向かって手を伸ばさずにはいられなかった。
動かないはずの手を、
何も考えず、ただ伸ばし、
私はそれをつかんだ。
その次の日から起きた、驚くべき体の回復によって、
首から上と、両手先を動かせるだけの状態であった私は、
2週間後、歩いて退院することになる。
一言で言えば、奇跡というのかもしれないし、
実際、医師たちの驚きは隠しようもなかった。
私は現在、痛みや痺れ、歩行の不具合などを抱えながらも、
通常の生活を営み、仕事も緩やかに再開している。
もちろん、大量の薬を飲み、その副作用に翻弄されてはいるが、
こうして生きている。
話すことも書くことも、成し得ている。
あの時起きたことは、何度思い返しても、
自分の持つ知識では説明できない。
ただ、そうだったと言うしかない。
数え切れないほど繰り返してきた、なぜ、という問いも、
もう私の中にはない。
あの光を、今はひとまず『インナーガイド』と呼ぶことにしようと思う。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます