♪Merci sarie♪(メルシィーサリエ)

読んだ本の紹介や趣味の「あみぐるみ」中心の
ブログです。

蜂蜜秘密 小路幸也 著

2021年11月21日 | 

『蜂蜜秘密』小路幸也 著 文藝春秋

 

こちらは

何と言っても表装が素敵なのです

このレモンイエローとデザインが人目を惹きます

各ページの数字の横にも、ちょっとしたお洒落なイラストが

施されていて、美しい本です。

 

物語の舞台は「奇跡の蜂蜜」を作るとされているポロウ村。

そこへ転校してきたレオと蜂蜜に携わる家系のサリーとジャック。

3人がそれぞれに関わることにより、見えてくる秘密の出来事。

魔法や妖精といったファンタジー要素たっぷりな物語です。

蜂蜜色の髪をしたレオ

はたして彼の存在は・・・

 

小路さんの作品は、ミステリーとロマンと不思議が

優しく交じり合っていて、読後は、ほ~っと優しいため息が出るほど。

さて、次はどの作品を手にしようかな~と楽しみが増えてゆくのです


三世代探偵団シリーズ

2021年11月10日 | 

『三世代探偵団 次の扉に潜む死神』赤川次郎 著 角川書店

約10年ぶりに「赤川次郎さん」の作品を手にとりました。

一言で表現すると

やっぱり面白い!安定の面白さですね~

物語の主人公は、女子高生の天本有里

天才画家の祖母と、生活力皆無な母との三世代家族

三人のまわりに度々おこる事件や問題を

ユーモラスに時には熱く解決へと導くのです。

三人を取り巻く登場人物も、なかなか個性豊かで見逃せません。

もちろん、ミステリーなので

犯人を推理したり謎を解決しようとしながら

読み進むわけですが

恋もあり涙もあり

ちょっとドキドキしたり、期待したり、と

こちらも、途中で「しおり」を挟みたくない作品です。

続編として

命の旗がはためくとき

枯れた花のワルツ

どちらも

やっぱり面白い!!

のであります(笑)

 

 

 


竃河岸(へっついがし)宇江佐真理 著

2021年11月02日 | 

『竃河岸(へっついがし)髪結い伊三次捕物余話』宇江佐真理 著 文藝春秋

 

髪結い伊三次シリーズです。

今回のお話は、伊三次を取り巻く登場人物を中心に書かれています。

伊三次の息子「伊与太」や

北町奉行所の同心「不破家」の物語は

ほっとしたり、時にはやきもき、ドキドキしたり、と

相も変わらず、どんどん物語に惹きこまれてしまい

途中で「しおり」を挟むのが惜しいほど・・・苦笑

まだまだ、続きが読みたいところですが

残念ながら、それは叶わぬ願い・・・

宇江佐さんの作品は、色々読んだつもりですが

読破するには、まだ、多くの作品があり

他の作品を読む楽しみが残っています。

 


花咲小路シリーズ

2021年09月21日 | 

『花咲小路二丁目の花乃子さん』小路幸也 著 ポプラ社

今回の主人公は「花の店にらやま」を営む花乃子さんのもとに居候中の十代の女の子。

彼女は、花乃子さんのいとこの「めいちゃん」

舞台は、もちろん花咲小路商店街。

ここでは、日々大小さまざまな事件や問題が発生します。

ユニークで個性的な住人たちの日常が垣間見え

少しずつ、商店街の暮らしにも慣れてきた

そんなある日、少々きがかりなお客様が来店し・・・・

 

花乃子さん、めいちゃんともに、ちょっぴり不思議な能力を持ち

困った人を見過ごしにできず、おせっかい(いい意味で)をやいてしまうのです。

ファンタジーとは、少し違い(魔法や超能力ではないので)ハートフルなのは

小路さんならではの、物語なのだと思います。

花咲小路シリーズですが

いつもの天邪鬼がさく裂し(苦笑)

図書館で発見した時、シリーズを新しい方から読んでしまう・・・

第1弾から読めば、登場人物や背景なんかが

とっても分かりやすいと思うのですが

最初に手に取ったのは「三丁目北角のすばるちゃん

続いて「三丁目のナイト」「四丁目の聖人」「一丁目の刑事

そして「二丁目の花乃子さん

図書館に行くと、真っ先に向かうのは

さ行し」の棚

人気作家さんゆえに、読みたい作品が毎回あるわけでもないので

そこは運まかせ。

出合いがあれば、借りてくる、といった

呑気なもので、この花乃子さんは、すばるちゃんを読み終わって

8回目の図書館通いで、ようやく、借りることができたのです。

残すは「一丁目の髪結いの亭主」その日を待ちわびて(買えよ!って話ですが・・・www)

全巻文庫化したら、大人買いしちゃうかもしれません

 


きたきた捕物帖 宮部みゆき 著

2021年09月09日 | 

『きたきた捕物帖』宮部みゆき 著 PHP研究所

宮部みゆきさんの、新しいシリーズものです。 

舞台は江戸深川。

主人公は、岡っ引きの下っ端の「北一」年は16。

文庫売り(本や小間物を入れる箱を売る商売)で岡っ引きだった千吉親分を亡くし

一の弟子だった夫婦が後をつぎ、そこから仕入れて売り歩くようになります。

北一は、いつか自分自身で文庫を作り、売り歩くことを夢見る毎日。

時々、身辺におこる事件や不思議な出来事をきっかけに

やがて相棒となる「喜多次」と出会います。

北一&喜多次で「きたきたコンビ」となるワケですね~

二人の今後の成長も楽しみな作品です。

宮部ワールドに、どっぷり浸かって

手加減して読むことが出来ず、ついつい、夢中で読み進んでしまいます

痛快で面白いっ!!

時々会話の中にでてくる「ことわざ」を

16歳の北一にわかりやすく、解説してくれる差配人の勘右衛門(通称、富勘)さんや

亡き千吉親分の妻「松葉」など、個性的な登場人物も読み進むうちに

親しみを増してゆきます。


ゴーストハント全7巻

2021年07月30日 | 

『ゴーストハント』1巻~7巻 小野不由美 著 角川文庫

 

このシリーズは、昨年、第1巻を手に取り

今年6月にとうとうラストの7巻が刊行され

約1年にわたり、読み進めてきた作品です。

シリーズものといえば、毎回そうなのですが

完結編となると、どうにもこうにも

読み進めたいのに、読み終りたくない・・・

という葛藤の中、読み切ってしまいました・・・

 

夜、就寝前に読むには、ちょっとゾワっとするエピソードも

ありますが、登場する個性的なキャラに癒され

時には涙ぐむシーンあり、ニヤっとする場面あり、と

面白い作品でした。

締めくくりは、ほのぼのとしていたので

これは、セカンドシーズンあり??ですよね~

熱望します!!

てか、すでにあるのかな!??苦笑

小野不由美さんといえば「十二国記」シリーズが有名かと

思いますが、ホラー、ミステリー作品も、お勧めです。

 


幻想・怪奇・サスペンス短編集 小池真理子 著

2021年07月22日 | 

『見えない情事』 小池真理子 著 双葉文庫

久しぶりに、小池真理子さんの文庫本を購入。

7つのストーリーからなる短編集です。

個人的には、表題の「見えない情事」が

一番面白いストーリーでした。

二組の夫婦に起こる、不幸な事故

そして事件。

表題にからむ二組の夫婦間の情事が

不穏な空気を生むのか!?と思ったのですが・・・・

そこは、やはり、小池真理子さんならではの

サスペンスへと発展していくワケです。

 

表装も作品に合っていて素敵です。

画家の「落田洋子」さんの作品だそうです。

 


甘露梅  宇江佐真理 著

2021年07月17日 | 

甘露梅 お針子おとせ吉原春秋 宇江佐真理 著 光文社

こちらも、図書館で借りてきた本です。

舞台は、新吉原。

主人公は、岡っ引きの夫に先立たれた町屋の女房「おとせ」

二人の子供が、それぞれ自立した後、お針子の仕事をするため

住み込みで新吉原へ入ります。

そこでは、遊女たちの痛切な生の営みがあり、様々な恋模様あり

そして自身「おとせ」にも、いつしか、ほのかな思いが・・・

ちょっと悲しくて、少し切なく・・・

しかし、最後には

ホッと胸をなでおろす、そんな時代小説です。

宇江佐真理さんの小説は

「あ~良かったぁ~」と思える優しい物語が多いので

好きな作家さんの一人です。

 

 

 

 


小路さんの花咲小路シリーズ

2021年06月25日 | 

花咲小路三丁目北角のすばるちゃん 小路幸也 著 ポプラ社

 

図書館で借りてきた1冊です。

花咲小路商店街を舞台に、さまざまな事件と人間模様を繰り広げるストーリーです。

こちらは「花咲小路シリーズ」として

他にも数冊出版されています。

今回の舞台は、商店街の裏側にある駐車場「カーポート ウィート」

そこの若社長「すばるちゃん」が主人公のお話です。

駐車場を利用する様々なお客様の、人に言えない事情を抱えていたり

そうじゃない人もいたり・・・

そして

時々、事件に巻き込まれたりします。

そんな困難も

商店街のあたたかい人々に助けられたり、助けたりしながら

乗り越えてゆくハートウォーミングな物語です。

こんなあったか~い人々が住んでいる商店街があるなら

一人暮らしも淋しくないかもな~と思えたりしました。

 

実は

読みたかった作品「花咲小路一丁目の髪結いの亭主」を

探しに図書館へ行ったのですが

生憎、不在だったため、ひとつ前のこちらの作品を借りてきました。

小路さんの作品は、ちょっとだけファンタジー要素を含んでいて

好きな作家さんの一人でもあります。

それに、登場人物が人情味あふれる人々が多く

優しいお話ばかり。

寝る前に読む本として、お勧めです。

 

 


火鍛冶(ほかじ)の娘 廣嶋玲子 著

2021年06月12日 | 

火鍛冶の娘 廣嶋礼子 著 角川書店 銀のさじシリーズ

数年ぶりに、家の近くの図書室で借りてきました。

貸出期間は2週間なので、読みたい本を厳選。

気になった本を手にグルグル棚を見て回るのは

本好きには楽しいひとときです。

 

こちらは、ファンタジー作品です。

物語の主人公は

火鍛冶(ほかじ)の匠を父に持つ少女、沙耶(さや)。

鉄を鍛え、武器や道具を作り出す父親に憧れて

自分も火鍛冶になることを目指します。

しかし

女は鍛冶をしてはいけないという掟があるので

男と偽り、鍛冶を続ける彼女のもとに

とんでもない依頼が舞い込み・・・・

男になりたいワケではなく、鍛冶をしたいので性を偽り続ける

そんな彼女の葛藤と、それを取り巻く周囲の状況、人々、環境が

どう、からんでくるのか。

いつもなら、読み惜しみというか、一気に読み切ったりしないのですが

この作品は、あっという間に完読です。

童話ファンタジー作家の廣嶋玲子さんの作品は、

優しく、あたたかく、読後はホッとできるものばかりです。

 

 

 

 


繕い屋 月とチーズとお菓子の家 矢崎在美 著

2021年05月27日 | 

繕い屋 月のチーズとお菓子の家 矢崎在美 著 講談社タイガ

 

物語の主人公は

人の夢を行き交い「心の傷」を

美味しい食事にかえて癒してくれる不思議な料理人・平峰花。

4つのストーリーで構成されています。

それぞれが、抱えている悩みや心の傷が

「悪夢」となってつきまとい日々苦しみ続ける。

そんな悪夢をご馳走にかえて、食べさせてくれるのですが

本人が食べなければ、解決しないというもの。

悪夢を食べて消化させることで救われる、という

ちょっと怖いイメージですが、心あたたまる作品です。

 

私も子供のころ、何年もの間、毎晩のように

怖い夢を見続けていました。大人になるにつれ間隔は遠のき

今では全く見なるなりましたが、どんな意味があったのでしょうか・・・

 

それにしても、矢崎さんの作品に出てくるお料理の表現が

ほんっとに美味しそうなんですよ~

ぶたぶたシリーズでも、登場するお料理の実に美味しそうなこと♡

「繕い屋」こちらも、お勧めの小説です。

表紙のイラストにある「ねこ」も登場しますよ~

優しい音色のガムランボールを付けたネコも魅力的です♡

 

 


営繕かるかや怪異譚 小野不由美 著

2021年05月12日 | 

営繕かるかや怪異譚 小野不由美 著 角川文庫

 

こちらは、6つの短編で構成されたホラーです。

タイトルにある「営繕」とは

建築物を新築または修理すること。

それぞれのストーリーの登場人物は

様々な怪現象や恐ろしいものを目撃したりと

怯え途方に暮れる。

そんな人々を救うのは、「営繕かるかや」の大工さん。

霊能者でも僧侶でもないのですが、解決へと導くのです。

やはり、営繕が肝なのか、建物の気の流れを変えたりすると

怪現象もなくなるものなんだな~と感じました。

しかし

ストーリーの背景が身近にある日本家屋だったりするので

ホラー好きな私ですが、就寝前に読むと

ちょっと、ぞわぞわしましたね~苦笑

巻末の解説を「宮部みゆき」さんが書いており

これまたファンとしては、大変嬉しいものでした。


ニャン氏の事件簿 松尾由美 著

2021年05月01日 | 

ニャン氏の事件簿 松尾由美 著 創元推理文庫

 

この作品は推理小説ですが

非現実的なファンタジー要素が入った面白い作品です。

 

数々の難事件や不思議な出来事を、解決に導くのは

実業家の「アロイシャス・ニャン氏」

趣味として執筆活動もしているペンネームは

「ミーミ・ニャン吉♂」

はて?どこかで聞いたことのある、ネーミングですよね~ww

名前が示す通り彼は、人間ではなく「ねこ」なのです。

ですから、話す言葉は人間の秘書が通訳する、といった流れとなります。

初めは、猫が話している態で、秘書が自分の考えを述べてるのかな~と

思ったのですが、話が進むにつれ、どうしても

アロイシャス・ニャン氏が、指示していると思わされる場面が多々あり

猫好きには、面白いストーリーです

(ネコの言葉がわかるって、とてつもなく羨ましいです)

他には

「ニャン氏の童心」「ニャン氏のクリスマス」が

文庫本として出版されています。


京洛の森のアリス 望月麻衣 著

2021年04月18日 | 

京洛の森のアリス 望月麻衣 著 文春文庫

私の好きなファンタジー作品です。

主人公は

幼いころに両親を亡くし天涯孤独の少女アリス。

引き取られた先の叔母の家でも身の置き所がなく

京都で舞妓修行を決意します。

迎えにやってきた初老の紳士に連れられて

着いた先は、別世界の京都で・・・・。

人の言葉を話す、カエルとウサギに支えられ

成長してゆくアリスは、素直で賢くて可愛らしいな~と

好感を持ちながら読み進みました。

全3巻なので、残り2冊も楽しみです。

装丁のイラストも、可愛いですよね~

『庭 春樹』さんの作品だそうです。

 


あやかし同心捕物控シリーズ 霜島けい 著

2021年03月20日 | 

あやかし同心捕物控 霜島けい 著 光文社文庫

こちらはシリーズものです。

物語の主人公である『柏木千太郎』は南町奉行所上町廻り同心。

正義感が強く情に篤い彼は江戸の人気者。

しかし彼は人間ではなく「のっぺらぼう」という妖怪なのです。

自分の身近に妖怪がいたりしたら、はたして冷静でいられるかどうか・・・(;'∀')

そこは意地とやせ我慢が身上の江戸っ子、ぎょっとする事はあっても
何食わぬ顔でやり過ごす。

そんな心優しい同心「千太郎」が江戸でおこる事件などを解決してゆくのですから

たとえ妖怪であっても、人気者になるのも、頷けます。

第1弾は「のっぺら」
第2弾は「ひょうたん」

第3弾は「とんちんかん」

『のっぺらぼう』なのだから

どうやって食事をするのか?とか

怒ってるのか嬉しいのか悲しいのか、どうやって判断するのか?

色々な疑問がうまれますが、まずは、読んでみて下さい。

どのお話も、泣けて笑えて癒されます。