7中旬から全行程2週間ほどで小笠原に出張することになっていたのだが,急遽2ヶ月ほど延期になってしまった. 復路が夏休みにかかるため大事をとって5月ごろから予約を入れ,船会社規定の出港10日前寸前に入金したばかりだった.
おかげで昨日は日程延期の事実確認と切符の払い戻し手続きで一日振り回されてしまった.
父島・母島からの島外通信はほぼ100%衛星回線に頼っている.今回の仕事は衛星の世代交代に合わせて全面更改される地球局設備の切り替え作業の予定だった.
4月に打ち上げた新衛星の静止軌道投入とミッションチェックが無事成功し,地球局側の受け入れ試験 各種設定も済んであとは切り替えるだけというところまできたのに「待った !」 がかかってしまった.
理由はCバンドトラポンのダウンリンクの他国への干渉. 南太平洋上の島国で行われている衛星放送にわずかな干渉が生じたとのこと. シミュレーションでわからなかったものか…
もっとも衛星放送に通信用のCバンドを使用する安易さは責められても良いような気もするのだが・・・
その事実ははだいぶ前に聞いていて計画続行の予定で交渉中とのことだった.だがどうにも相手が悪い.当該国は女性は太っているほど美人というまことにおおらかな美の基準を持つのんびりした国なのだが,施設の設置・メンテをしている某国の会社が非常に交渉しずらいとのこと.
以前,国際ルールを無視して静止軌道上にある本邦の二機の通信衛星の間に わずかな座席のスキマにムリヤリ座るお○さんヨロシク静止衛星を割り込ませ,軌道位置変更を余儀なくさせ,最近では有人宇宙飛行を成功させて気合横溢のタフネゴシエーター国の国策会社とのこと. こちらはアリアンで上げられた純民間衛星で商社系ディストリビューターからトラポンをレンタルする立場. 文句の言い場所もなく.再度練り直しとなったしだい.
もっとも今回の更改では現用系は昨年切り替えを終わっており,このたびはバックアップ系.旧衛星の制御用燃料切れや契約切れとなっても最低限のサービス提供はできる見込み.あとは仕切り直しまで,現用系に故障がおきないことを祈るのみ.
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