残照亭の日日

残り少ない日々、自分の日常や古い話などを時々書きます。
故「藤沢周平」のファン。思い出の作品などを書いてます。

東日本大震災の後日譚・・職場

2024-01-09 | 日記

3.11の大震災から、2年ほど経った某会社の友人に誘われ

飲んだ時の話

某氏「震災の被害者が職場の部下(20代前半の女子)に居て、

身内を亡くし、実家も流されていて、気の毒なんだ。

身内というのは、祖父母・母・弟、だという

父親は、単身赴任中であまり会ってないらしい。

同僚たちもみんな気を使ってくれていたんだが、もう2年半も経つのに、

落ち込みがひどく、仕事にも影響が出て来てな・・、」

つまり、まったく被害に遭っていない人たちが「いつまで、くよくよ

してるんだ」と、少しづづ迷惑がって来たというのである。

被害に遭われた女性は、自分でもなんとか立ち直ろうとしているように

見えるが、気が附くと「溜息」をついて、ボーッと遠くを見ているという。

某氏(15人ほどの部下を持つ管理職)も、職場内の士気高揚に頭が痛い・・と

云う分けである。

私「その娘、かなり危険じゃないのか。後追う可能性も有るんじゃないか」

私が喫緊に勧めたのは「社内の健康管理室の保健師に面接させろ」だった。

結果は、保健師や産業医の面接(カウンセリング)と、担当職の変更をしたそうだ。

震災から10年後、結婚し子供も生まれ、元気だという。

 

能登地震で受けている「精神的被害」は、見た目の復興より

はるかに時間がかかる。

長い期間の支援体制が、必要なのである、と思う。