3.11の大震災から、2年ほど経った某会社の友人に誘われ
飲んだ時の話
某氏「震災の被害者が職場の部下(20代前半の女子)に居て、
身内を亡くし、実家も流されていて、気の毒なんだ。
身内というのは、祖父母・母・弟、だという
父親は、単身赴任中であまり会ってないらしい。
同僚たちもみんな気を使ってくれていたんだが、もう2年半も経つのに、
落ち込みがひどく、仕事にも影響が出て来てな・・、」
つまり、まったく被害に遭っていない人たちが「いつまで、くよくよ
してるんだ」と、少しづづ迷惑がって来たというのである。
被害に遭われた女性は、自分でもなんとか立ち直ろうとしているように
見えるが、気が附くと「溜息」をついて、ボーッと遠くを見ているという。
某氏(15人ほどの部下を持つ管理職)も、職場内の士気高揚に頭が痛い・・と
云う分けである。
私「その娘、かなり危険じゃないのか。後追う可能性も有るんじゃないか」
私が喫緊に勧めたのは「社内の健康管理室の保健師に面接させろ」だった。
結果は、保健師や産業医の面接(カウンセリング)と、担当職の変更をしたそうだ。
震災から10年後、結婚し子供も生まれ、元気だという。
能登地震で受けている「精神的被害」は、見た目の復興より
はるかに時間がかかる。
長い期間の支援体制が、必要なのである、と思う。