3・11大震災から、2年経ったかどうかの頃の話
震災津波と原発の二重苦で、行政側が内陸の「温泉地旅館」を
借り上げ、避難者の仮住まいとした
いかに温泉旅館(ホテル)といえども、所詮は仮の宿
某避難者、たまには外食でもと、町の定食屋さんに・・
気の毒に思った店主が「大変でしたね。今日は代金は結構ですヨ」と
避難生活は長引いたが、見舞金や原発側から毎月一定額の見舞金が
支払われるようになった頃には、経済的には少しゆとりが出てきたはず
で、くだんの定食屋さんに、避難者が食事に来た
食べ終わって、そのまま帰ろうとするので「代金は〇〇円です」と。
その途端「俺たちから、金とるのか。裸同然で逃げてきた俺たちから・・」
町を上げて、支援して来ていたつもりが、「これじゃ、どっちが被害者だ」
おそらく一部避難者の心無い行為だったのだろうが、町の善意が
凍り付いた、という。
慣れたくないものに、慣れてしまうことの怖さなのだろうか