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『ブラウン神父の童心【新版】』 G・K・チェスタトン(著),中村保男(翻訳)

2024年01月10日 21時45分33秒 | ■読書
イギリスの作家G・K・チェスタトンの連作ミステリ短篇集『ブラウン神父の童心【新版】(原題:The Innocence of Father Brown)』を読みました。
ここのところ、イギリスの作家の作品が続いていますね。

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奇想天外なトリック、痛烈な諷刺とユーモアで、ミステリ史上に燦然と輝くシリーズの第一集。
小柄で不器用、団子のように丸く間の抜けた顔。
とても頭が切れるとは思われない風貌のブラウン神父が真相を口にすると、世界の風景は一変する! 
ブラウン神父初登場の「青い十字架」のほか、大胆なトリックの「見えない男」、あまりに有名な警句で知られる「折れた剣」等12編を収める。
解説=戸川安宣
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1911年(明治44年)に発表された作品で、ブラウン神父というカトリックの司祭が、様々な事件に巻き込まれて、その謎を解くブラウン神父シリーズの第1作です……『東西ミステリーベスト100』では海外篇の8位にランクインしている作品です。

 ■青い十字架(The Blue Cross)
 ■秘密の庭(The Secret Garden)
 ■奇妙な足音(The Queer Feet)
 ■飛ぶ星(The Flying Stars)
 ■見えない男(The Invisible Man)
 ■イズレイル・ガウの誉れ(The Honour of Israel Gow)
 ■狂った形(The Wrong Shape)
 ■サラディン公の罪(The Sins of Prince Saradine)
 ■神の鉄槌(The Hammer of God)
 ■アポロの眼(The Eye of Apollo)
 ■折れた剣(The Sign of the Broken Sword)
 ■三つの兇器(The Three Tools of Death)
 ■解説 記念すべきブラウン神父譚の第一短編集 戸川安宣

ブラウン神父というカトリックの司祭が、様々な事件に巻き込まれ、その謎を解くという物語……ブラウン神父は、見た目は地味で気弱な人物ですが、鋭い観察力と豊富な知識、そして人間の心理に通じた洞察力を持っており、事件の背後に隠された真実を見抜き、時には犯人にも慈悲を示します、、、

古典的ミステリの中で名作と呼ばれているシリーズですが……少し読み辛さがあり、気持ちが作品に入り込めなかったですね。

そんな中でイチバン印象に残ったのは、、、

4人もの人間が監視していた建物の中で男が殺害され、恋敵が犯人ではないかと疑われるが、監視していた4人は怪しい人物は見ていないと全員口をそろえて証言するという不可思議な事件の謎にブラウン神父が迫る『見えない男』ですね……大胆だけど、納得できるトリックでした。

その他では、

同じ足音なのに、時にはゆっくり歩き、時には忙しく走っているという奇妙な足音から、ブラウン神父は足音の主が何をしようとしているのかを見破り、盗難事件を阻止する『奇妙な足音』、

死因は転落死なのに、ナイフ、ロープ、ピストルという3つの凶器が殺害現場に散らばっており、ブラウン神父を呼んだ人物が犯行を自供した……という事件の真相をブラウン神父が解き明かす『三つの兇器』、

が印象に残りましたね……何だろうなー 面白い作品もあったのですが、物足りなさの方が強かったなぁ 期待し過ぎていたのかも。

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