吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

2007年問題の年の元旦。明けましておめでとうございます。

2007年01月01日 | Weblog
 2007年問題は、団塊の世代第一年生、昭和22(1947)年生まれの人たちが60歳になる年。ほとんどの勤労者が、定年退職する年だ。総合計すると巨額の退職金がでることに併せて、”まだまだ働ける”60歳という若い人たちが”働くことをやめる”年でもある。年金税収すなわち年金の”入り”が、階段状に減り始める年でもある。2008(昭和23)年生まれ、2009(昭和24)年生まれと、年金税収の大幅減収がつづく。

 団塊世代の中心は第二年生、昭和23(1948)年生まれの人々で、この人たちが65歳になる年が問題の2013年だ。第一年生の厚生年金や国民年金の支給が、2012年に始まり、2013年は最大の”塊”年代(昭和23年生まれ)の人たちへの年金(大幅増額)支給が始まる。昭和22年生まれの人たちがリタイアする2007年から昭和24年生まれの人々のリタイアまで、とにかく年金税収は大幅に減る。この減収が2010年(昭和25年生まれが60歳)から2012年までつづき、そして支給開始増加のピーク2013年を迎える。
 年金財源を心配する政府と対象層の団塊世代の人々に加え、年金や福祉の後退や削減を不安に思う国民が、2007年/2013年問題症候群に陥るかもしれない年が、2007年なのだ。

 団塊世代の中心、昭和23(1948)年生まれの人々が満5歳の年の昭和28年初めて、テレビ放送が開始され、彼らが満10歳の昭和33(1958)年にはテレビの普及台数が100万台を突破、長嶋茂雄が巨人軍ジャイアンツに入団しました。ALWAYS三丁目の夕日の年です。政府が戦後復興経済を謳うも、外貨や資本の不足が景気の足を引っ張り”なべ底”景気などと言われた年は、まだ高等学校への進学率がやっと50%になった年。長嶋(ジャイアンツ)の出現は、中学や高校を出て”すぐ働く”ことが当たり前だった庶民に、貧しい暮らしながらの”夢と希望”を与えました。
 やがて、彼ら(昭和23年生まれ)が17~8歳になり高等学校を卒業するころ、新幹線や東京オリンピックの開催をキッカケに、日本は高度経済成長期にはいります。この世代の夢や希望は、彼らの親のそれとともに大きく膨らみ、多くの人々が高等学校から大学へ進学するようになるのです。

 この団塊世代の人たちが、昭和40年代から50年代の日本経済の高度発展を牽引することになりますが、企業や経済のリーダーは、彼らの前のプレ団塊世代(10年ほど前に生まれた年代層)の人たちでした。彼らの構想や方針および”こうしなさい”という指示を、作業的に実行することが団塊の世代の30代40代でした。政治や経済およびマネジメントなどへの関心より、ファッションや音楽やアニメおよび趣味などに強い関心を持つ世代です。市場や社会のトレンドをリードした世代だとも言えます。

 この1947年生まれの団塊世代の人たちも2007年、ちょうど60歳。バブル(経済)がはじけた彼らの50代の10年、2度目の”なべ底”経済期にあって、企業や経済の再活性や再生に挑戦してきて、”達成感”を得ないままリタイアする彼らのポスト・リタイア生活が、とにかく”幸せ”でありますよう祈る2007年元旦です。
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