洋梨形スピーカーの構想は、過去をさかのぼって高校時代になる。
当時、電気屋さんの裏に転がっていた、廃棄物のブラウン管テレビについていたスピーカーをもらって、ミカン箱(木製)
や段ボール箱で色々なスピーカーを作っては壊しの繰り返ししていた。
ちょっと余談になるが、電気店で下取りで受け取ったテレビは、ブラウン管と木枠、磁石のついスピーカーと電子部品をばらさなければならない。
そこで、電気機械に興味を持った当時小学4年生の私が、ばらばらにすると買って出た、報酬はもちろんスピーカー。。
コーン紙が破れたものや、フレームが曲がったものなど様々。
当時の実家の近くには、ちちの従妹が経営していた建設会社があり、端材をよく貰っていた。
建設会社のおじさん(社長)は、私のめんこなので、行けば好きなもの持って行っていいぞ!と言われていた。
その中に、割と新しめの薄ベニヤいたがあり、後からものすごく叱られたのが、現在入手困難な共芯ベニヤ板だった。
その共芯ベニヤ板は、すべて同じ方向の木目を張り合わせており、主に内装工事のアール形状の化粧板として使われている。
当時、たぶん高卒の初任給が5~6万円くらい?もっと低いかな?(パン2こと牛乳が100円で買えた時代)共芯ベニヤ板は1,200~1500円。
とても高価な建材だったと思う。それを2~3枚拝借して(貰い!)アール形状のスピーカーを作ったのである。
あとから叱られて、すべて返却になり、いつかはまた作るぞ!が約50年後の2017年ごろから、jwCadで何度も作ってはやり直しの繰り返しで、還暦を期に本格的に設計図を描き始めたのが、今回の図面である。
まずは、左右の側面の後ろ側の交点を90度にすることで、工作の手間が優しくなると想定し、二等辺三角形を描き、互いの45度になる部分を円の軸と設定した。
使うユニットが250mmと設定したので左右の円と二等辺三角形の交わる部分を300mmになるように、何度も作り直し最終的の図面がこのようになった。
実際に加工する場合、この図面大の大きな板が必要になるので最大で巾1500mmの板を用意し、簡易コンパスと定規を使って現物大の加工線を合板に描いた。
そして、バッフル面と内部構造を入れた図面が下の図面になる。
側面の板は、12mm曲げ合板なので、補強材として、いわゆるスタビライザーを横軸と縦軸に15mmのMDF材を入れた。
音圧の拡散が目的で、そのスタビライザーには200Φの穴を開けている。
後方の左右の交点となる部分の補強を兼ねて、18mmの単板を3枚張り合わせて、アールの形状に合わせて加工している。
その加工方法は、すべてカンナで削りました。
その部分は、のちの投稿で明確な図面を記載しますが、スコーカーとダブルウーハーの部分だけになる。
バッフル面は、ダブルウーハーの板鳴りを防ぐために、18mmと15mmのMDF材を貼り合わせている。
さらに、縦軸補強板と後方補強材の間にも18㎜角の単板を加工して入れた。
完成予定寸法は高さ1350㎜、巾325㎜、奥行き450mmになる。
今回はここまで、次回は縦方向断面図の解説になります。
なお、この洋梨形スピーカーんの投稿は長編になります。