昨日(3月28日)の、ある方のブログに
香川県の鳴門市のドイツ館の記事が出ていました。
早速、天声人語を読み、「ああ~、なるほど・・・」と、嬉しくなりました。

ちなみに、天声人語の大まかな内容は ちょっと長くなりますが、良かったらお付き合いください

徳島県鳴門市は渦潮で名高いけれども、ドイツから訪れた観光客にはもう一か所
良く知られた場所がある。
第一次大戦中、ドイツ兵を受け入れた『坂東捕虜収容所』の、跡地である。
当時、収容所長だった 松江豊寿という方は、ドイツの捕虜たちを厚遇されていた。
「ドイツ兵も、自国のために戦ったのだから」と・・・
捕虜たちにスポーツや音楽活動を認め、ベートーベン『第九』のアジア初演もこの場所で実現された。
常に、「敗者を辱めてはならぬ」「武士の情け」の信念を持ち続けていて、
上には厳しく、下にやさしい性格だった。 忖度なんで無縁だった(私の付け加え
)

添付した写真は、何度か読み直しし、いつも力を頂いている松原 泰道先生の本ですが
この中に、この『坂東捕虜収容所』が舞台だと思えるお話しがあります。
一部ですが・・・
当時の捕虜の扱いは、素晴らしく良かったそうです。ドイツ兵たちは瀬戸内海にある似島で
強制労働をさせれれていました。
工場の休憩時間になると、日本人の職工たちはやすんでいましたが、
捕虜達は箒を持ってクズをあつめている。
監督の日本兵が気の毒に思って声をかけます。
「君たちは無償で働いているんだ。コーヒー一杯飲めるわけではないんだ。休憩時間位休め」
するとドイツ兵が答えました。
「いいえ、私たちは、ドイツにいた時も、工場の休憩時間には誰かが掃除したものです。
散らかったままにしておくと、次の作業が始まった時に転んだり、怪我をしたりするので、
とくに誰とは決めなくても、誰かが必ず整理整頓をしていました。
いま、自分たちは捕虜になっていますが、たとえ捕虜になっていても、
日本にいても、これは同じことですから務めをします」と。
人間としての誠実さを、私はドイツの捕虜から教えられました。
先生の結びのことば
誠実な生き方とは、相手や場所によって 信念が変わらない生き方です。
子どもにもわかるような、易しいことばで、話しかけるような文体

繰り返し、読んで反省している松原泰道先生のドイツ兵の捕虜の話。
背景が、天声人語の『坂東俘虜収容所』だったのですね~~
ぜひ、ユネスコ<世界の記憶>の登録が叶う
事を、願って

今日のブログはおしまいです。
