2019.6.2 21:00~
『草野マサムネのロック大陸漫遊記』
TOKYO FM
https://www.tfm.co.jp/manyuki/
多くのミュージシャンやグループのファンの呼び方から番組スタート!
例えば、嵐は「あらしっく(アラシック?)」、ゆずは「ゆずっ子」、ルナシーは「SLAVE」(「奴隷」か。すごいな)、レディー・ガガは「Little Monster」とか・・・。
スピッツも昔、「ブリーダー」とかどう?という時期もあって、今も使っている方がいる、という話から、
草野「正確には、ブリーダーはイヌやネコを交配・繁殖させる仕事の方なんで、少しずれてたかな、という気もするんですが」(ズレすぎ)
ルナシーのSLAVE的な上から目線のものも考えて、「イヌのえさ」ってことで「ミール(meal)」はどう?という話も出たけど、
草野「これは全く広がらなかったね。ま、キャラじゃないから当然っちゃ当然なんだけど」(笑)
スピッツの緩さを考慮して、「スピッチはどう?」と思って調べてみたら・・・。
医療用容器のスピッツの商品名として「スピッチ」は存在していたらしい。
草野「でも、スピッチって響き、かわいくないですか?」
・・・そう言われても。
さてさて(笑)、今回のテーマは、「イカしたストリングスアレンジで漫遊記」。
「ストリングス」とは、「バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスなどのクラシカルな弦楽器のこと」。
昔から、ロックバンドとストリングスの組み合わせは多く、「最近は感動的に華やかに派手に盛り上げたり、泣かせにくるストリングスも多いけど、今日はそっちではないストリングスのアレンジの曲」を選んでくれたそうだ。なんとも、この番組らしい?
オンエア曲
01 魔女旅に出る(スピッツ)
02 Beltane Walk(T. Rex)
03 Then(YES)
04 Ebony Eyes(Bob Welch)
05 Silver(Echo & The Bunnymen)
06 私の楽団(オーケストラ)(ゼルダ)
07 Tonight, Tonight(The Smashing Pumpkins)
08 誰のために(赤い鳥)
09 醒めない(スピッツ)
漫遊前の一曲は、スピッツで「魔女旅に出る」(1991年、3rdシングル/2ndアルバム『名前をつけてやる』)。
いい曲だなあ。この若い声を聴くたびに、まだ頬がプクプクしていた頃のボーカルの横顔を思い出す。
スピッツが初めて試みたストリングスとの共演。ここでオーケストレーションを担当された長谷川智樹さんとの共同アレンジで、アルバム『オーロラになれなかった人のために』が生まれたのですね。
長谷川さんは、最近のライブでメンバー登場の際に流れるSE(「SUGINAMI MELODY」)もアレンジしていますよね。
草野「今日は、こういうふうにきれいに盛り上げるストリングスじゃないのを選びました」
だそうです。
1曲目は、T. Rexで「Beltane Walk」(1970年、5thアルバム『T. Rex』)。
草野「6弦解放から始まるフレーズに合わせてユニゾンでストリングスが鳴る、というコミカルなアレンジが最高です」
草野氏の中では、この曲が「ロックのストリングスアレンジの理想形」。
なんとなく、言わんとしていることがちょっと伝わってきたような・・・。
普段やらないようなことをストリングスがやってくれる、というのが「とてもいいと思います」。
T. Rexの武道館ライブを友人のおじさんが見に行ったというのをきいたことがあったなあ。結構な人気だったけれど、事故でマーク・ボランが亡くなって終わってしまうとは・・・。
T Rex - 20th Century Boy
次は、YESの「Then」(1970年、2ndアルバム『Time and a Word 時間と言葉』)。
草野「プログレッシブロックのストリングスのアレンジは、大幅にクラシックの要素をとりこんでいる場合が多いのですが、この曲もまさにそのタイプ」
泣かせにくるというより、「ロックの世界にストリングスを強引に引っ張りこんでいる感じ」と。
YESの曲の中で、「いちばん好きかも」と。
次は、Bob Welchで「Ebony Eyes」(1978年、4thシングル)。
Fleetwood Macの元メンバーでギタリスト(「この人がいるときのFleetwood Macがいちばん好き」と)。
ソロでもヒット曲を飛ばしていて、日本では中野サンプラザなどでもライブをしていたそうだ。
草野「この曲は、いかにも70年代後半という感じでさりげなくクールにストリングスが彩を与えているところがいい」
「Ebony Eyes」もいいけど、「Sentimental Lady」は結構聴いたなあ。悲しくきれいなメロディー。これ、邦題は「悲しい女」というらしい。
こんなバラードを・・・と思ったけれど、これって、Fleetwood Macのときの曲で、ソロでリメイクしたらしいです。
「BOB WELCH - Sentimental Lady (Original Promo Video)
次は、Echo & The Bunnymenの「Silver」(1984年、4thアルバム『Ocean Rain』)。
10代の頃の草野少年たちは、Echo & The Bunnymenを「エコバミ」と呼んでいて、すごい人気だったそうだ。
草野「U2のライバル的な存在をとらえていたんで、今、こんな、知る人ぞ知る的なバンドになってしまうとは思わなかった」
ニューウェーブのバンドのもっているひんやり感が持ち味のバンドで、「この『Silver』にもひんやりしたストリングスが入っています」
メッセージコーナー。
いろんな音楽を聴いたりライブに行ったり・・・、それを「浮気」と称する人がいるんだ~。
基本的にいろんな音楽を聴くのはいいことだけど、「浮気という言葉のイメージがよくないんだね」。
そこで、草野くんお得意の言葉遊び・・・。
道草、寄り道、小旅行、オプショナルツアーなんかどう?って(笑)。
「オレ、バンプのファンだけど、今、米津くんとこに小旅行中なんだ~」
「セカオワは基本聴いてるけど、オプションで最近ドロスも聴いてます」
とか、だってさ。
(ワタシは、イエモンのところへのオプショナルツアーに申し込んだよ)(笑)
「アゲアゲソング」の特集で、自分が想定していた曲とは全然違って明るい曲ばかりでびっくりしたというリスナーさん。
草野「でも何がアゲアゲかは人それぞれ」
選曲するときに、最大公約数的に選んでしまったけれど、「スローテンポの曲やアコースティックな曲で気分が上がる人もいるはず」と。
草野「全然アゲアゲな曲じゃなくても、楽しかった思い出とリンクして愉快な気分になる、ということもある。『アゲアゲロックナンバー』というお題が観念的だった。『こんな曲で気分が上がるワタシってヘンですか』特集はどう?」
いいかも!
「アゲアゲロックナンバー」で、The Roosters の「C.M.C」を聴いて、「楽器の音と歌は気持ちがいいのに歌詞は容赦なく恐ろしくてびっくり」したリスナーさん。
「きれいなメロディーにエグい歌詞、暗いメロディーに明るい歌詞、というアンバランスなギャップで曲の威力が増すというのもロックミュージックのおもしろさ」と。
草野「昔のほうがよかったと言うようなおじさんにはなりたくないけど、でも、すごいこと歌ってんなあと驚かされるような曲は昔のほうが多かったような気がしちゃうね~」
今は優等生っぽい歌のほうが人気がある、受け入れられるような時代なのかな、と言ったあとで、「オレが知らないだけなのかもしれないけど」。
そして次は、ゼルダの「私の楽団(オーケストラ)」(1983年、2ndアルバム『CARNIVAL』)。
ことあるごとに「影響を受けたバンド」として名前をあげている、ゼルダ。
草野「クラシカルなストリングスをざっくり取り込んだ曲。ちょっとコミカルに聴こえるかも」
前にこの番組で「うめたて」をかけたが、それもこのアルバムの収録曲(ココ)。
高校2年のとき、本当によく聴いていたアルバムだそうで、「この曲も一緒に歌えるくらい」と、懐かしそうに。
最後は、The Smashing Pumpkinsで「Tonight, Tonight」(1995年、3rdアルバム『Mellon Collie and the Infinite Sadness メロンコリーそして終りのない悲しみ』)
草野「今日かけた曲の中で、いちばん感動的な、泣かせにくるストリングスかも」
でも、ボーカルの特徴的な歌唱と美しいストリングスの組み合わせが「なんともエグくて最高」。
「グランジロックとイージーリスニングの融合」とも。
また、このストリングスはシカゴ交響楽団によるものだそうだ。そこも聴きどころと。
ジェームス・イハ(ギター)とジミー・チェンバレン(ドラムス)が相次いで復帰して、「75%」のオリジナルメンバーがそろったところで、「スマパン、来日はあるんでしょうか。楽しみに待ちたいと思います」。
「Tonight, Tonight」のMV。
The Smashing Pumpkins - Tonight, Tonight
最後に。
草野「スピッツは天邪鬼的にストリングスを避けたりしているんですが・・・。新曲「優しいあの子」でもホルンなどの管楽器は入れているんだけれど。コミカルな形でストリングスを取り入れられたら挑戦してみたい」
そして最後は、「ちょっぴりタイムマシン」のコーナー。
今回は、赤い鳥の「誰のために」
雨の日、なかなか起きられないときの目覚めの一曲として聴くことがあるけれど、「さらに二度寝してしまいそうになる危険な曲」と。
草野「山本潤子さんと平山泰代さんの女性二人の美しい声に、マジでここが震えます」
赤い鳥は「翼をください」が有名だけれど、「今曲も負けず劣らず名曲だと思う」と。
懐かしい・・・。紙ふうせん/ハイ・ファイ・セットへと分かれてしまいましたから。
そして、来週は、「バーミンガムのロックバンドで漫遊記」。
イギリスの都市では、ロンドン、マンチェスター、リバプール、グラスゴーなどはロックの街としてクローズアップされることが多いけれど、「バーミンガムにまつわるミュージシャンやバンドも多いな」と思ったことから。
「マニアックかもしれないけれど」、これも楽しみにしております!