隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

ほぼMCなしの2時間半~エレファントカシマシ 新春ライブ(1/16 武道館)

2019年01月19日 15時15分57秒 | ライブリポート(音楽)

2019.1.16
「エレファントカシマシ 新春ライブ 2019」
 at 武道館


 曇り空、冷たい空気の中を武道館へ。
 昨日、このブログを「エレカシ」で検索してみたら、なんと多くの「エレカシ」記事をアップしていたことか! われながらビックリ。
 30周年をこのバンドはいつにない熱さと乗り切っていたということか。
 音楽誌以外では目にすることが少なかった宮本さんの言葉を、ほかの思いがけないメディアで出会うことがあって、そこでいつもと異なる空気を放っていたり。
 コラボもあったし、バンドメンバーを伴わない、テレビでのパフォーマンスもあったし。
 こうやって2018年を終えて、新春のエレファントカシマシのライブとなれば、こちらのうれしさは大きくふくらむばかり。
(大阪でのライブはどうだったんでしょうか)
 昨夜は武道館ライブをWOWOWで生放送だったそうで、どうだったのかなあ。


 セットリストは、あちこちのサイトを参照して、以下のもので間違いないか、と。

◆第1部
 01 脱コミュニケーション
 02 Wake Up
 03 新しい季節へ君と
 04 星の砂
 05 悲しみの果て
 06 ワインディングロード
 07 リッスントゥーザミュージック
 08 昔の侍
 09 大地のシンフォニー
 10 絆
 11 too fine life
 12 珍奇男
 13 今をかきならせ
 14 風に吹かれて
 15 桜の花、舞い上がる道を
 16 笑顔の未来へ
 17 ズレてる方がいい
 18 俺たちの明日
 19 マボロシ
 20 朝
 21 悪魔メフィスト

 ◆第2部
 22 Easy Go
 23 デーデ
 24 かけだす男
 25 旅立ちの朝
 26 風
 27 四月の風
 28 so many people
 29 ファイティングマン

 ◆Encore
 30 今宵の月のように
 31 ゴクロウサン


 席は南2階。ひさびさに真正面の位置がうれしい。武道館は2階席でもステージが近く感じるもんだ。
 表情はわからないけれど、メンバーの動きも宮本さんの暴れっぷりもちゃんとわかる。
 白シャツ、黒ジャケット、黒ネクタイのボーカル。ジャケット脱いだり着たり、いつものように忙しいけど、なんとカッコいいことか(笑)。
 女性ファン、確実に増えた? ちょっと年配の人もちらほら。

 照明は全体的にシンプルで、光のプレートが何枚かステージ上にあって、そこが赤や青や・・・と変化する。
 でも曲によって工夫された照明が、シンプルさゆえに視界に入り込んできて、ちょっと時が止まる。どの曲でどのように・・・と覚えていたつもりなのに・・・。
 確実に覚えているのは、「かけだす男」の照明。イントロが始まった瞬間に、ステージ上に太い白の光のライン数本、垂直にストンと落ちる。
 「あ、雨・・・」
 と心の中で言葉が漏れる。そう、雨だ。
 「かけだす男」の切ない歌詞と宮本さんの叫びのような歌唱と相まって、シンプルな白い光のライン。リードギターの美しい旋律、音のリズムが複雑に絡み合うなかで、ステージはモノトーンの演出。あの光景は今も瞼の裏にある。
 会いたくて、「踏切こえて 川こえて 環八をこえて♪」のところが好きなワタシです。

 1曲目の「脱コミュニケーション」から、すでに熱量がmaxに近い感じ。最初からそれで大丈夫?なんて心配は、エレファントカシマシのボーカルには不要ってことだ。

 「星の砂」の手踊りの観客が落ち着いたところで、あのイントロ。「悲しみの果て
 恋しい人がいるときでも、いないときでも、この曲を生で聴くと、体の動きがすべて失われて、胸の中に切なさとしか形容しようのない、摩訶不思議な思いが溢れるのはなんでなんだろう。

 そして、アコギで聴かせた「ワインディングロード」、そして、金原さんと笠原さんの弦楽器とともに「リッスントゥザミュージック」。バイオリンの流れる激しい音が気持ちいい。

 「昔の侍」~「大地のシンフォニー」~「」~「too fine life」の流れは、宮本さんが激しさの中でそっと聴かせる優しい声がそここに聴こえて幸せだった。
 とくに、アルバム『生活』からの「too fine life」はほんとうに「これだ!」という感じ。

 「珍奇男」「デーデ」はいつにもましてすごかったな。
 「珍奇男」は、前後の曲との落差を簡単に乗り越えて、こっちをどこまでも狂気の世界へと、一瞬連れて行ってくれる。
 「デーデ」は、ずっと新しい「Easy Go」の勢いにも引けを取らずに圧巻の「金があればいい!!」
 一人の際立つ人物を浮かび上がらせるのは歌唱の力だと納得する。

 2曲だけ、宮本さん以外のバンドメンバーがはけた曲があったのだけれど、その1曲が「風に吹かれて」。ピアノバージョンの「風に吹かれて」が、思いがけずに新しい風を教えてくれる。
 続く「桜の花、舞い上がる道を」は、新春のステージにピッタリで、ピンク色の照明が温かい。

 第1部最後の「マボロシ」~「」~「悪魔メフィスト」はすばらしかった。
 「マボロシ」の余韻に浸ろうとしたら、「朝」の優しい鳥の声から狂ったような鳥の群れの嬌声、そして「悪魔のメフィスト」の地獄からの叫び。
 ステージに繰り広げられる目に見える怖いドラマだ。
 
 2004年のアルバム『風』からの「」。このアルバムは私としてはあまり残っていないのだけれど、その中で、この曲「風」は大好きな曲で、「死ぬのかい? オレは」のところで、宮本さんの声にドキドキしてしまう。
 この夜、この曲を聴けただけで、たぶん私は大満足で帰路につけたと思うくらい。

 アンコールの最後、付け足し?みたいに演奏されたのは「ゴクロウサン」。デビューアルバム「THE ELEPHANT KASHIMASHI」からの楽曲。
 こわごわ行ったエレカシの昔のライブを思い出してしまった(笑)。
 これ、まずかったら、あとで削除します。切れ味鋭い若きエレファントカシマシ。
 エレファントカシマシ ゴクロウサン


 こんなに「エビバデ」が少なかったライブ、いつ以来だろう(笑)。
 メンバー紹介以外MC皆無のライブも本当に久しぶり。
 曲終わりで必ず深いおじぎを見せてくれて、客席に目いっぱい手を振って、一度だけ「いい顔してるぜ、よく見えないけど」と言ってくれて。
 でも、あとは怒涛の2時間半、声もパフォーマンスも圧倒的だった宮本さん、支えるバンドメンバーたち。
 また新たなエレファントカシマシの世界をここから進んでいくんだろうと、期待させてくれる一夜だった。


 BACK HORNの山田将司さんのコメント
 https://twitter.com/yamada_masashi/status/1085515446218969088?s=11


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「カバーと言えば、テツヤの... | トップ | 市原悦子さん »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。