2020.09.13 21:00~
「草野マサムネのロック大陸漫遊記」
at TOKYO FM
コロナ以降、ICカードの使用頻度が上がった草野氏。
カード類をシャツの胸ポケットに入れるらしい。「胸ポッケの重要度が上がった・・・」
草野「Tシャツを買うときも、最近は胸ポケットの有無を確認しますね。洋服屋さん覗いたら、昔より胸ポケットのあるTシャツが増えた気がする。最近のトレンド?」
・・・で、カードだけじゃなく、免許証や小銭入れまで入れて、「胸ポケットがモリモリになっている今日この頃」だとか。
うわ~、最低だー。
うちの相方も「胸ポケットの利便性」を主張する人で、小さめで物が入らないような胸ポケットのついたシャツを着るとき必ず「意味のないポケット」と言う。
シャツやTシャツの胸ポケットはあくまで飾り、と思っている私には、あそこをモリモリにしている男性はちょっと・・・です(-_-;)。
すみません、どうでもいい話でした・・・。
(ティッシュ入れたまま洗濯って、ポケットティッシュも入れちゃうのか・・・)(-_-;)
そして今日のテーマは、「2008年の日本のロックで漫遊記」。
2008年は12年前。干支も一回り。
「オレら世代にはついこの間、若い人にはメチャメチャ懐かしい時代かも」と。
2008年の中で、「新しい勢力としてオレのなかでは話題沸騰だったナンバー」を流してくれるそうだ。
オンエア曲
01 まもるさん(スピッツ)
02 Living Dying Message(9mm Parabellum Bullet)
03 愛をこめて花束を(Superfly)
04 LOVEずっきゅん(相対性理論)
05 DOLL(SCANDAL)
06 完璧な庭(People In The Box)
07 若者のすべて(フジファブリック)
08 ネオンBOYS(おとぎ話)
漫遊前の一曲は、スピッツで、「まもるさん」(2008、34thシングル「若葉」のカップリング]/2012年、アルバム『オルタナ』に収録)。
2008年、スピッツはシングル1枚しかリリースしていなかったそうで、
「『若葉』は最近かけたんで、今日は『まもるさん』です」。
ドMのようで実はドSな?歌詞が、ツッコミどころ満載で、とっても妖しくて、とっても楽しい!
最初の曲は、「2004年、横浜で結成」された9mm Parabellum Bulletの「Living Dying Message」(2008年、2ndアルバム『VAMPIRE』)。
年齢的なこともあるのか、当時あまり「新しいバンドに新鮮味を感じなくなっていた」草野くん。
だが、「9mmは衝撃的だった」。
草野「もちろん、いいバンドはたくさんあったんだけど、懐かしいなあ、とか、オマージュが巧みだなあ、という感じだった」
でも9mmは「お、新しいなあ」と耳が吸い寄せられるようなバンドだった。
そのころ、雑誌の対談で「吉井くんが9mmを絶賛してて、それで聴いたんだったね」と。
2007年の『bridge』で二人が対談していて、その中で吉井=9mm、草野=おとぎ話、を「いいよね~」と言っている。
(民生さんだと先輩後輩対談になるけど、この二人だと吉井さんのキャラクターから「上下意識」がとっぱらわれて、内容も音楽に限定せずに、すごく貴重で愉快な内容。正反対のように見えて共通点も浮かび上がる、おもしろい対談)
(ツーショットの写真もたくさん掲載されていて、二人の身長差がわからないように見事な工夫の数々(笑))
草野「9mmの曲はマイナーの悲しげな曲が多いんですよね、ロシア民謡みたいな」
ZO-3で「あなたは二度と孤独になれない~♪」をせつなく歌って、「加藤登紀子さんが歌ってもおかしくない」と、「100万本のバラ」をちょこっと。
でも曲調自体はヘッドバンキングしたくなるような激しさがあり、「このギャップがいいんだろうね」。
そして、「菅原くんの素朴な歌唱と激流のような演奏のギャップもいい」。
9mm Parabellum Bullet - Living Dying Message
このPVを見ながらギターフレーズをコピーしていたそうで、「これが難しいんだよね」とちょこっとZO-3で。
(うわ~、かっこいいPVだ。改めて、いい曲だなあ)
これは浜松砂丘で撮影されたそうで、「ひょっとしたらスピッツの『愛のことば』と同じところで撮影されたのかも」と。
スピッツ / 愛のことば
(ひゃ~、懐かしい。9mmと全く異なるけれど、こちらも名曲)
次の曲は、Superflyで「愛をこめて花束を」(2008年、4thシングル)。
草野「オレの中では、日本のロックシンガーのトップ。背中のかゆいところに一発で届く、気持ちいい歌唱」
2007年(たぶん)に「ミュージックステーション」で初めて一緒になったときは「マニフェスト」を歌っていて、「もっと泥臭くてマニアックな曲。70年代のハードロックな頃のカルメンマキさんを思わせるような」という感想で、スピッツメンバーで「今の時代、こういうのやるのって、逆に新鮮だよね」と話していた。
そしてこの「愛をこめて花束を」で、「お茶の間に届いた」と。
Superfly - マニフェスト
(やたらかっこよくて、当時結構聴いてたっけ。いいなあ。いまだに好きだな。ココで熱く書いてました)
次は、「9mm同様、それまでにない新しさを感じたバンド」、相対性理論の「LOVEずっきゅん」(2008年、1stアルバム『シフォン主義』)。
「今もって、カテゴライズしにくい独自性をもったバンド。ボーカルのやくしまるえつこさんの官能と萌えをブレンドしたような印象が強いけれど、なにげにギタープレイもすばらしいので、そこにも注目して聴いてほしい」と。
(たしかに彼女の声に耳が持っていかれるけれど、ボーカルのバックに聴こえるリフも間奏のストーリーを感じさせる語るギターもすてき)
PVはこちら。
相対性理論『LOVEずっきゅん』
次は、SCANDALの「DOLL」(2008年、メジャーデビューシングル/2009年、1stアルバム『BEST★SCANDAL』)。
スピッツのスタッフにモーニング娘。のファンがいた、機材ケースに彼女たちの写真に並んでSCANDALの写真が貼ったとか。
そんなことから、最初アイドルとしてとらえていたそうで、「その後フェスやスピッツ仕切りのイベントで聴いてみたら、バンドとしてゴリッとしてるな」と認識を新たにしたそうです。
それで「演奏には若さを感じないんだけど、そのギャップがいい」と。
(シンプルで硬派なサウンド)
2015年の「ロックロックこんにちは」に出演。
(ココにちょこっと。草野くんとRinaさんのツーショットも)
2008年ってどんな年?
●流行語は、エドはるみさんの「グ~」/アラフォー/ゲリラ豪雨。最後の2つは、今では定着している。
●ロック以外で流行っていたのは、青山テルマさん「そばにいるね」/GReeeeN「キセキ」
●お笑いでは、M1でNON STYLEが優勝。DVD購入して、ツアー先のホテルで見ていたそうだ。
●アメリカでは、オバマ大統領誕生。「Yes, we can!」
●夏には北京オリンピック。北島康介選手がアテネに続いて金メダル。「チョー気持ちいい」から「なんも言えねえ」、 メンバー間で真似してたらしい(笑)。
●「個人的には、ソフトバンクホークスが最下位だったのが印象に残っています」と。それは大変だ・・・。
次は、「当時めっちゃはまっていて、今もたまに聴く大好きな曲」、People In The Boxで「完璧な庭」(2008年、2ndミニアルバム『Bird Hotel』)。
(よくバンド名を出して発言していますよね)
草野「自分にはない要素がたくさんあって、純粋に音楽ファンとして楽しめるバンド」
「最近どんな音楽聴いてるの?」とボーカルの波多野くんに尋ねたら、全然知らない現代音楽だったりして、「たしかにピープルの曲はロックの範疇にはおさまらないもんな」と感心したとか。
10年ちょっと前にシチリアを撮影で訪れたとき、移動中にずっと聴いていて、今でもこれを聴くと、シチリアの乾いた景色、オリーブ畑や古い教会などが浮かぶ、そうだ。
2011年「ロックロックこんにちは」(ココ)/2016年「新木場サンセット」(ココ)出演。
ココでは、ラジオ出演時に、「iPod再生回数、さっき見たら1位だったPeople In The Box」と発言して、『はじまりの国』をかけている。
2018年、始まったばかりの「ロック大陸漫遊記」でも、ピープルを熱く語っていました(ココ)。
(本当に「ファン」なんだなあ。いい曲多いしなあ。自分が作るのとはまったく異なる楽曲たち、と思うと、純粋に聴けるんだろう)
最後は、フジファブリックの「若者のすべて」(2007年、先行シングル/2008年、3rdアルバム『TEENAGER』)。
正確には、2007年11月にリリースされたんだけれど、草野くんは2008年の夏によく聴いていたということと、「今頃の季節に無性に聴きたくなる曲」ということでセレクトした、と。
志村くんが亡くなったあと、2010年にフジファブリックとセッションしたときに歌った思い出の曲でもある。
草野「リリース時にはそれほどでもなかったけれど、じわじわと人気が出てきて、これからも長く愛され続ける曲だと思います。何回聴いても飽きない不思議な曲」
(本当に、それぞれの夏の日に戻っていけそうな、懐かしいけれどなんだか悲しい曲だ)
そういえば、「僕らが旅に出る理由」をカバーしたフジファブリックへの小沢健二さんのメッセージ(ココ)が沁みます。
そして、ココでは草野くんの志村くんへの思いが垣間見られます。
特集の最後に。
「○○年縛り」というのは、「これとこれが同じ時期にリリースしてたんだ~」とかわかっておもしろいですね、と。
草野「オレもそこそこ長く生きてきたんで、語れることも多いですし、また年で縛るのもやってみたいですね」
(とてもおもしろい・・・。生まれてなかった年のことでもおもしろそうだけど、それは無理だな)(笑)
そして、最後は「ちょっぴりタイムマシン」のコーナー。
曲は、おとぎ話の「ネオンBOYS」(2008年、2ndアルバム『理由なき反抗』)。
そうなんです、吉井さんが9mm、草野くんがおとぎ話でした。
独自の雰囲気を持ったバンド。強引にたとえるなら、「ゆらゆら帝国のアングラ感とゆずのポップさを併せ持っている」ような不思議な印象だった、と。
最近の音源は、「もっとサイケ味が増して、サイケなシティポップという感じで独特でよかったです」と。
来週の予告は、「フラワー・カンパニーズで漫遊記」。
草野「同年代で何かとつながりも強いし、最近配信や圭介くんの著作を読んだりして盛り上がっているのもあるので」
草野マサムネの独断で「フラカン入門」的なセレクトで特集を組んでくれるそうです!
そして、リクエストも募集中。
「この曲のこのフレーズに救われた」「このフレーズにハッとさせられた」とか、あくまで曲全体ではなく、ワンフレーズです。
「『世の中ばかなのよ~』は回文だったのね」というのでもOKだそうです(笑)。
昨日、駅までの道で空を見上げたら、高いところで止まっているみたいな飛行機を見つけた。
雲の下を飛んでいくくっきりとした姿。
いかにも秋の空!という定番の美しさに、しばしそのままの姿勢で歩みを止めていた。
次の季節は、どんなふうに現れて去っていくのか。今年のこれまでの季節と同じように、思いがけないことで私たち「人類」を戸惑わせるのか、それともこっちが少しはずる賢くなっているのか。
大坂なおみ選手の意識の高さは何といっても、7枚のマスクに込められたメッセージの意味を問われて、「あなたはどんなふうに受け留めましたか」と問い返したことだ。
そう、それが彼女のメッセージであり、私たちは問われているということ。
人種に限らず、私の中にはどんな差別の目があるのか。