昨年の10月に出版されたばかりの重松清氏の作品、「とんび」を読みました。
400ページ近くある分厚いハードカバーの本ですが、
二日で読んでしまうという、自分でも驚きの速さで読んでしまったことにまずビックリ。
いや、途中で目が離せない、といった方がいいかもしれません。
不器用ながら一心に息子の成長を喜び、幸せだけを祈り、見守る父親の愛情と、そんな不器用な父親をサポートする周りの人々の愛情が描かれた、本当に心が洗われる、救われる作品で、この本を読んでいる間、私は本当に幸せでした。
読んだ後もしばらくはぼーーっとして、
「重松清ってなんてすごい作家なんだろう」
と、この本を読み終えた満足感に浸りきったのでした。
読み終えた次の日、そんな幸せな読後感の中から、ハタと気づいた現実世界の寒々しさ。
なあんだ。
この子は、たまたままわりに親切な人がそろってた幸運者っていうだけのことじゃない。
親切な人がそろわない不運な人もいっぱいいるし、苦しんでいる人がいる現実はどうしたらいいんだ?
と、そんなネガティブなことを考えてしまいました。
・・・・・どうした?私?!
あんなに読みすすめているあいだ幸せだった気持ちが、
「それは他人の話なんだ」
と、思ったとたん、
さあっと潮が引くように孤独感が広がってしまいました。
ようするに、私は読書の世界に逃げているのだ、と思いました。
そのことに気がついたら、少しがっかりしてしまいました。
400ページ近くある分厚いハードカバーの本ですが、
二日で読んでしまうという、自分でも驚きの速さで読んでしまったことにまずビックリ。
いや、途中で目が離せない、といった方がいいかもしれません。
不器用ながら一心に息子の成長を喜び、幸せだけを祈り、見守る父親の愛情と、そんな不器用な父親をサポートする周りの人々の愛情が描かれた、本当に心が洗われる、救われる作品で、この本を読んでいる間、私は本当に幸せでした。
読んだ後もしばらくはぼーーっとして、
「重松清ってなんてすごい作家なんだろう」
と、この本を読み終えた満足感に浸りきったのでした。
読み終えた次の日、そんな幸せな読後感の中から、ハタと気づいた現実世界の寒々しさ。
なあんだ。
この子は、たまたままわりに親切な人がそろってた幸運者っていうだけのことじゃない。
親切な人がそろわない不運な人もいっぱいいるし、苦しんでいる人がいる現実はどうしたらいいんだ?
と、そんなネガティブなことを考えてしまいました。
・・・・・どうした?私?!
あんなに読みすすめているあいだ幸せだった気持ちが、
「それは他人の話なんだ」
と、思ったとたん、
さあっと潮が引くように孤独感が広がってしまいました。
ようするに、私は読書の世界に逃げているのだ、と思いました。
そのことに気がついたら、少しがっかりしてしまいました。