☆映画の旅の途中☆

色んな映画をどんどん観る旅

『セイジ 陸の魚』(2011)

2014年07月13日 | 西島秀俊さん☆映画
『セイジ 陸の魚』(2011)

監督:伊勢谷友介
セイジ:西島秀俊
僕(二十歳):森山未來
翔子:裕木奈江
カズオ:新井浩文
渋川清彦
滝藤賢一
僕:二階堂智
ゲン爺:津川雅彦

【作品概要】
謎めいたドライブインの店主の男と、彼とその周囲の人々に惹かれて店で働くようになった青年の触れ合いを通し、一筋縄ではいかない人と人とのかかわり合いが描かれる。(Yahoo!映画より)

【感想レビュー】
夏になると、セイジが観たくなります
観るたびに感じ方が違う作品です。

メッセージ性の強い映画なので、楽しんで観る…というよりは、毎回考えながら観ます。
地球上で起きる色んな元凶に対して、一体何が出来るのか…そういった事について、考えるだけではなく、実際にアクションを起こす、というのが伊勢谷監督ご自身のスタンスなのでしょうけど、セイジの存在というのは、もっとどこか抽象的であり、包括的な立ち位置だったりします。そしてその在り方は、どこか憧れる存在だったりします。(…が、そのセイジが何かアクションを起こすとなると、その振れ方は常軌を逸するのですが…。)

“僕”は、セイジにどこか憧れ、そしてセイジを観察していくうちに、それは違うのではないだろうか?と反発心も感じていくわけです。揺れ動くのです。“旅人の僕”の視点を通して、私も自分の在り方について考えさせられます。

うまく言えないのですが、この映画のテーマ自体が、どこか傲慢な気がして、実はあまりしっくりこない面もあります…。言いたい事をもう少し抑えた方が、かえって伝わるのではないか、考えさせられるのではないか…などと偉そうに思ったり…

でも好きなシーンが多いのと、俳優陣の演技が素晴らしいのとで、やっぱり好きな作品なのですが…
森山未來さんは、“僕”の心の機微を本当に繊細に演じられていて、惹き込まれますし、西島さんの異次元に居るのか…?…な演技に毎回震えます!

それにしても、撮影は秋だったとのことで、すっかり夏に観えていたので、映画って凄いなぁ…役者って凄いなぁ…と改めて思いました