オトコマエ！

　ＮＨＫの土曜時代劇「オトコマエ！」に密かにハマっています。
　時代劇にしては珍しい３０分完結のドラマなので気楽に見れます。ストーリは町人出身の北町奉行所の熱血与力と評定所のクールな役人の幼馴染コンビの話ですが、これに南北奉行所の対立と江戸後期の水野忠邦の改革を絡めた物語です。
　キャラクターやあらすじはありがちなものですが、毎週見ている理由は主人公の上司「遠山の金さん」こと北町奉行遠山金四郎の格好良さとそのライバル南町奉行鳥居耀蔵の渋さにつきます。男気があり粋な金さん役の柴田恭兵と狡猾な権力者の鳥居役の片岡鶴太郎がかなりベストキャストで、私はこの二人のためにドラマを見ているといっても過言ではありません。私としてはタイトルの「オトコマエ！」は主人公の二人ではなく両奉行に捧げたいところです。
　他にもこのドラマはいろいろと拘っていて、例えば金さんは椅子に座ってガラスの酒器で酒を飲むハイカラなお奉行さまなんですが、史実でも金さんのお父さんは長崎町奉行だったので若い頃に長崎に居た金さんにはなかなかニクイ演出です。

　コナン界で遠山といえば、服部平蔵の相棒で和葉の父親の遠山大阪府警刑事部長ですが、実は平蔵の名前のルーツ長谷川平蔵と遠山金四郎は生い立ちや幕閣と対立する政治姿勢が似ていたり、後に平蔵の住居跡に金さんが住んだりと非常に縁のある二人です。二人の命名が偶然なのか意図してのことなのかはわかりませんが、大阪府警の幹部コンビもドラマの鬼平と今回に金さんに負けず劣らず格好良いオジサンですね。