kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

ストレイ・ドッグ

2021年02月06日 | ★★★★☆
ニコール・キッドマンが扮するのは、ロス市警のやさぐれ女刑事(たぶん問題児)。
ある殺人事件の被害者には特徴的なタトゥーがあり、遺留品として染料のついたドル紙幣が残される。そこから呼び起こされる記憶。

どうやら20年近く前、彼女はある犯罪組織にFBI捜査官と一緒に潜入捜査をしており、その時の事件に関係しているらしい。

随時、過去と現在が行き来し、事件の捜査と彼女の半生が語られる。さらに彼女には16歳の娘がおり、チョイ悪の彼氏と付き合っているが、やさぐれの彼女の言うことも説得力がなく相手にされない。

若いころの潜入捜査官と現在の痛々しい女刑事の両方をニコール・キッドマンが演じるのだが、シャリーズ・セロンの「モンスター」といい、こういう映画はメイク技術が見どころのひとつ。なんでも極薄の「日焼けした肌」を張り付けて表現したらしい。もはや女優も1つのマテリアル扱い。

犯罪組織の元メンバーをひとりずつ捜査していく過程で、さらに武装強盗事件に巻き込まれる。前半の謎解きを追いかけるのに疲れてウトウトしだした頃なので、ちょうど目が覚めます(笑)

主人公のすさんだ人生の謎が紐解かれていく、伏線を張り巡らせた脚本が巧みで、思いがけない回収してくる。派手さこそなく、ニコール・キッドマンの役作りに話題が行ってしまうが、犯罪物の佳作。

ところでImdbではこの映画の評価、意外と悪い。もう少しいい点だと思うんだけど。






題名:ストレイ・ドッグ
原題:DESTROYER
監督:カリン・フクマ
出演:ニコール・キッドマン、セバスチャン・スタン、トビー・ケベル
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