『ウルトラQ』 は、「空想特撮シリーズ」第1作のテレビ・ドラマとして、昭和41年1月2日から放送が開始されました。 当時テレビ映画は映画界からの差別化の要望のために通常16mmフィルムを使用しており、テレビ局には35mmテレシネ用プロジェクターを導入出来なかったが、円谷英二の「16mmのクォリティでは特撮は出来ない」との主張により劇場映画用と同じ35mmフィルムで撮影、放映用フィルムとして16mmに縮小するという手法が採られました。 この破格の撮影環境に、TBS映画部より出向した中川晴之助監督が「カネゴンの繭(まゆ)」でうっかり16mm撮影の調子でカメラを回し続けて、他の監督から「フィルム喰いのハルゴン」とあだ名を付けられた、というエピソードも残っています。 次作「ウルトラマン」からは、特撮を35mm、本編を16mmで撮影する体制が採られるようになったそうです。 ちなみに、『ウルトラQ』をリアル・タイムで観ていた人は余りいないかな…。