かみなり

心臓に人工弁を、耳に補聴器をしている昭和23年生まれの団塊世代です。趣味は短歌です。日々のよしなしごとを綴っていきます。

昨年の今日、村形明子さんにお弁当を届けている

2018-07-31 19:52:51 | ブログ記事
昨年の今日は、
彼女が熱中症になっていると思って、
お弁当を作って、京都の彼女のマンションまで届けている。

この1か月あまりのちに彼女は膵臓癌で亡くなるのだが、
昨年の今日はそんなことは思ってもいなかった。

亡くなるとわかっていたら、彼女のマンションに行ったときに会っておくのだった。

彼女がメールで、人に会えないほどやつれていると言ってきたから、
会わないほうがいいと判断したのだったが、
このときの彼女のやつれようは癌のせいだったのだ。

彼女は私を追いかけたらしいが、
折悪しくというか、タイミングよくというか、
彼女のマンションの前のバス停に京都駅行きバスが停まったので、飛び乗ってしまった。

去年も今日に負けないくらい暑い日だった。

だから、一刻でも暑さから逃れたいと冷房の効いたバスの乗ったのだった。

あっけなく亡くなった彼女だったが、身寄りのない人だったから、このほうがよかった?

私も彼女にあやかって、あっという間に此の世からおさらばしたいと思う今日この頃だ。

*

★もう一度会ひたき人は星になり見下ろしてゐる今夜のテラを

★葬式でその教へ子がわたくしに教へてくれし彼女の言葉

★わたくしのことを最後の最期まで言ひゐしとその教へ子は

★昨年の正月お節料理など届けてあげしことを彼女は

★食べるもの何もなかつたありがたうさう言ひゐたり正月二日

★一昨年末に訳書を上梓して寝食わすれて関わりゐたり

(註)シェーマス・ヒーニー アイルランドの国民的詩人」村形明子編訳

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
私の兄も膵臓癌で死にました (lemonwater2017)
2018-08-01 12:31:03
こんにちはです。
象が転んだです。

私の兄も膵臓癌で死にました。僅か36歳の時でした。癌が転移してからはあっという間でした。若い時のガンは勢いがあるんでしょうね。

村形明子さんの話を聞く度に、惜しい人を亡くしたなと思います。彼女を取り巻く領域がもっと広かったらと。日本人は知の領域が狭いせいか、逸脱した才気が過ぎて、変人に見られる事が、トラブルの元と見なされる事が、しばしあります。

多分、ビコさんの背後には村形さんの霊が憑いてると思われるので、結構長生きしますよ。ご心配なく。

それと、腰痛は私もですが。電気屋のあんま機にお世話になってます。
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lemonwaterさんへ (びこ)
2018-08-01 12:52:14
村形明子さんは「天才と気違いは~」というような人でした。だから、インターネット歌会でもトラブルメーカーだったし、マンションでもそうだったみたいです。が、それだけ純粋だったのです。そんな彼女の類まれなる才能と気違いじみた部分とを愛していました。彼女がいなくなって、この世の中が色あせてしまいました。

腰痛、あまりにも暑いから今日は接骨院に行くのを休もうと思っていましたが、やっぱり手当してもらうと気持ちいいから、夕方陽が落ちてから行くことにします。効くのは、やはり人間の手ですね。(笑)

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