健 康 紙上診断室
2018/4/10木曜日 中日新聞朝刊
Q 晩酌をしても朝まで寝付けなくなりました。散歩とグラウンドゴルフをしていますが夜は寝付けず、1年前から2種類の睡眠薬を処方されています。薬に頼らない方法はないでしょうか。(男性・82歳)
A 不眠の患者は加齢とともに増え、80歳以上になると男性で3割、女性で4割に上ります。高齢者の不眠の原因は、加齢によって、睡眠をもたらす脳神経のメカニズムの機能が減退したことと考えられています。
質問の方は身体的な活動は良好です。病気が原因とは考えにくく、80歳を過ぎ、加齢による不眠を発症したのではないかと思います。一つ指摘したいのは晩酌の習慣について。退職前は日本酒をコップ2杯飲むとコロッと寝られたとのことで、これは晩酌より寝酒だった可能性があります。アルコールを睡眠薬の代わりに常用すると、量が増えたり、やめられなくなったりし、夜間に何度も目覚める、熟睡できないなどの症状が出ることが多いです。
睡眠薬の服用を始められたとのことですが、寝酒との併用は薬が効きすぎるため禁忌です。今も晩酌をされている場合は、薬の服用まで3~4時間は空けるようにしてください。ふらつきによる転倒や骨折を防ぐため、薬は少量で1種類が望ましいです。日常生活が順調ならば、不眠のことは気に病まず、お酒を減らしながら薬も必要最小限にしてはどうかと思います。
高齢になってからの睡眠薬の服用は、認知機能の低下につながる可能性が指摘されています。心配な場合は主治医に相談して認知機能のテストを適宜受けてください。(塩見利明さん 愛知医科大病院 睡眠科教授)
◎上記事は[中日新聞]からの書き写し(=来栖)
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〈来栖の独白〉
なるほど。私は健康に恵まれたこともあって、薬を服用するということからは稀な人生を過ごしてきた。薬に対する警戒感は、常にあった。とりわけ、頭に作用する薬は(睡眠剤・精神安定剤など)怖かった。
上の記事、私も最近寝付きが悪く、気になっていたので書き写した。
>高齢になってからの睡眠薬の服用は、認知機能の低下につながる可能性が指摘されています。
益々、睡眠薬を敬遠しそうだ。
適切な「回答」だと感じた。ふ~ん、大学病院、「睡眠科」というのが、ある。