【郵便不正公判】障害者団体元会長、偽の証明書発行は無罪

2010-04-27 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア
【郵便不正公判】障害者団体元会長、偽の証明書発行は無罪
産経ニュース2010.4.27 10:26
 障害者団体向け割引郵便制度をめぐり、厚生労働省に偽の障害者団体証明書を発行させて郵便料金約3億7700万円の支払いを不正に免れたとして、虚偽有印公文書作成・同行使と郵便法違反の罪に問われた障害者団体「凛(りん)の会」元会長、倉沢邦夫被告(74)の判決公判が27日、大阪地裁であった。横田信之裁判長は、虚偽有印公文書作成・同行使罪は無罪とした上で、罰金540万円(求刑懲役1年6月、罰金540万円)を言い渡した。
元局長の公判に影響も
 横田裁判長は、厚労省元局長、村木厚子被告(54)の公判も担当している。偽の証明書発行をめぐって倉沢被告に無罪が言い渡されたことで、検察側の描く構図の一角が崩れた格好。全面無罪を主張する村木被告の公判にも大きな影響を与えそうだ。
 判決で横田裁判長は、倉沢被告が村木被告と面会したときの様子や便宜を要請した事実について、捜査段階の供述と違う内容の証言を公判で主張したことに「検察官調書には不自然な点があり疑いがある」と指摘した。
 そのうえで、倉沢被告が公判で「証明書は村木被告から直接受け取った」としながらも、証明書そのものは「合法的だと思っていた」などと証言したことに対し、「公判供述を否定できず、故意とはいえない。社会的に不相応な行為で非難すべきであるが、罪にはあたらない」との判断を示した。
 倉沢被告は、平成16年6月、当時厚労省企画課長だった村木被告らと共謀して証明書を偽造し、郵便局に提出。また、18年11月~19年3月、大手家電量販会社「ベスト電器」などのDMに、割引郵便制度の適用を受けない刊行物を同封して発送し、正規料金との差額約3億7700万円を免れたとして起訴されていた。
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【郵便不正】無罪の元会長「最初から石井一議員と厚労省に絞り聴取」
産経ニュース2010.4.27 14:01
 郵便不正事件をめぐる偽の障害者団体証明書発行について27日、大阪地裁から無罪判決を言い渡された「凛(りん)の会」元会長、倉沢邦夫被告(74)は判決後に記者会見し、「私の言い分がほとんど認められる形になったことをうれしく思う」と語る一方、「障害者のみに許された制度を悪用したことについては世間に対して申し訳ない」と謝罪した。
 検察の取り調べについて、「最初から石井一議員と厚労省の関与に絞って聴かれた。長期間の拘置で不眠症になって体調を崩していたこともあり、調書にサインしてしまった」としたうえで「罪というものはこういうふうにして認めさせられるのかなと恐ろしさを感じた」と振り返った。
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【郵便不正】地検「極めて意外」控訴の意向 弁護士「元局長も無罪を」
産経ニュース2010.4.27 14:04
 郵便不正事件をめぐる偽の障害者団体証明書発行について大阪地裁が27日、「凛(りん)の会」元会長、倉沢邦夫被告(74)に対し、無罪判決を言い渡したことを受け、大阪地検の玉井英章次席検事は「虚偽有印公文書作成・同行使について無罪とした点は、極めて意外であり、ただちに判決内容を精査し、上級庁とも協議の上、控訴する方向で対応したい」とコメントを出した。
 一方、村木被告の弁護人の弘中惇一郎弁護士は「(厚生労働省元局長の)村木被告との共謀について無罪判決が出たことは大変喜ばしい。倉沢被告と村木被告は証拠が共通する点と違う点があるが、判決で裁判所は倉沢被告の調書に重大な問題があると指摘した。村木被告の判決で無罪獲得に向けて、より一層努力したい」と話した。

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