大阪拘置所:聴覚障害被告と面会人に手話認めず/名古屋刑務所:受刑者宛て手紙 廃棄

2011-09-17 | 社会

大阪拘置所:聴覚障害の被告と面会の知人に手話認めず
 大阪拘置所(大阪市都島区)が、勾留中の聴覚障害者の男性被告と面会に来た知人に対して手話を認めず、筆談するよう指示していたことが分かった。本来は希望を伝えれば手話通訳を呼ぶことになっているが、同拘置所は説明をしないまま筆談をさせていた。今月15日に大阪矯正管区から指導を受け、この知人に謝罪した。
 同拘置所によると、法務省の通達では「手話面会が必要な場合には手話通訳人を確保して実施すること」と決まっている。しかし、この知人が今年5月末に面会に訪れた際、職員は手話を許可せず、知人は手話が可能と認識しないまま四十数回通った。8月下旬に初めて手話通訳人を連れて訪れた際には手話が認められたが、次回からは認められないと説明。いずれも事前に希望すれば可能との説明をしなかったという。
 大阪矯正管区がこの問題を把握して調べた結果、対応の不備が判明。「これまで手話について強い要請を受けたことがなかった。今後は適切に対応していく」と話している。【苅田伸宏】毎日新聞 2011年9月17日 14時39分
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受刑者宛て手紙廃棄
2011年9月16日 中日新聞 夕刊
 名古屋刑務所(愛知県みよし市)の男性刑務官が二〇〇九年十月から昨年三月にかけて、服役中の複数の受刑者宛てに送られてきた手紙数通を無断で廃棄していたことが十六日、分かった。同刑務所によると、昨年三月に本人が上司に申告して発覚したが、刑務所は一年半にわたり公表していなかった。
 刑務所は公表しなかった理由として「何万通もの手紙を照合するため、確認作業に時間がかかった。早急に調査結果をまとめたい」と釈明。無断廃棄については「刑務所にも監督責任があり、申し訳ない」としている。
 刑務所は発覚直後に男性刑務官を手紙管理の担当から外しており、近く処分する方針。廃棄された手紙の差出人と受刑者には既に謝罪、刑務官とは個人的に示談が成立しているという。
 刑務所によると、一日に多くて千通以上の手紙が受刑者宛てに届き、十二人前後の担当者が手紙の中身を確認して渡している。男性刑務官は中身に問題のある手紙の扱いを検討する立場だったが、処理方法を上司に相談することなく独断で廃棄。刑務所の調査に「手紙の処理が遅れていた」と話している。
 同刑務所をめぐっては、〇一~〇二年にホースで放水されたり、革手錠で腹部を締め付けられたりして受刑者三人が死傷する事件が起きたほか、国際人権団体「アムネスティ・インターナショナル日本」が「受刑者を集団で全裸にし身体検査をしている」と批判している。
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逆行「開かれた刑務所」~新法5年 相次ぐ面会制限
山本譲司著『累犯障害者』獄の中の不条理 新潮社刊


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