〈来栖の独白〉
以前、私は【大林宏検事総長決定と「小沢不起訴の代わりに検察人事には手を突っ込まない」というウラ取引=公務員幹部人事】2010-02-10 をエントリした。4ヵ月ほどが経過している。現在の私は、「ウラ取引」の有無はどうかわからないが、少なくとも小沢氏は関与していない、小沢氏が「政治主導」を後退させるなどあり得ない、と思っている。弁解に聞こえるかもしれないが、小沢一郎という人物は分かりにくい。「彼ほど誤解される人はいない」と評した人がいるが、その通りだと思う。実に分かりにくい。私だけでなく、多くの国民にとっても、そうなのではないだろうか。だから、民主党代表選では、小沢さんの演説に多くの国民が強い関心を示し、耳を傾けたのではないだろうか。氏は言い訳もせず、人を非難もしなかった。
◆大林宏 検事総長 2010.9.1
=========================
待った! 検事総長進退論タイガ88(2010/10/03 15:22)
6月12日、大林宏氏が検察のトップ、検事総長に就任した。樋渡氏(定年の2月前)の後任として、東京高検検事長からの昇格であった。
この人事に関して、何故か「疑問」を感じていたので、9月10日に「検察の最高権威者」と題して投稿した。
6月といえば、鳩山総理から「菅新政権」への交代期・発足期であった。
組閣に当たって、小澤サイドの起用について、若干、話題にはなったが、「小澤氏排除の動き」は大きなものではなかった、と記憶する。
しかし、私には、何故この時期に定年2月前の樋渡氏から、大林氏への人事が行われたのか・・・今もって、疑問がある(具体的なものではなく)。
あの、女性法相からの進言か?または、当時、大林氏を「利用」できる、と見たのか?
その後、代表選で菅・小澤氏の一騎打ち。
勝った「菅」は、発言とは裏腹に、小澤氏及び小澤派を徹底的に排除する方向に走った。
大林検事総長は、9月初めの記者クラブの会見で「小澤氏を有罪とする証拠はない」と発言している。
菅政権にとっては、大きな「目の上のタンコブ」だろう。
そして、今回、また、何故かこの時期、大阪地検特捜部の「証拠改ざん」事件が発覚した。
恐らく”朝日”は、もっと早い時期にこのネタを握っていて、検察を突きまわしていたのではないか。
でなければ、スクープの直後から、いきなり最高検が出しゃばることはないだろう。
そして、3検事の逮捕。
今日(10月2日)の朝日の夕刊に、小さく・小さく「検事総長進退論」を報じている。それも「政府首脳」が「検察トップの検事総長」の責任問題としての進退について言及した・・・と言うもの。
それなら、当時の検事総長であった樋渡氏の責任だろうが。
大騒ぎの結末は、小澤氏の擁護?発言をした大林検事総長「オロシ」ということになるのだろうか。
そして、この動きがマスコミで広がってゆくのか。マスコミは、検察と世論を、その方向に誘導してゆくのか。これがマスコミの小澤氏排除の新しい「手口」なのだろうか。
なお、本オリーブで、em5467-2こと恵美さんが、「大林検事総長を守れ」と題して9月23日に投稿されている。
..................................................
大林検事総長を守れem5467-2こと恵美 ( 2010/09/23 14:35 )
前田検事逮捕により検察批判が喧しい。小沢支持の私としてはウェルカムのはずが、今回は様子がオカシイ。
何故、小沢政権を最も嫌う朝日のスクープなのか?検察に弱腰のテレビまで検察批判一色なのか?
仙谷の発言「検察人事の変更」にその答えがある。大林検事総長は、代表選挙の最中に「小沢氏に関しては検察は不起訴の方針を変えない」と異例の発言で援護射撃してくれた。
大林氏こそが小沢氏の擁護者であり、小沢氏を党から追い出したい仙谷の目の上のタンコブである。
あらかじめ仕組まれた大林外しと考えれば納得がいく。
この時とばかり検察批判を盛り上げるのは、敵の思うツボである。
大林が守れなければ、小沢氏は政治生命を失う。小沢支持者は冷静に対応して欲しい。
=====================
◆archive 「小沢不起訴の代わりに検察人事には手を突っ込まない」というウラ取引=公務員幹部人事2010-02-10
〈来栖の独白〉
昨日私は ▼〔卑見「小沢幹事長不起訴」〕と題して次のように書いた。
.......................
小沢幹事長不起訴が決定した2月4日以降、私も、それはなぜかと考えてきた。私なりの着地点としては「暴走の最終コーナーで、さすがに検察も正気(良心)を取り戻したのでは」というところだ。
ところが、「週刊朝日」2月19日号には、【「見込み捜査」が残した「醜い汚点」】と題して検察周辺「関係者」の発言が披露されている。以下である。
“「小沢氏の不起訴決定で、現場は『上に潰された』と息巻いています。『上』というのは、樋渡利秋検事総長と次期総長候補筆頭格の大林宏東京高検検事長ラインのこと。かつて総長候補といわれた、大物ヤメ検弁護士が小沢側についたんです。小沢氏と古くから盟友関係にある人物が仲介したと聞いています。『不起訴の代わりに検察人事には手を突っ込まない』ということだというんですね」
目下、検察にとっての最大の関心事は、樋渡検事総長の後任を大林氏にきちんとバトンタッチすることだといわれる。それだけに、この“ウラ取引”説がまことしやかに語られているのだ。”
検事総長人事に政治の介入を仄めかしていた小沢氏であるから、理解できなくもない。
........................
本日(2010/2/10)の中日新聞朝刊に、上記(「週刊朝日」2月19日号)記事に呼応するかのように以下の記事が載っていた。やはり『不起訴の代わりに検察人事には手を突っ込まない』ということだったか・・・。国民はとっくに政治からも検察からも虚仮にされていた、ということか。
中日新聞(2010/2/10)朝刊
検察除外に民主が反発 小沢氏と因縁宮内庁もやり玉 官邸主導の公務員幹部人事
政府が今国会に提出する国家公務員制度改革関連法案を提示した9日の内閣府政策会議で、新人事制度の内容について、出席した民主党議員から異論が相次いだ。党側が問題視したのは、いずれも小沢一郎民主党幹事長と因縁のある検察庁と宮内庁幹部を対象外とした点だ。
法案は、国家公務員の幹部人事を一元管理し、官邸主導の人選を徹底するのが狙い。検察庁や警視庁、内閣法制局、宮内庁については「独立性に配慮」(仙谷由人行政刷新担当相)して適用を除外した。
会議では「石川知裕代議士の逮捕を考える会」会長の福田昭夫衆院議員が「検察庁と宮内庁が抜けた理由は何か」と口火を切った。これに、大島敦内閣府副大臣は「検察行政は特に政治的中立性の確保が優先されている。宮内庁も特殊性をかんがみた」と説明した。
福田氏は納得せず、「検察庁を民主的にコントロールする仕組みが必要だ。戦前のままの検察は異常だ」とまくしたてた。大島氏は「今後の運用であり、ご意見は十分検討したい」と引き取った。
続いて、大泉博子衆院議員も宮内庁について「古色蒼然とした役所を近代化する一つのチャンス。ぜひ(対象に)入れるべきだ」と異論を唱えた。
小沢氏は政治資金問題で東京地検の捜査を受け、不起訴になったばかり。昨年の天皇陛下の特例会見をめぐっては、難色を示した宮内庁長官に辞任を求めている。
党側の意見にはこうした経緯が反映されているようだ。政府提出法案をめぐる議論にも、小沢氏の存在が影を落とした格好だ。(上坂修子)
--------------------------------------------------
官邸主導人事、検察や宮内庁は除外…改正案
2月10日3時3分配信 読売新聞
政府は9日、今国会に提出する国家公務員法等改正案を内閣府政策会議に提示した。
内閣官房に「内閣人事局」を新設、省庁横断の「幹部候補者名簿」を作って官邸主導で人事を決めることなどが柱だ。
検察庁などは適用外とした。12日に閣議決定する予定で、4月1日施行をめざす。
名簿には、幹部職員や公募に応じた民間人らを対象に官房長官が行う「適格性審査」の合格者を掲載。この中から閣僚が省庁幹部を任命することを基本とするが、内閣全体で省庁横断の異動も含めた適材適所の人事を実現するため、首相や官房長官が閣僚と事前協議して人選するとの規定を設けた。官僚トップの次官と局長は「同一の職制上の段階に属する」とし、次官から局長への降格を可能にしたほか、局長級から部長級への降格も可能とした。
検察庁、人事院、会計検査院、警察庁の幹部人事は「職務の特殊性に配慮」するとし、名簿に基づく一元管理の「適用除外」とした。「より中立性や独立性が担保される」(平野官房長官)との判断からだ。宮内庁と内閣法制局に関しては、名簿は利用するが、首相や官房長官との事前協議を義務づけない。
適用対象外の幹部人事でも閣議決定を通じて政治判断が働く余地は残されている。それでも、小沢民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」を巡る政治資金規正法違反事件で民主党が一時、検察との対決姿勢を見せただけに、「民主党が検察人事で報復するとの憶測を打ち消す効果がある」との受け止めもある。
◆官僚の士気低下に懸念も◆
同法案を了承した9日の内閣府政策会議では農林水産省出身の民主党の篠原孝衆院議員が「民間から(幹部を)持ってくるとか言うたびにまじめな役人がやる気をなくしている」と官僚の士気低下に懸念を表明。局長級から部長級への降格規定については経済産業省出身の同党の後藤祐一衆院議員が「制度上はあるが行使しない『抜かずの刀』にするのが権力の本質では」と注文をつけた。
名簿掲載者は約600人で、年1回程度更新する。これを一元管理する内閣人事局は当初検討した人事院や総務省、財務省からの一部機能の移管を先送りしたため、職員55人体制で始動する見通しで、「出身省庁などが異なる600人もの能力や適性の判断には不十分」(省庁幹部)との見方もある。また、原口総務相は9日の総務省政務三役会議で「民間からの登用は各省官房がやればいい。新組織は作らない考えだったはず」と内閣人事局の新設そのものに異論を唱えた。
◆検察を支配する「悪魔」 田原総一朗+田中森一(元特捜検事・弁護士)
p43~ 政治家によって潰された事件は一握り
特捜の現場で捜査にあたっている検事に直接、指示をしてくるのは特捜部長です。じゃあ、特捜部長に誰が指示しているのかと言えば、現場は接することがないさらに上だとしか言いようがない。検事総長、次長検事、検事長といったクラスでしょう。
こういった首脳まで出世するエリートは、法務省勤務が長い「赤レンガ派」と呼ばれる人たちが主流です。
彼らは法務省で、法案づくりを担当していて、日常的に政権与党の政治家と接触している。僕ら「現場捜査派」が、毎日、被疑者と顔を合わせているように・・・。
こうして毎日のように会って話をしていると気心も知れるし、考え方も似てくる。そして、どうしても時の権力寄りの見方になってくる。
だから、彼らが検事総長、次長検事になって、「国策としてこれはどう扱うべきか」となったときに判断すると、結果的に時の権力と同じ視点になりやすい。
外から見ると、政治家の圧力によって潰れたように見える事件でも、検察首脳部が下した決断がたまたま権力の中枢の考え方と合致していたに過ぎないケースがほとんどだと思いますよ。つまり多くの場合、検察内部の判断であって、政治家によって潰された事件はあったにせよ、ほんの一握り。マスコミの思っているほど多くはありませんよ。
■ □ ■ □ ■ □ ■ □
◆“検察の正義”に委ねていいのか? 検察を支配する「悪魔」2010-03-11 | 政治/検察/メディア/小沢一郎
◆国際関係とは「自民族中心主義」が第一義である / 小沢を潰したければ、大林検事総長を叩け
richardkoshimizu's blog 2010/09/27 07:42
さて、なにがなんでも小沢一郎さんを政治的に葬って、心おきなく米国ユダヤ人が日本国家資産の略奪を進められる環境づくりをしたい裏社会の面々ですが、見返りはなんでしょうか?莫大な賄賂と権力の保証ですか?
小沢さんの訴追の邪魔になるのは、最高検。つまり、大林検事総長。まずは、大阪地検特捜部の郵便不正でっち上げ凶悪犯罪に絡めて監督責任を問うて、「大林検事総長は辞任すべきだ」と馬鹿メディアや濃い毛揺り子に騒がせてみたわけですが。(大林さんも叩けばほこりは出そうですが。)
今度は、尖閣衝突事件で船長を釈放させたのは大林検事総長だと、自民党や馬鹿メディアが攻撃開始。目的は検察を内部の小沢攻撃部隊が掌握すること。
一方中国の尖閣問題でのハチャメチャな対応は、「中国国内の深刻な権力闘争」の結果と見るべきでしょう。中国の国益を害するような異様な行動をとらざるを得ない事情が、コキントー政権にはあるとみます。2012年、コキントー退陣、習近平昇格を視野に入れた権力闘争。私、リチャード・コシミズも近々に包括的な解説をさせていただく予定です。
やはり、「小沢政権誕生」だけがとるべき対策かもしれません。