臓器移植法改正A案 脳の機能が百%戻らないと断定できるのか  悪法は人を苦しめ、時に殺すこともある

2009-07-11 | Life 死と隣合わせ

「死」の議論 もっと活発に---臓器移植法改正 混乱の意味
松原隆一郎 東京大学教授 中日新聞2009/7/8Wed.
 臓器移植法改正A案が先ごろ衆院を通過、6月26日に参院での審議が始まった。野党議員有志が参院に提出した対案とともに議論されるが、審議中に衆院解散があれば廃案になる。
 現行法は、相続法で遺言能力は15歳以上に限定されていることを受け、15歳以上の本人が書面で意思表示することを義務づけている。これに対しA案は、「脳死は死」「家族承諾で」「何歳でも」臓器移植できるよう、改正しようとしている。
 現在、子供は海外でないと自分に合う臓器の移植手術を受けられないが、臓器を求めての渡航(臓器ツーリズム)には海外から「自給自足すべきだ」との批判がある。また渡航手術には巨額がかかり、親の裕福さや募金の成否で子供によって手術を受けられるか否かの差が大きいことも問題にされてきた。改正によって国内での提供者が増えることが期待されている。
 けれども子供は脳の回復力が強く、専門家でも脳死の判定は難しい。脳死状態で心停止に至らない「長期脳死児」すら珍しくなく、脳死しても死と認めたくない親が決断を迫られることになる。さらに虐待した親が臓器提供を申し出る可能性があるなど、慎重を求める理由にももっともなものがある。⇒ http://www.k4.dion.ne.jp/~yuko-k/adagio/zohki.htm 


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