「攻撃的な行動には相応の反応」ロシア大統領が逆制裁におわす

2008-09-01 | 国際

<ロシア>グルジア問題で姿勢軟化…EU首脳会議控え
(毎日新聞 - 09月01日 13:01)
 【モスクワ杉尾直哉】グルジア情勢をめぐり1日にブリュッセルで開かれる欧州連合(EU)首脳会議に先立ち、ロシアが欧米との対決姿勢を軟化させている。国際社会の中でロシアの孤立化が深まる中、EUが厳しい対応で一致するのを避ける狙いとみられる。
 メドベージェフ露大統領は31日、同国主要テレビとのインタビューで「欧米諸国は我々のパートナーだ」と述べた。プーチン首相も同日、国営テレビで、石油と天然ガスの欧州向け輸出について「制限をまったく考えていない」と語った。
 また、インタファクス通信によるとメドベージェフ大統領は31日、グルジア南オセチア自治州の周辺などにロシアが設定した「緩衝地帯」への「国際的軍事オブザーバー派遣」の可能性についてEU議長国フランスのサルコジ大統領と電話協議。近く両大統領が会談することで合意した。
 緩衝地帯への国際部隊派遣については、仏大統領府が先に「ロシア軍平和維持部隊を全欧安保協力機構(OSCE)配下の国際部隊と入れ替えることで両大統領が合意した」と発表したが、露大統領府は否定していた。
 一方で、相変わらずの強硬姿勢も残る。メドベージェフ大統領は南オセチアとアブハジア自治共和国の独立を承認する姿勢を維持。プーチン首相は、ロシアが加盟を目指してきた世界貿易機関(WTO)について、これまでの合意事項の撤回方針を改めて表明した。

 ◇ロシア軍平和維持部隊
 90年代にグルジア内のアブハジア自治共和国と南オセチア自治州で起きた紛争を機に、ロシアは勢力圏にある両地域に「平和維持部隊」の名目で自軍を駐留させた。今回の紛争でロシアは南オセチアの周辺に独自の「緩衝地帯」を設定。グルジアからの撤退後も緩衝地帯に平和維持部隊を残している。
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「攻撃的な行動には相応の反応」露大統領が逆制裁におわす
(読売新聞 - 09月01日 14:12)
 【モスクワ=大内佐紀】ロシアのメドベージェフ大統領は8月31日、地元テレビ局とのインタビューで、グルジア紛争に関連し、「ロシアは経済制裁をめったに発動しないが、(発動を)余儀なくされることも時としてある」と述べ、1日の欧州連合(EU)緊急首脳会議で、対露経済制裁が発動されるようなことがあれば、対抗措置をとる考えを示した。
 大統領はまた、「攻撃的な行動に対しては、相応の反応があるものだ」と述べた。
 冷却化した欧米との関係をいかに修復するかについては、「国際社会における我々のパートナーの出方にかかっている」と述べ、まずは欧米がグルジアへの支持を控えることが先決との考えを示した。
 大統領はさらに「米国がすべてを決定するような一極主義は容認できない」とブッシュ政権への反発をあらわにした上で、多極化した世界秩序の構築を目指す考えを強調。その一方で、「ロシアは孤立を望んでおらず、欧州とも米国とも関係を発展させたい」とも語った。


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