閣僚会見のオープン化「世界中のジャーナリストに代わってお礼申し上げたい。質問はありません」

2010-03-26 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア

鳩山首相 記者会見をフリー記者らに開放 40人が出席
3月26日21時27分配信 毎日新聞
 鳩山由紀夫首相の記者会見が26日、フリーランスやネットメディアなどの記者にも開放して首相官邸で行われた。日本雑誌協会などの会員社の所属記者や、外国記者登録証保持者、各メディアに一定の記事の提供実績があるフリー記者らが対象で、フリー記者6人など43人が事前登録し、約40人が出席した。
 約1時間の会見では14問の質問があったが、うち4問が会見を主催する内閣記者会以外の国内のフリー記者らから。大半は「首相主催の会見を開く考えはないか」「他省庁の会見もオープンにする考えはないか」などといった記者会見に関する内容だった。これに対し鳩山首相は「検討する」などと答えた。会見の様子はネットを通じて動画中継された。
 会見の開放を求めていたフリー記者の上杉隆氏は「世界中のジャーナリストに代わってお礼申し上げたい」と首相に感謝したが、「質問はありません」と質問しなかった。
 鳩山政権は閣僚会見のオープン化を進めており、岡田克也外相と原口一博総務相の会見には一定の要件を満たした記者であれば原則として参加が可能。亀井静香金融・郵政担当相と枝野幸男行政刷新担当相は雑誌、フリーらを主な対象にした会見を実施している。小沢鋭仁環境相も4月から行う予定だ。【影山哲也、篠原成行、合田月美】
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首相記者会見をオープン化 フリー記者ら40人が参加
 asahi.com2010年3月26日21時4分
 鳩山由紀夫首相の26日の記者会見で、インターネット記者やフリー記者が質疑に加わった。会見を主催する内閣記者会(加盟104社)は昨年9月の鳩山政権発足後、雑誌や外国メディアの記者に出席を認めていたが、今回初めてフリー記者らに枠を広げ、質問も認めた。
 26日の会見には加盟社以外から約40人が参加。首相官邸の記者会見場は用意された約120席がほぼ埋まった。発言した14人中5人が加盟社以外の記者。ネット記者の一人は、平野博文官房長官の能力不足を指摘、首相に「チェンジすることは視野に入っていないか」と迫った。フリーの記者からは会見のオープン化をいっそう進めるよう求める質問が相次いだ。「世界中のジャーナリストに代わってお礼申し上げたい」と意見表明だけして、質問をしなかった記者もいた。
 首相は「記者会見も開かれるように仕立てていかなければならない。まず、その第一歩を開かせていただいた。開かれた記者会見をより多く開かせていただく。記者クラブともしっかり協議しなければならない」と述べた。
 加盟社以外の参加資格に「十分な活動実績・実態を有する」など一定の基準がつけられている点を踏まえ、首相は「まだ不十分だと思っている。さらにオープンに努めたい」。閣僚の記者会見の一部がオープン化されていない状況についても質問が出たが、首相は「国民に開かれた内閣の姿を示す必要がある。閣内不一致と言われないよう、私の方から(オープン化を)申してまいりたい」と述べた。
 首相会見のオープン化については、今月12日、首相側から内閣記者会に打診があり、その後、記者会は松野頼久官房副長官と協議を進め、26日から実施することにした。オープン化にあわせ、これまで20~30分程度だった会見時間を1時間程度に延ばすことも決めた。(有馬央記)
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首相、記者会見は「質問者も責任ある」
3月26日20時59分配信 産経新聞
【鳩山会見詳報(9)】(26日夜)
【記者会見】
 --本日は、こういう形でオープンな記者会見を開いていただいたこと、心より感謝申し上げる。まず日本の情報の公開のあり方だが、ソ連がゴルバチョフ政権でペレストロイカ(再建)をやったときに、その第一歩となったのは情報公開、グラスノスチだ。日本のグラスノスチの第一歩になっていただけるよう、各省庁すべての会見がフルオープンになることを期待したい。質問だが、まず、情報の公開のあり方だが、官邸のホームページに動画が配信されておらず、記者会見の記録がテキストで載っているが、こちらには質問者が明示されていない。ここで社名、氏名を申し上げても問答という形式になっている。今まで開かれてきた金融庁、外務省、内閣府の枝野幸男行政刷新担当相の記者会見で初日に指摘したが、質問者もまた、国民から見れば知るべき対象だろうと思う。どんな社のどんなジャーナリストがどのような質問をして、それに対して大臣がどのように答えたのかも含めて国民はすべて開示され、その情報を得たいと思うので、これらをすべてつまびらかにして、オープンにしていくあり方をしていく考えはあるか
 --また、もう1点だが、なかなか記者会見を開いていただけないという不満が先ほど一部からあったが、たとえば今後、記者クラブ主催の記者会見ではなく、大臣の、首相の主催による記者会見を別途開かれて、そこにより多くのフリーランスやネットメディア等、今まで既得権を持たず記者会見に参加することができなかったメディアのジャーナリストが参加しやすいような場を作ることはお考えいただけないか
 「ありがとうございます。ロシアのペレストロイカ、グラスノスチになぞらえていただいて、うれしいような、何か、まだそこまでに至っていないのかという思いもあるわけでございますが、でも、ご評価いただいたことは感謝します。私もこの記者会見のオープン化はまだ不十分だと思っています。ご案内の通り、これも満杯になってしまっておるものですから、会場の設営の問題というのもございますが、できる限りですね、さらにオープンに努めてまいりたいと。まず、そのようには思います。そして、そのホームページに関して、おたずねでありました。質問者とそれに対する答え、だれが答えているかも含めてでございますが、検討させてもらいたい。むしろ当然、これは質問者も名前を隠せと言っているわけではないと思っておるものですから、そして質問される方もそれなりの責任というものもあろうかと思います。したがって、基本的にこれも、氏名を公表すべきものだと、そのようにも基本的には考えております。私としての、それは意見として申し上げておきます。したがって、できればそのようにしていきたいと考えております」
 「それから、もう1つ、記者クラブ主催の記者会見ではなくて、さらにオープンな形で、私が主催する記者会見も行えということでございます。私の例の政治資金のことに関しては、私が主催して記者会見を開いたという、あまりここで言いたくもなかったかもしれませんが、そういう、自分で開いているということもございますが、さらによりオープンに、これは記者クラブとも、先ほどお話がありましたので、しっかりと協議をしなければいけない話だと思っておりますが、より広く情報公開を求める国民のみなさんの声にこたえてまいりたいと思っておりますので、より多く開くという意味においても、主催者というものが、私で開かれるというものがもっと多くできるのかどうか。できるようにしてまいりたいと思っておりますが、これは記者クラブ制というものがあるものですから、そのクラブ制の中で、しっかりと検討して答えをより積極的に見いだせるようにしてまいりたいと思います」

小沢幹事長問題ではっきりした メディアと国家権力の危険な関係【週刊 上杉隆】
 世論調査の数字が、政治やジャーナリズムの根底を左右してはならない。あくまでそれは参考に留めるべきだ。政治は国益と国民の利益のために、ジャーナリズムは真実を追求すべきためにあるべきだ。もちろん世論は大事だが、必ずしも世論が正しいとは限らない。
 しかも、世論調査の数字自体も、その質問設定の方法などの条件によっていくらでも変わるものだ。その事実を明らかにしたいがために、筆者は小沢幹事長への質問の冒頭であえて次のように言及したのだ。
――まず冒頭に、これは質問ではありませんが、ラジオ・ネットの世論調査では7割から8割は「幹事長は辞めるべきではない」という逆の結果が出ています。
 TBSアクセスでは67%が、週刊誌「AERA」では過半数が続投支持を打ち出しているというデータを伝えたのだ。どちらも検察批判を報じた媒体である。
 つまり、それまでにどのような報道をしたかでも世論調査の結果は変わってしまうのだ。政治とジャーナリズムが左右されていけない理由はここにある。だがら私はこれを質問とせず、「ご参考までに」としたのだ。
 ひきつづいて、質問の本題である。
――記者会見の開放について。昨年の3月24日、小沢幹事長は、当時は代表ですが、この場所で政権をとったあかつきには政府の会見をオープンにすると約束しました。また5月16日には鳩山首相も同様に公約しました。だがいまだに公約違反が続いています。さて、そろそろ政権交代してから150日ぐらい経ちます。民主党は、政府・党の一元化を謳っていますが、小沢幹事長は、きょうも総理に会っていますが、党として政府にオープン化の申し入れをしたことはありますか。もしくは今後申し入れをする予定はありますか。
 これに対して小沢幹事長の答えは次のようなものだった。
 「私が、たぶん代表の時だったかな? はい。ですから私はそのつもりでおりました。仮に選挙勝って政府を任されることになれば、そのつもりで言ったと思います。ですから私自身は今も考え方は変わっておりません。しかし鳩山総理に、いま話し合ったように、ご自身もそうしたらいいんじゃないかという話を直接まだ言ったことはありません。何かの機会にそういうみなさんの要望が強いということを伝えておきたいと思います」
――幹事長として、正式要請ですか?
 「もちろん幹事長の立場はついてまわるので、今度の機会にそういう皆さんからの要望も強い、私自身もそうしたいということを申し上げたいと思います」
 

「記者会見開放運動」卒業宣言! 上杉隆


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