寝屋川中1殺害事件、死刑判決の被告が再び控訴取り下げ
2020/3/31(火) 5:00配信 朝日新聞デジタル
2015年に大阪府寝屋川市の中学1年の男女2人を殺害したとして、一審で死刑判決を受けた山田浩二被告(49)が、再び控訴取り下げを求める書面を24日付で提出したことがわかった。1度目の取り下げは大阪高裁が「無効」と判断した後、高裁の別の裁判長が審理を差し戻すなど異例の展開が続いている。
大阪高裁によると、山田被告は24日付で、昨年5月18日に続いて2度目となる控訴取り下げの書面を提出した。被告が2度にわたって控訴の取り下げを求めるのは極めて異例で、高裁は書面の取り扱いを協議するという。
1度目の控訴取り下げでは、大阪高裁第6刑事部の村山浩昭裁判長が、取り下げを「無効」と主張する弁護側の申し立てを受けて昨年12月、山田被告は拘置所でボールペンの返却をめぐって刑務官と口論になった末、自暴自棄になって控訴を取り下げたと指摘。「(死刑判決を)ただちに確定させてしまうことには強い違和感と深い躊躇(ちゅうちょ)を覚える」などとして無効と判断した。
だが、検察側の不服申し立てを受けた異議審で、高裁第1刑事部の和田真裁判長は今月16日、「強い違和感や深い躊躇」は根拠にならないとして、第6刑事部の決定を取り消して審理を差し戻し。弁護側が23日付で最高裁に特別抗告を申し立てている。
日本の刑事訴訟法では弁護人が同意しなくても、被告本人の申し出だけで控訴取り下げが認められる。死刑囚が控訴を取り下げた場合は通常は死刑が確定するが、弁護人が無効だと主張した場合にどう判断するかは明確な規定がない。(遠藤隆史)
〈寝屋川中1殺害事件〉
2015年8月に平田奈津美さん(当時13)と星野凌斗さん(同12)を窒息死させて殺害したとして、山田死刑囚は18年12月、求刑通り死刑判決を大阪地裁で受けた。「星野さんは体調不良で亡くなった」として無罪を主張するなどしていた山田死刑囚側は控訴したが、山田死刑囚が19年5月に取り下げた。
最終更新:3/31(火) 7:01 朝日新聞デジタル
◎上記事は[Yahoo!JAPAN ニュース]からの転載・引用です *強調(=太字)は来栖
* 寝屋川中1殺害事件 山田浩二死刑囚の控訴取り下げ無効 大阪高裁 村山浩昭裁判長 2019/12/17
中1男女殺害事件で死刑判決の被告 再び控訴取り下げ 大阪
NHK NEWS WEB 2020年3月31日 12時12分
大阪 寝屋川市の中学1年生の男女殺害事件で、1審で死刑判決を受けた被告が行った控訴の取り下げの効力をめぐって裁判所の判断が分かれ、異例の審理が続く中、被告が再び控訴を取り下げる書面を提出したことがわかりました。
再び控訴を取り下げる書面を提出したのは、平成27年に寝屋川市の中学1年生の男女2人を殺害したとして、1審で死刑判決を受けた山田浩二被告(49)です。
山田被告は去年5月、拘置所の職員とトラブルとなったことをきっかけに控訴を取り下げています。
しかし、この取り下げの効力をめぐって大阪高等裁判所の裁判長が「強い違和感と深い躊躇(ちゅうちょ)を覚える」として、無効とする決定を出したのに対し、別の裁判長が「『違和感や躊躇』は合理的な根拠になりえない」として、取り消すという異例の展開になっています。
そして、現在は最高裁判所で審理が続いていますが、大阪高裁によりますと、今月24日に山田被告本人が改めて控訴の取り下げを求める書面を、大阪高裁に提出したということです。
提出した理由はわかっていませんが、大阪高裁は1回目の取り下げの効力について最終的な司法判断が出ていない中で、再び出された書面の扱いを慎重に検討するものとみられます。
◎上記事は[NHK NEWS WEB]からの転載・引用です
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* 大阪寝屋川 中1男女殺害事件 山田浩二被告「自分が2人を死なせた」NHK NEWS 2018/10/12
* 大阪寝屋川 中1男女殺害事件 黙秘の山田浩二被告が初めて語った事実と長文の手紙 NHK NEWS 2018/10/12
* 寝屋川中1殺害 星野凌斗さん遺体の「ピンク歯」現象 どう判断 山田浩二被告(⇒ 判決 2018/12/19)
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