米海軍、南沙諸島 中国人工島に駆逐艦派遣…人工島と周辺海域を中国の領土・領海とは認めない米国の姿勢

2015-10-27 | 国際/中国/アジア

 産経ニュース 2015.10.27 12:45更新
米海軍、イージス艦「ラッセン」を南シナ海・人工島12カイリ内に派遣 中国は猛反発「軽挙妄動すべきでない」
【産経新聞号外】米、中国人工島に駆逐艦[PDF]
 【ワシントン=青木伸行】米国防当局者は26日(米東部時間)、米海軍が横須賀基地所属のイージス駆逐艦「ラッセン」を、南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島で中国が建設している人工島の12カイリ(約22キロ)内に26日夜(日本時間27日午前)、派遣したことを明らかにした。複数の米メディアなどが報じた。中国は強く反発しており、緊張が高まることは必至だ。
 12カイリ内への派遣は「航行の自由作戦」と名付けられ、米CNNテレビによると、当局者は作戦が完了したとしている。ラッセンの哨戒行動は、日米関係筋も確認した。
 ロイター通信は、哨戒機P8AとP3が同行した可能性にも言及しており、そうであれば12カイリ内の上空での飛行活動も実施されたことになる。
 ラッセンなどの派遣先は、滑走路の建設が進むスービ(渚碧)礁とミスチーフ(美済)礁としている。
 国防総省によると、中国が実効支配する岩礁の12カイリ内における米軍の活動は、2012年以来。人工島の造成後は初めてで、12カイリ内での航行は、人工島と周辺海域を中国の「領土、領海」とは認めないという米国の姿勢を示威行動で示し、強く牽制(けんせい)するものだ。
 これに先立ち国防総省のデービス報道部長は26日の記者会見で、「海洋権益を過度に主張する国(中国)に対抗する」と強調し、スプラトリー諸島周辺海域での米軍の活動について、中国へ通告する義務はないとの認識を示していた。
 カーター国防長官もこれまでに「米軍は航行の自由を確保するため、世界のあらゆる場所で活動し、南シナ海も例外ではない」と、派遣をためらわない考えを示していた。
 国防総省は5月ごろから12カイリ内での航行を検討しオバマ大統領に進言。オバマ氏は自制してきたが、今月に入り承認し、中国を除く関係各国に派遣方針を伝達していた。
 ◎上記事は[産経新聞]からの転載・引用です
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中国 海洋プラットホームを急増 南シナ海での人工島建設と同様に、東シナ海でも軍事拠点化が進行 2015-07-08 
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首相「国際法のっとった行動」…南シナ海に米艦
 2015年10月27日 22時03分
 【アスタナ=寺口亮一】カザフスタン訪問中の安倍首相は27日、アスタナのホテルで同行記者団と懇談し、米海軍が南シナ海・スプラトリー(南沙)諸島の人工島12カイリ内で巡視活動を行ったことについて、「国際法にのっとった行動だと理解している」と述べ、支持する考えを示した。
 首相は「南シナ海における大規模な埋め立て、拠点構築、現状を変更し緊張を高める一方的な行動は国際社会共通の懸念」と指摘。その上で、「開かれた自由で平和な海を守るため、米国はじめ国際社会と連携していく」と強調した。
 沖縄県の米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古沿岸部への移設問題を巡り、政府が代執行の手続き着手を決めたことに関しては、「埋め立て承認を取り消す翁長(雄志)知事の処分は違法だ。最終的に司法の判断を仰ぐ必要がある」と説明した。
 2015年10月27日 22時03分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
 ◎上記事は[讀賣新聞]からの転載・引用です
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 産経ニュース 2015.10.27 20:11更新
【米イージス艦南シナ海派遣】“中立”インドネシアも対中牽制に参画 比、越は米と連携強化へ
 【シンガポール=吉村英輝】南シナ海の領有権で中国と衝突するフィリピンやベトナムは、軍備を増強しながら実効支配を強める中国に対抗しようとしているが、中国とは圧倒的な兵力の差がある。米国が今回、中国が建造中の人工島周辺で「領海」と主張する海域で艦船による示威行動に踏み切ったことで、これら周辺国が米国と連携を強めていくのは確実だ。
 フィリピンは、中国の南シナ海における領有権主張は国際法に違反するとして、常設仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)に提訴している。中国は参加を拒否しており、同裁判所は管轄権を有するか否かを年内にも判断し、結論は来年前半にも出る見通しだ。
 フィリピンが国際的な司法の場に訴えざるを得なかった背景には、外交筋が「東南アジア諸国連合(ASEAN)の中でも最弱」と指摘する体制の不備がある。戦後の防衛を米国に頼ってきたためだ。
 冷戦終結を受けて撤退した米軍を呼び戻すため、フィリピンは昨年4月、国内への米軍駐留を可能とする新軍事協定に調印。合同軍事演習の規模を拡大するなど、中国に対抗するため米国と関係を深めている。
 ベトナムも急速に米国へと接近している。グエン・フー・チョン共産党書記長は今年7月、1975年のベトナム戦争終結後、同国の最高指導者として初めて訪米し、オバマ米大統領と会談。名指しを避けながら、中国による南シナ海での一方的な行動への懸念を共有した。
 ベトナム近海では、中国が海底油田の掘削を強行したほか、漁船への攻撃などを続け、国内で反中世論がくすぶり続けている。チョン氏は南シナ海への米国の関与に歓迎を表明しており、米国もベトナムの海洋防衛能力向上への協力などを進める方針だ。
 これまで南シナ海問題では「中立」の立場だったインドネシアのジョコ大統領も26日、訪問先の米国でオバマ大統領と会談し、共同声明では南シナ海について「緊張を高め、信頼を損ない、平和と安全をむしばもうとする動き」を批判して中国を牽制(けんせい)した。オバマ氏は記者団に、「インドネシア海軍の近代化支援など、海洋安全保障を含む防衛協力を話し合った」とした。
 インドネシアは中国の海洋進出圧力に不信感を強めており、南シナ海問題で米国と歩調を合わせる姿勢を強めたといえる。
 ◎上記事は[産経新聞]からの転載・引用です
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2015.10.27 12:47更新
【米イージス艦南シナ海派遣】アキノ比大統領「力の均衡を歓迎」
 【シンガポール=吉村英輝】フィリピンのアキノ大統領は27日、米駆逐艦が南シナ海で中国が建設している人工島の12カイリ(約22キロ)内を航行したことについて、同海域は航行の自由が保障された場所であり「何の問題もないはずだ」と述べ、米国を支持した。マニラでの外国記者協会との会見内容を現地メディアが伝えた。
 アキノ氏は、米軍の行動について「世界のどこにおいても、力の均衡は誰もが歓迎するだろう」とも述べた。南シナ海で力による一方的な現状変更を進める中国への懸念を示すと同時に、同盟国である米国が実際の行動で存在感を示したことを評価する姿勢を明確にした。
 ◎上記事は[産経新聞]からの転載・引用です
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領有権問題 フィリピンが中国を提訴 / 国際司法裁判所=半世紀以上、実効支配すれば自国領土と認定 2013-01-22 
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2015.10.27 20:31更新
【米イージス艦南シナ海派遣】中国、「力の空白」乗じて支配拡大 パラセル諸島東部占拠・ミスチーフ礁に建造物
 第二次大戦後、半世紀以上にわたる中国の南シナ海進出は、米軍などが一帯に「力の空白」を生じさせたのに乗じる形で加速されてきた。
 1954年の第1次インドシナ戦争終結で旧宗主国フランスが撤退すると、パラセル(西沙)諸島西部に進出した南ベトナムと分け合う形で中国は同諸島東部を占拠した。
 その後、ベトナム戦争に介入していた米軍が1973年に南ベトナムから撤退した翌年、中国は哨戒艇などをパラセル諸島西部に派遣し南ベトナムの艦艇と交戦。100人以上の死傷者を出した南ベトナム側が撤退し、中国は同諸島の全域支配を実現した。
 80年代半ばに旧ソ連がベトナム駐留軍を縮小すると、中国は実効支配が全く及ばなかったスプラトリー(南沙)諸島への進出を開始。88年3月にベトナム軍を攻撃してジョンソン南(赤瓜)礁を占拠。さらに、東西冷戦終結を受けて米軍が92年11月にフィリピンから完全撤退したのを受け、中国はフィリピンが領有権を主張するミスチーフ(美済)礁に建造物を建設した。
 中国が南シナ海への進出を加速する狙いは海洋権益の確保と米国の軍事力への対抗にある。南シナ海は豊富な海洋資源を埋蔵し、世界の貿易船の4分の1が通過する海上交通の要衝だ。
 また、潜水艦基地のある中国・海南島は南シナ海の深海部につながる。西太平洋に潜水艦を展開できれば、米軍の行動を阻止する「接近阻止・領域拒否戦略」の実現に近づくと中国はみている。
 ◎上記事は[産経新聞]からの転載・引用です
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◇ “理不尽”中国とどう向き合うべきか 南シナ海・中沙諸島スカボロー礁/フィリピン特命大使を直撃 2012-08-02
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南沙諸島:中国の基地化進む/ミスチーフ環礁に建造した「軍事拠点」 2012-08-02 
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中国が管轄海域と主張する南シナ海の「牛の舌」/中国は、その誇大な主張の後ろ盾となる軍事力を有している 2011-08-03 
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