産経ニュース 2011.7.7 11:43
英国女性殺害 第3回公判(2011年07月07日)
【英国女性殺害 市橋被告3日目(1)】最初の一言は「自分に見覚えあるか」...全速力でリンゼイさん追いかけ 同居の外国人女性証言
《千葉県市川市のマンションで平成19年、英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時 (22)=が殺害された事件で、殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第3回公判が7日、千葉地 裁(堀田真哉裁判長)で始まった。今回は午後から市橋被告本人の被告人質問が行われる予定だ》
《初公判で市橋被告は「事件の日に何があったか裁判で話すことが私の義務。これからの裁判で詳しくお話しします」と述べた。被告本人の口から何が語られるのか》
《午前中には、事件当時にリンゼイさんと同居していた外国人女性への証人尋問が行われる。事件前に市橋被告とリンゼイさんのやり取りを間近で見ていただけに、最も重要な証人といっていい》
《法廷は千葉地裁最大の201号だ。午前10時9分、被害者参加人として裁判に参加するリンゼイさんの父、ウィリアムさんと母、ジュリアさんが入廷し、傍 聴席から向かって右側の検察官席の後ろに座った。ウィリアムさんは傍聴席を見渡すと、軽く笑みを浮かべ、ジュリアさんと二、三言言葉を交わした》
《すぐ後に市橋被告が左側の扉から入ってきた。うつむき気味で縮れたボサボサの長めの髪が目にかかっている。黒色の長袖シャツに濃いグレーの細身のジーンズをはいている》
《市橋被告は、憔悴した様子でリンゼイさんの両親に深く一礼し、証言台の後ろにある長いすに腰を下ろした。ウィリアムさんは、被告の方を見ずに傍聴席の方に目をそらした》
《いずれも男性の裁判員6人が入廷。堀田裁判長ら裁判官3人の後ろに並び、法廷内の全員が起立、礼をした後、席に着いた》
《背の高い白人女性が入廷し、証言台の席に座った。長い金髪を後ろに丸く束ねている。午前10時12分、堀田裁判長が告げた》
裁判長「それでは開廷します」
《堀田裁判長が「名前は?」と女性通訳を介して質問していく。証人の女性は「○○(法廷では実名)です」と答えていく。その後、堀田裁判長が宣誓を促し、通訳を介して○○さんが宣誓する》
証人「誠実に真実を証言することを誓います」
裁判長「それでは、そこに腰かけて証言してください」
《若い男性検察官が立ち上がり、「この項目に従って質問します」と述べ、裁判員らにメモが配られた》
検察官「事件が起きた当時、リンゼイさんと日本で一緒に住んでいましたね?」
証人「はい」
《○○さんは、カナダから来日。リンゼイさんと同居していた上、リンゼイさんと同じ英会話学校で英会話講師をしていた。一度、カナダに戻ったが、今回は証言のために再来日したという》
検察官「市橋被告と一度会ったことがありますね?」
証人「はい」
検察官「それは平成19年3月21日未明にリンゼイさんと一緒に部屋にやってきたときのことですね?」
証人「そうです」
《○○さんが前日20日の夜から別の友人と自宅にいたところ、東京メトロの行徳駅前でほかの友人とバーで飲んでいたリンゼイさんが市橋被告を連れて帰ってきたという》
検察官「何時ごろでしたか」
証人「終電の後だったので深夜、12時何分かだったと思います」
《2人が帰ってきたとき、○○さんは、友人とダイニングルームにいた》
検察官「そのとき、リンゼイさんとあなたはどうしましたか」
証人「リンゼイさんは私を浴室に連れていきました」
検察官「市橋被告についてリンゼイさんは、どのような説明をしましたか」
証人「リンゼイさんは行徳駅から西船橋まで電車に乗ったところ、彼(市橋被告)がじっと見ていたということでした」
「彼女は駅を下りて自転車で帰宅しようとしたところ、『自分のことを見覚えあるか。洗濯機を直したことがある』と声をかけてきたといいます。リンゼイさん は『見覚えがない。会ったことはありません』と答えました。すると、『英語の先生をやっていますね』と尋ねてきたといいます」
《市橋被告がこの日、リンゼイさんに声を掛ける前に自宅の洗濯機を修理したという事実は確認されておらず、市橋被告がリンゼイさんに接近するための口実とみられている》
《ウィリアムさん夫妻はしきりにメモを取っている。裁判員らは真剣な表情で証言に耳を傾けている》
証人「リンゼイさんが自転車で全速力で家に向かったところ、彼が全速力で走って追いかけてきたということです。アパートに着くと、(市橋被告は)息が切れていたそうです」
「彼女が『水をあげる』と言ったのか、彼が『水をください』と言ったのか分かりませんが、水を飲むということで、自宅に来ることになったようです」
【英国女性殺害 市橋被告3日目(2)】「ストーカーじゃない。似顔絵描かせて」 何度もせがまれ根負け
証人「(市橋被告が)『大学で美術を学んでいる。自分はストーカーではない。英語を教えてもらいたいだけ』と言っていました」
検察官「その他に、市橋被告に頼まれたことはありますか」
証人「私たちの似顔絵を描きたいと言っていました。私たちは『ノー(だめ)』と言いました」
検察官「でも市橋被告はリンゼイさんの似顔絵を描きました。どうしてですか」
証人「何度も『描かせてほしい』と言い、彼女は描かせて早く(市橋被告を)帰らせたいと考えていました」
《市橋被告はリンゼイさんの似顔絵を描いた紙に自らの名前、電話番号、メールアドレス、日付を記してリンゼイさんに渡したという。一方、リンゼイさんも自分の連絡先を書いた紙を市橋被告に渡した》
検察官「どうして市橋被告に連絡先を教えたと思いますか」
証人「とにかく彼女は家から彼を帰したいと考えたからだと思います」
検察官「市橋被告はすんなり帰りましたか」
証人「いいえ、家にとどまりたい雰囲気でした。彼女が(市橋被告を)玄関まで送っていき、『ちゃんと帰れる? 帰り方は分かる?』と話していました。彼女が『グッドナイト(おやすみ)』と繰り返し、ようやく(市橋被告は)帰っていきました」
検察官「市橋被告が滞在した時間は?」
証人「20分から30分ぐらいでした」
検察官「リンゼイさんは市橋被告に家にいてほしいと考えていましたか」
証人「いいえ。彼女はしぐさから、リラックスしていないと分かりましたし、(迷惑しているというような)アイコンタクトも送ってきました。(市橋被告に対する)言葉遣いは丁寧でしたが、あくまでも形式的なもので、友達に対するものではありませんでした」
検察官「市橋被告が帰った後、リンゼイさんは何と言っていましたか」
証人「『変わった人だね。気味が悪いね』と言っていました」
《○○さんは、リンゼイさんが事件に巻き込まれて行方不明になっていた3月26日、リンゼイさんが勤務していた語学学校関係者とともに警察に通報。さらに27日には、リンゼイさんの遺体の身元確認も行っている》
検察官「リンゼイさんはどんな状態でしたか」
証人「遺体は、テーブルの上に横たわっていました。遺体の髪はショートヘアで、彼女はロングヘアだったから、別人だと思って近づきましたが、彼女の遺体でした」
《○○さんは、涙声になり始め、涙をぬぐった》
証人「髪が切り取られ、顔はむくんではれ上がり、彼女が徹底的に殴られているのが分かりました。本当にショックでした」
《初公判では、リンゼイさんの大量の毛髪が室内のゴミ袋に遺棄されていたことが明らかにされている。検察側の後ろに座るリンゼイさんの母親のジュリアさんは、○○さんの話を聞きながら、ハンカチで目頭を何度もぬぐった》
検察官「今も涙をぬぐっていましたが、4年たった今もショックは大きいですか」
《○○さんは、何度もうなずき、「はい」と答えた》
検察官「リンゼイさんはあなたにとってどんな存在でしたか」
証人「とても思いやりのある人でした。他人を大事にする人で、器が大きく、自分自身にも自信を持っていた人でした」
検察官「あなたがリンゼイさんの優しさを感じたエピソードを教えてもらえますか」
証人「私は当時、カナダにボーイフレンドがいましたが、別れるかもめていました。別れることになり、取り乱したとき、彼女は『大丈夫』と慰めてくれました」
検察官「事件であなたの生活に変化はありましたか」
証人「はい。予定よりも早く帰国しました。彼女は強い人でした。強いからこそ、他人を信頼できましたが、それがあだとなりました」
《ジュリアさんは何度もうなずき、目と鼻をハンカチでぬぐう》
検察官「あなたは大事な人を失いました。市橋被告に、どんな処罰を望みますか」
証人「まずは死刑を望みます。死刑にならなくても、二度と社会には出てほしくありません。反省も後悔もしておらず、また同じことを繰り返すと思います」
【英国女性殺害 市橋被告3日目(3)「気味の悪い、変わった人」 リンゼイさんが語った被告の印象
《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第3回公判。事件当時、リンゼイさんと同居していた○○さん(法廷では実名)への証人尋問は、検察側の尋問が終わり、弁護側の尋問へと移る》
《男性弁護人は、リンゼイさんと市橋被告の関係について、事件直後、供述調書を作成したときの状況を確認する》
弁護人「警察には、正直に話したということで、よいですか」
証人「はい」
弁護人「市橋被告はリンゼイさんに『英語を教えてほしい』としきりに頼んでいたのですね?」
証人「市橋被告は、リンゼイさんだけに頼んでいて、一緒にいた私たち2人の友人には頼んできませんでした」
弁護人「市橋被告は、(リンゼイさんの自宅で)リンゼイさんの似顔絵を描いて、連絡先を添えて渡したのですね?」
証人「はい」
《男性弁護人が法廷の壁に設置された大型モニターにそのときの似顔絵を映し出す。シンプルな線で描かれた、ほほえむリンゼイさんの横顔の右に、市橋被告の名前と電話番号、メールアドレスが書かれている。市橋被告はモニターを見ようともしない》
《男性弁護人は、似顔絵を証拠として採用することを求め、堀田真哉裁判長はこれを許可した》
弁護人「市橋被告が帰ったあと、リンゼイさんは彼のことを『気味の悪い、変わった人』と言っていたのですね?」
証人「はい」
弁護人「『危険だ、怖い人物だ』とまでは言っていなかったのですね」
証人「はい」
弁護人「あなたも危険とまで思わなかった?」
証人「私は彼のことを評価できるほど、そばにいたわけではないので...」
弁護人「危険とまでは思わなかったということですね?」
証人「市橋被告を評価できるほど、そばにいたわけではないというだけで、危険だと思わなかったわけではありません。私も気味が悪いとは思いました」
弁護人「あなたと市橋被告は、そのときが初対面だったのですか」
証人「はい」
弁護人「リンゼイさんも市橋被告とは初対面だ、と言っていたのですね?」
証人「はい」
弁護人「初対面の市橋被告を、リンゼイさんは深夜、自宅に連れ帰ったのですね?」
証人「はい」
《男性弁護人は、○○さんの口から、リンゼイさんは○○さんと違って市橋被告に好意的だったとの言葉を引き出したいようだ。リンゼイさんの両親は、男性弁護人を注意深く見つめている》
弁護人「(市橋被告の似顔絵を画きたいという)申し出に対し、リンゼイさんだけが了承した?」
証人「はい」
弁護人「そのときに、リンゼイさんは、自分の連絡先を(市橋被告に)渡したのですね?」
証人「はい」
《男性弁護人は、リンゼイさんの自宅に来たとき、帰りたがらなかったという市橋被告の様子について質問する》
弁護人「市橋被告が自宅に来た時間は、深夜12時過ぎだったのですね?」
証人「はい」
弁護人「あなた自身、迷惑だから(市橋被告に)早く帰ってほしい、と思いましたか」
証人「はい」
弁護人「市橋被告が帰りたがっていないように見えたのは、あなたが(市橋被告に)早く帰ってほしいと思っていたからではないですか」
証人「まぁ、そうですね」
《男性弁護人は、市橋被告に好意を持っていたともとれるようなリンゼイさんの行動について、○○さんから話を引き出そうとしているようだ》
弁護人「市橋被告がリンゼイさんに『水を飲ませてくれ』と言って、自宅に上がり込んだんですか。それともリンゼイさんが『水でも飲みませんか』と誘ったのですか」
証人「よく覚えていません」
弁護人「事件直後に作成されたあなたの供述調書によると、『リンゼイさんは達也(市橋被告)の息が切れているから、水でもどうぞ、と誘った』と書いているが、その内容が正しいのでは?」
証人「はい、そう言いました」
弁護人「今は事件から4年がたっています。供述調書は事件直後に作成したものです。直後の供述調書の方が正しいのではないですか」
《○○さんは、「今は覚えていない」と答えるが、男性弁護人は重ねて質問する》
弁護人「事件直後の方が正確なのではないですか」
証人「それは、そうです」
弁護人「○○さん、市橋被告にあなたはどのような感情を持っていますか」
証人「感情の変化までですか」
弁護人「ただ、あなたが市橋被告をどう思っているか聞きたいだけです」
証人「本当に許せない。耐えられない憤りを感じます。彼は彼女に対してしたことについて、償うべきです」 《リンゼイさんの父、ウィリアムさんが「その通り」というように、小さくうなずいた》
弁護人「そういった感情が市橋被告に対する記憶を変容させているわけではないのですか」
証人「市橋被告はああして彼女を殺しました。私が抱く気持ちは当然のものです」
《小さい声ながら、○○さんは、はっきりと答えた》
弁護人「あなたはカナダ国籍ですか」
証人「はい」
弁護人「カナダには死刑がありますか」
証人「ありません」
《弁護人が質問を変える》
弁護人「マンションは商店街からはずれていますよね?」
証人「そうです。はずれています。住宅街です」
弁護人「リンゼイさんが帰宅したのは21日にかけての深夜ですね?」
証人「そうです」
弁護人「ずいぶん遅い時間と思いますが、日本は治安がいいので、夜中に移動しても問題ないとお感じでしたか」
《ここで通訳の女性から質問が出る》
通訳「それは今日現在の気持ちですか。それとも当時?」
《同居していた友人が事件に巻き込まれ、痛ましい姿で見つかる。確かに現在は治安がいいと感じているはずがない》
弁護人「当時です」
《○○さんは「そうです」と答え、弁護人の質問は終わった。次いで男性検察官が追加の質問を行う》
検察官「リンゼイさんが深夜に帰宅したとき、あなたと友人が自宅にいることは知っていたのですか」
証人「はい」
検察官「リンゼイさんが被告を家に入れた理由について、リンゼイさんがどう感じていたと思いますか?」
《○○さんは、まっすぐ裁判長の方を見つめながら答えた》
証人「彼女は人に対して邪険にしない。人を思いやる、大丈夫と思う気持ちをいつも持っていた人ですから」
《ここで○○さんへの証人尋問は終了し、20分間の休廷に入った。市橋被告はうなだれたような姿勢のまま、刑務官に促されて退廷した》
【英国女性殺害 市橋被告3日目(4)】「遺伝病」「第5因子」「血液病」...持病に関心? 市橋被告が謎のネット検索
《事件当時、リンゼイさんと同居していた友人の○○さん(法廷では実名)に対する裁判員からの証人尋問が始まる。堀田真哉裁判長が質問を促すと、向かって左から3人目の青いシャツにメガネをかけた裁判員の男性が質問する》
裁判員「一つうかがいたいことがあります。リンゼイさんは、被告の(英会話の)個人レッスンを引き受けたといいますが、それについて、リンゼイさんは何か感想を言っていましたか」
証人「彼女と最後の会話を交わしたときのことを思い起こしますと、キッチンで話していたと思います。ボーイフレンドがやってくる。そうしたら旅行するんだと言っていました。そして、両親のことを話し、(勤務先の英会話教室の)レッスンのことを話す中で、プライベートレッスンについても言及したことがあった と記憶しています」
裁判員「そのときの様子は?」
証人「特に気づいたことはありません。さらっと言及したにすぎませんので...」
裁判長「他にありませんか」
《堀田裁判長は、左右を見回し、質問を促すが手は挙がらない》
裁判長「これで証人尋問は終わりました。ありがとうございました」
《続いて弁護側の提出した証拠調べに入る。法廷の左右の壁に設置された大型モニターに概要が表示され、ところどころ、弁護人が口頭で説明を入れる》
弁護人「まずは第1号証ですが...」
《第1号証は、被害者の直腸内温度と死亡推定時刻に関する報告書だ。リンゼイさんの直腸内温度は検視時の平成19年3月27日午後1時43分には19・6 度。これを法医学の教科書に基づき、2種類の方法で検証すると、死亡時刻は26日午後0時55分ごろか、26日午後3時58分ごろになるとした》
弁護人「いずれの方法も確実とはいえず、かなりの幅があり、あくまで目安であるとされています」
《弁護側はそう結論付けた。次いで、浴槽の痕跡に関する実況見分の資料の説明に入る》
《弁護側はリンゼイさんの遺体が発見された取り外し可能な浴槽と、体形のよく似た男性を使い、畳の上に置いた場合の畳のへこみ具合を検証。男性の姿勢を変えた4パターンの実況見分の結果を示した》
《これによると、リンゼイさんの遺体が見つかったときと同様、浴槽内にうずくまった状態でいるときには、畳に排水口の丸い跡は残らず、排水口側に背を向けて座った状態のときのみ、畳に直径約3センチの排水口の丸い跡が残るとした》
《これにより、何を立証しようとしているのか。弁護側の意図はまだ分からない》
弁護人「第17号証です。被告のインターネットの検索状況に関する報告書を示します」
「これは被告のノートパソコンで、ネットにアクセスした記録をハードディスクを解析して検索ワードを調べたものです」
《法廷の大型モニターに検索語が表示される。弁護側の説明によると、ネット検索は3月25午後11時38分から26日午前0時すぎに行われた。ワードはいずれも英語で「ワルファリン」「遺伝病」「第5因子」「血液病」「糖尿病」など医療用語だった》
《「ワルファリン」は医薬品の名前だ。初日の弁護人の冒頭陳述では、リンゼイさんが被告に「持病がある。薬を飲まないと」と訴えていたと主張しており、弁護側の主張する死亡推定時刻と照らすと、検索時、リンゼイさんは生存しており、薬を与えようとしたとの主張を展開するとみられる》
《その 後、リンゼイさんの遺体や犯行現場となったマンション室内の写真を提示。マンションの4畳半の和室を撮影した写真では、浴槽の排水口跡とみられる丸い跡が 南西の角の畳に残っていることを示した。実況見分の証拠として示したリンゼイさんの浴槽内の姿勢と関連付けたいようだが、弁護側はそれ以上、説明しなかった》
《また、6畳の和室のパソコンなどが置かれたテーブルの写真の右端には、「WARFERRIN(ワルファリン)」と書かれた手書きのメモが写り込んでいたことを示す証拠を提出した》
弁護人「ワルファリンを辞書で調べますと、『抗凝血製剤』という単語が出てきます」
《弁護人がここまで説明したところで、裁判所側は全ての証拠を採用。裁判長が休廷を宣言し、午前中の審理を終えた。午後は1時15分から再開の予定だ。市橋被告は身じろぎせず、終始うなだれたままだった》
◎上記事は[産経新聞]からの転載・引用です
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