(毎日新聞 - 09月20日 11:43)
山口県光市で99年、母子を殺害したとして殺人や強姦(ごうかん)致死罪などに問われた当時18歳の元少年(26)の差し戻し控訴審は20日、広島高裁(楢崎康英裁判長)で3日目の集中審理が始まった。検察側の依頼で遺体の法医鑑定をした川崎医療福祉大学の石津日出雄教授の証人尋問があり、石津教授は、元少年が右手の逆手で首を締めたとする弁護側主張について、「逆手だと力が入らず、簡単に払いのけられ、現実的にはあり得ない」と否定した。午後には遺族の本村洋さん(31)が5年9カ月ぶりに法廷に立ち、元少年を前に意見陳述をする。
1、2審判決によると、元少年は99年4月14日、光市の会社員、本村さん方で妻弥生さん(当時23歳)を強姦目的で襲い、両手で首を絞めて殺害。長女夕夏ちゃん(同11カ月)を床にたたきつけ絞殺した。
石津教授は、弥生さんの殺害方法について「被害者は必死に抵抗するので押さえるための力が必要で、逆手では力が入らない」と指摘。夕夏ちゃんについては、弁護側が頭にあった皮下出血は打撲程度で、たたきつけるなどはしていないと主張している点について、「乳児の頭の骨は薄くかわら状になっているので弾力があり、衝撃を吸収して骨折は起こりにくい」と話した。【安部拓輝、阿部浩之、大沢瑞季】
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弁護側の鑑定結果への疑問に対して、検察側も鑑定証明を行ったようですが、
・一審、二審ではなぜ鑑定結果を出さなかったのか?
・成人の骨と乳児の骨でそこまで大差はあるのだろうか?また「床にたたきつけた」ことと「打撲」の因果関係は?
という疑問が(素人考えですが)残りました…。