【城下尊之 芸能界ぶっちゃけトーク】
毎年元日には、各スポーツ紙が“スクープ”という格好で芸能人の結婚や熱愛を報じてきた。
【写真】ドン・ファンは初めて会う須藤早貴被告を南紀白浜空港で自ら出迎え
それぞれの芸能担当者の視点や予想なども含まれた記事だ。どうしてこうなるかというと訳がある。お正月の派手な話題を取り上げたいと、年末になると各社の上層部からスクープを用意しろと指令が下るのだ。まあ、元日のおめでた記事は少々真偽が怪しくとも、当事者たちも大目に見てくれるところがある。
そんなこんなで、今年もそういった“事情”の記事は見られたが、それよりも各紙が大きく取り上げたのが、KAT-TUNの亀梨和也(37)と元局アナで女優の田中みな実(37)の熱愛だった。
亀梨と田中の話題は、前日の大みそかにネット上で凄い勢いで拡散した。それも「元日に結婚する」「正月入籍」といった情報で、そりゃ大騒ぎになるだろう。どちらも活躍を続ける人気者だから当然の反応。双方の事務所が「お仕事をご一緒にして以来、仲良くさせていただいています」と申し合わせたかのようなコメントを出して交際を認め、その一方で関係者が「元日婚はない」と断言したため、結婚ではなく熱愛確定報道となった。
ことほどさようにこのところ、芸能のスクープもネットの方が早い傾向にあり、活字メディアは実にやりにくい時代になったものだと感じている。人気スターが育ち、熱愛・結婚、離婚、さらに不倫スキャンダルなどが加われば、正直、賑やかになるのは間違いない。
それはそうと、僕がたいへん気になっていることが、今年、大きく進展すると考えている。それは紀州のドン・ファンと呼ばれた和歌山県田辺市の資産家社長、野崎幸助氏(当時77)の急性覚醒剤死亡事件だ。
事件が起きたのが2018年5月。遺産が数十億円あるといわれ、事件が起きた日、現場となった自宅には結婚したばかりの妻とお手伝いさんがいた。捜査が続けられて3年後の21年4月に元妻の須藤早貴被告(27)が逮捕、その後、起訴されている。ところが、その起訴された状態のまま、今年で丸3年を迎えることになる。
僕のやっているワイドショーでもさんざん取り上げた大きな話題で、早貴被告が逮捕された時点で「やっぱりそうなのか……」と世の中は納得し、興味は少なくなった格好だった。しかし、起訴から3年にもなろうかというのに、公判日程も出ていないのは異常だ。確かに起訴から公判まで3年かかる例はなくはない。だがしかし、単純に見えた事件も、公判に持ち込むだけの直接証拠がないのではないか、といった説まで出る始末だ。
正月のおめでた記事ではない。今年はさすがに裁判になるだろうが、もしかしたら起訴を取り下げるのか、そんな事態は考えられないが……。 (城下尊之/芸能ジャーナリスト)