2015.8.21. 15:02 聯合ニュース
北朝鮮 短・中距離ミサイル発射準備か
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮による韓国への砲撃を受け南北間で軍事的緊張が高まる中、北朝鮮が短距離、中距離ミサイルの発射の兆候をみせていることが分かった。
韓国政府筋は21日、北朝鮮南東部の元山付近で短距離弾道ミサイル「スカッド」の、北西部の平安北道で中距離弾道ミサイル「ノドン」の発射準備の動きが見られると明らかにした。スカッドとノドンをそれぞれ搭載した移動式発射車両が韓米軍の監視システムで捉えられたという。ミサイルは射程500キロ以下のスカッドCと射程1200キロのノドンと推定される。
同筋は「北は朝鮮半島の軍事的緊張を最大限高めるという戦略的意図により、発射時期を調整するだろう」と分析した。
一方、北朝鮮は昨年、韓国市民団体が飛ばした北朝鮮非難ビラの付いた風船を攻撃するため、韓国との軍事境界線に接する非武装地帯(DMZ)の北朝鮮側に23台の高射砲を前進配備したことが分かった。
北朝鮮による前日20日の1回目の攻撃で発射された砲弾は、このとき展開した高射砲から発射されたとみられる。砲撃を受け、韓国軍は同日、155ミリ自走砲18台を用い、計29発を応射した。
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北朝鮮 前線地帯を「準戦時状態」に
NHK NEWS WEB 8月21日 11時21分
韓国と北朝鮮の間で軍事的な緊張が高まるなか、北朝鮮の国営メディアはキム・ジョンウン(金正恩)第1書記が、21日夕方から前戦地帯を「準戦時状態」とし、部隊に対していつでも戦闘が可能な警戒態勢をとるよう命令を出したと伝えました。
北朝鮮軍は、20日南北の軍事境界線近くの韓国軍の部隊に向けて砲弾などを撃ち込み、これに対し韓国側も報復として北朝鮮側を砲撃しました。さらに北朝鮮は、韓国軍が続ける北朝鮮の体制を非難する放送を22日夕方までにやめるよう要求し、放送を続ければ、「軍事的行動を開始する」と通告しました。
これに関連して北朝鮮国営の朝鮮中央通信はキム・ジョンウン第1書記が20日夜、朝鮮労働党で軍を統括する中央軍事委員会の緊急会議を招集したと伝えました。
会議では、「やむをえない場合、一斉に反撃するための作戦計画が承認された」としたうえで、キム・ジョンウン第1書記が、日本時間の21日午後5時半に、前線地帯を「準戦時状態」とする命令を出したということです。「準戦時状態」はいつでも戦闘が可能な警戒態勢で、この態勢に入れば、1993年に米韓の合同軍事演習に対抗して発令されて以来です。
一方、北朝鮮は、20日、韓国側に、「事態を収拾し関係改善の道を開くため努力する意思がある」という書簡も送っており、硬軟織り交ぜた姿勢で、北朝鮮の体制を非難する放送をやめさせようというねらいがあると見られます。
*韓国 挑発に強力に対応
北朝鮮が20日、韓国軍の部隊に向けて砲撃を行ったうえで、北朝鮮の体制を非難する放送を22日の夕方までに止めるよう要求したことに対し、韓国軍は21日午前、合同参謀本部の名前で電信文を送り返し「今回の砲撃は休戦協定と南北不可侵合意に違反する不法で重大な挑発だと厳重に警告する」と伝えました。そして「無謀な軽挙妄動を完全に放棄することを求める」としたうえで、仮に今後あらたな軍事挑発があった場合は「自衛権として強力に応じる。これによって生じる、すべての責任は北にあることは明白だ」と警告しました。
韓国軍は最高水準の警戒態勢をとるとともにアメリカ軍とも協力して北朝鮮軍への監視を強化しています。
*北朝鮮 安保理の緊急会合開催を要望
国連の北朝鮮代表部のチャ・ソンナム大使は安全保障理事会の議長に宛てて書簡を送り、今月17日から始まった米韓合同軍事演習について、アメリカがいたずらに朝鮮半島の緊張を高めていると非難し、安保理の緊急の会合を開くよう要請しました。
19日付けの書簡でチャ大使は「米韓合同軍事演習は、大量の軍備と核兵器を動員して北朝鮮の首都ピョンヤンを占領する目的で行われ、到底、防衛目的とはいえない。アメリカはいたずらに朝鮮半島の緊張を高めている」として、アメリカを強く非難しています。
そのうえで「軍事演習は朝鮮半島にとどまらず北東アジアの平和と安全を脅かしている」として、安全保障理事会に対して緊急の会合を開くよう、求めています。さらに「アメリカがわれわれの主権と安全を脅かすのを黙認することはできず、挑発に対抗するあらゆる措置をとる」としています。
その一方でチャ大使は書簡の中で、韓国に対する直接的な批判を控え、軍事境界線近くでの緊張についても、言及していません。
*官房長官 「挑発を自制すべき」
菅官房長官は閣議のあとの記者会見で、「今回の行為を強く懸念しており、北朝鮮がこのような挑発行動を自制すべきであると考えている。政府としては、米国・韓国等と緊密に連携し、官邸に設置している北朝鮮関連情勢に関する情報連絡室において、内閣官房および関係省庁が緊密に連携しながら、情報収集・集約に努めている」と述べました。
*防衛相 「推移見守る」
中谷防衛大臣は閣議のあと記者団に対し、「北朝鮮は、これまでも弾道ミサイルの発射を繰り返すなど南北の緊張は高まっており、防衛省としては引き続き関心を持って各種情報の収集・分析に万全を期すとともに、事態の推移を見守っていく」と述べました。
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〈来栖の独白〉
憲法は「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」と謳うが、もはや錯誤でしかない。国家・国民を護るに、絵空事や理想論は通用しない。護憲、安保法制反対の皆さんは、北朝鮮へ行き、その目で現実を見られるとよい。
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◇ 現行憲法と「国民の憲法」前文の比較/「諸国民の公正と信義に信頼」するだけでは国民を守れなかった事実
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