<座間9遺体>過去に社会問題化したネットの「自殺サイト」などに代わり、SNSが自殺や犯罪誘引の温床に

2017-11-03 | 死刑/重刑/生命犯

<座間9遺体>SNSを悪用 事件誘導、サイトに代わり
2017/11/1(水) 6:30配信  毎日新聞 

 
  
 神奈川県座間市で9人の遺体が見つかった事件で、死体遺棄容疑で逮捕された白石隆浩容疑者(27)は、自殺願望があった東京都八王子市の女性(23)と、ツイッターなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で連絡を取り合っていたとみられる。白石容疑者は「9人とはツイッターで知り合った」と供述しているという。過去に社会問題化したネットの「自殺サイト」などに代わり、SNSが自殺や犯罪誘引の温床になりつつある。【大村健一、川上晃弘、奥山はるな】
 「新年を迎えることはありません。自分は無くなります。安定剤も睡眠薬もたくさんあります」「もう俺の人生は終わり。だれか一緒に死にませんか」。ツイッターで「#自殺募集」と検索すると、こんな書き込みで画面がいっぱいになる。「#」はハッシュタグと呼ばれ、投稿の一覧機能を持つ。
  事件発覚前の10月29、30日にはそれぞれ約30件の投稿があった。大半は一緒に自殺する相手を探す内容。わずかに「克服できる」などと励ます内容も交じる。31日には今回の事件の感想などが大量に投稿された。
  「#自殺募集」をつけない自殺願望の表明も多く、SNS全体でこうした内容がどれほどの数や頻度で投稿されているかは不明だ。
  かつて、自殺志願者が集う「自殺サイト」を舞台にたびたび事件が起きた。2005年に堺市の男(09年に死刑執行)が自殺サイトで知り合った男女3人を殺害。08年には自殺サイトが紹介する有毒の硫化水素を発生させる方法を見て実行するケースが相次ぎ、社会問題となった。
  現在も、自殺サイトと称するものはネット上に存在するが、多くは「自殺を推奨するサイトではありません」と目立つところに明記しており、悩みを持ち寄るサイトになっているとみられる。また、検索大手のヤフーやグーグルは「死にたい」などと検索すると自治体などが運営する相談窓口につながる「こころの健康相談統一ダイヤル(0570・064・556)」を真っ先に表示するようにしている。
  米ツイッター社の日本法人も、14年ごろから専用フォームを開設。「絶望した」などの内容や自殺願望を明かす投稿を見つけた際にはフォームへの情報提供を呼びかけている。同社は寄せられた情報の信頼性を確認した上で投稿者本人に連絡をとり、専門の相談機関を案内している。とはいえ、膨大なつぶやきから自殺を示唆する内容を見つけ出し、対応するのはきわめて困難だ。そもそも「専用フォーム」の知名度は高くない。同社広報は毎日新聞の取材に「今回の事件を踏まえ、外部の専門家とさらに対策を協議したい」と話した。
*違法情報、判断は困難
  スマートフォンが普及する中、事業者や民間団体は自殺や犯罪の防止に懸命だが、SNS運営者への警察などの捜査にはハードルがある。
  警察庁は、ネット上の有害、違法情報を集める民間団体「インターネット・ホットラインセンター(IHC)」と連携して「人を自殺に誘引・勧誘する情報」などの削除を、プロバイダー(サイト接続業者)やサイト管理者に求めている。16年には当該の情報は257件あった。
  しかし、児童ポルノを除くと、IHCが削除要請するのは国内のプロバイダーに限られており、ツイッターなどは対象外。ツイッターは本社が米国のため、日本の法律などが適用できない可能性が高いからだ。警察幹部は「各国で法律や規制が異なるため、どんな画像や言葉が『有害』や『違法』なのか判断が難しい」と明かす。ツイッターでは援助交際を指す「サポ」などの隠語も飛び交っており、捜査は極めて困難だ。
  インターネット犯罪に詳しい森井昌克・神戸大大学院教授も「自殺サイトは警察や(国内の)プロバイダーが監視する体制を取っているものの、近年はツイッターや『LINE(ライン)』などで直接メッセージをやりとりするケースが増えているので、監視が行き届かなくなっている」と指摘。白石容疑者も「被害女性への乱暴が目的だった」と供述しており、最初からSNSを悪用して自殺願望がある女性に接近した疑いもある。
  SNSなどを通じた事件被害のデータとしては、性的な被害に遭った子供の統計がある。警察庁によると、16年に1736人、今年上半期も919人おり、増加傾向が続く。919人のうち、ツイッターに起因する被害者は327人で3分の1強。被害者のSNSなどへのアクセス手段は約9割がスマートフォンだった。
  09年に死刑が執行された堺市の男と接見を続けていた長谷川博一・こころぎふ臨床心理センター長は「SNSで何度も連絡を取り合って会う約束をするので、悩みを抱える人は『私に共感してくれている』と感じてしまう。犯罪被害者になる危険性があることを理解してほしい」と呼びかける。 最終更新:11/1(水) 9:02 毎日新聞

 ◎上記事は[Yahoo!JAPAN ニュース]からの転載・引用です *リンクは来栖
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自殺サイト殺人の前上博死刑囚(2009/7/28 刑執行)「白い靴下」「他人の窒息」に興奮する性癖はなぜ生まれたのか
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3 コメント

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恐ろしい (あやか)
2017-11-04 08:59:52
今回の座間の事件、あまりにも恐ろしく、おぞましいので、私には冷静な感想を言うことができません。
今回の殺人犯には、強い憎しみを感じます。!!!『もっとも悪質な殺人』であり、『嘱託殺人』ではないと思います。

 しかし、自分から、自殺したいと言ってこんな男のところへ、のこのこでかける人の気持ちもわかりません。
死ぬ気になったら、どんなことだってできるんじゃないかと思いますけど。。。。。
でも、私は本当に自殺したいと思ってる人は、ごくわずかだとおもいますよ。
『自殺する、する』と言っても、そう言う言い方で、自分の悩みや鬱憤を誰かに聞いて欲しい、と言うのが本心じゃないでしょうか?

 それでも、どうしてもどうしても死にたいなら、もっと誠実な愛のある人をさがして、心中するほうが綺麗?だとおもいます。あんな白石容疑者みたいな人の所へいったのが災難でした。

【自殺】といえば、私は、『二十歳の原点』という本を学校時代に読んだことがあります。
高野悦子という女性の日記をまとめた本ですが、その高野悦子さんは、昭和24年生まれの団塊世代のかたで比較的めぐまれた家庭の娘さんですが、大学時代に当時盛んだった左翼系学生運動にのめり込み、やがて色んな疑問や葛藤を感じるようになったあげく、結局、昭和44年に飛び込み自殺をなさっています。
 悦子さんは、日頃から丹念に日記をつけており、彼女の死後、お父さんがそれをまとめて上記の題名で出版し、現在まで版を重ねています。内容的には、1960年代末期の風潮がにじみ出ており、難しい点もあります。
 まあ、私には彼女の政治的な思想には共鳴できませんが、彼女の繊細で多感な心情には同情します。
でも、悦子さんは、生きておられたら、今は68歳になっておられます。左翼的な思想に洗脳されなかったら、もっと幸せな人生も送れたはずなんですが。。。。

 ☆話は脱線しましたけど、結局、『自殺者』や『自殺願望者』は、たいてい『世の中のひずみ』の犠牲者なんでしょうね。。。。
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追伸 (あやか)
2017-11-04 09:13:01
例の老猫が死亡して、ひとりぼっちになった虎猫ちゃんなんですが。。。。。
あれから、家中をごそごそ歩きまわって、押入やカ-テンの陰やテレビの裏側などを出たりはいったりしたり、本棚の後ろを覗いたりしています。。。。きっと、死んだ相棒の猫を探しているんだとおもいます。
なにか、不憫でなりません。

私も心の整理がつくのは、少し時間がかかるかもしれません。
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あやか様 コメントと追伸、ありがとう。 (ゆうこ)
2017-11-04 12:46:36
 高野悦子さん、微かな記憶。私には、その程度です。教えてくださって、ありがとうございます。検索してみます。

>虎猫ちゃんなんですが。。。。。 あれから、家中をごそごそ歩きまわって、押入やカ-テンの陰やテレビの裏側などを出たりはいったりしたり、本棚の後ろを覗いたりしています。。。。きっと、死んだ相棒の猫を探しているんだとおもいます。 なにか、不憫でなりません。
>私も心の整理がつくのは、少し時間がかかるかもしれません。
 虎猫ちゃん、可愛そう。・・・そのまま、私の心象風景かも・・・。新しい猫ちゃんをと考えても、「所詮、くろのすけじゃない」と、思ってしまいます。
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