奈良高1放火殺人:「時間が戻れば」…食欲もない様子
奈良県田原本町の医師(47)方の放火殺人事件で、殺人と放火容疑で逮捕された長男(16)が「もう一回、時間が(事件前に)戻ればいいのに」などと話していることが27日分かった。接見した弁護士によると、事実の重みに耐えかね、深く後悔しているという。
弁護士の話では、長男は「もう一回、時間が戻れば、こんなことはしなかった」と口にし、食欲もあまりない様子。取り調べの合間にベストセラー「ハリー・ポッター」のほか、通学する高校の教員が差し入れた孔子の「論語」や詩集を読んでいるという。
奈良県警によると、長男の取り調べは、逮捕後しばらくは事件への思いなどを書かせる方法も取り入れた。今は事実関係や動機などについて聴取し、長男は取り調べには素直に応じている。
一方、焼け落ちた自宅前の献花台では、発生1週間になるこの日、県警の菱川雄治本部長が訪れた。花を手向けて手を合わせ、青シートで覆われた現場に入った。【蒔田備憲、花沢茂人】
毎日新聞 2006年6月27日 21時44分
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サイレン聞こえなかった 放火直後激しく動揺?
2006年 6月27日 (火) 10:59
母子3人が死亡した奈良県田原本町の医師宅火災で、放火と殺人の疑いで逮捕された高校1年の長男(16)が、「サイレンの音に気が付かなかった」と田原本署捜査本部の調べに供述していることが27日、分かった。
これまでの調べで、長男は放火後の約1時間、自宅から数キロ以内を歩いていたことが分かっている。早朝の住宅地で消防車や救急車のサイレンが聞こえないのは不自然で、捜査本部は、長男が犯行の重大さに激しく動揺していたとみて、詳しく事情を聴いている。
県警は27日までに、成績をめぐる供述を裏付けるため、長男の高校を捜索。成績表や指導の記録などを押収した。
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