昨日のかばちゃんは、すばらしかった。息子が「月刊ドラゴンズ、7月号の表紙は佐藤だよ」とメールしてきたので、今日、買い物のついでに『月ドラ』を買った。彗星のように現れた、かばちゃん佐藤充。私のタイプには程遠いが、すばらしい成績。頼む~、かばちゃん。ドラを牽引して、首位を固持してくれ。だいじに使ってくれ。だいじに。来週はG戦で完投勝利かぁ。わくわく。希望の星だ。
カバちゃん、5戦連続完投 球団タイ記録
並んだ!! 佐藤充投手(28)が竜の鉄腕・権藤博に肩を並べる5試合連続完投勝利の球団タイ記録を決めた。28日のヤクルト戦(神宮)、今や猛打のツバメを3失点に抑え込んでの勝利は無傷の6勝目。チームも40勝に一番乗りだ。
力強く右拳を振り上げた。ヤクルト・福川を空振り三振。佐藤充が快記録に並んだ瞬間だ。球団タイの5連続完投勝利。61年の権藤以来、ほとんど半世紀の45年ぶりという快挙を達成した。
最後にひと山待っていた。「完投のことは特に考えてなかったけど、9回のマウンドに上がったときは意識しました」。記録は知っていた。リードが4点あっても、力んだ。1失点、なお2死一塁のピンチを迎えた。
こちらも記録を意識した落合監督がマウンドへ。「あそこで代えるつもりはない。まだまだ、これからいろいろあるから」。試合を、佐藤充に託した。記録のためが一つ。同時に、これから柱となる男に、自力で試練を乗り越えるという経験を積ませた。
苦しみながら投げ抜き、大粒の汗を滴らせた。「とりあえずホッとしてます」。調子は「最悪でした」。交流戦後の予備日があったため、登板間隔は中12日も空いた。「肩が軽くて腕が振れた分、手投げになった。しっかり下が使えてなかった」。1回、体が思うように使えないまま、失点した。
体の不調は意識で変えた。「そういう(不調の)ことも考えて、テンポがよくなかった。とにかくリズムよく投げるようにした」。2回以降はテンポアップ。流れが変わる。自分でスクイズバントも決め、援護点が次々と加わる。3失点は、佐藤の連勝中の最多失点だった。そんな不調でも、埋め合わせできる術をマウンドで見せた。
球団記録のヤマ場をこえた。個人としては、すでに一つの峠を越えていた。年明け早々、今年の目標を立てた。「5勝です」。前回登板でクリアした5勝は、自分に向けて掲げた数字だった。
過去の苦い思いが「5」を映し出した。「10勝を目指したいんですけど、まず5勝。今までは、先のことばかり考え過ぎて、焦って、失敗を繰り返してきた。今年は、最初からあまり大きな目標を持たない方が、自分にとってはいいと思う」。入団から2年間、焦り、故障を繰り返してきた。5勝には、自戒の意味が込められていた。
当初の目標をまたぎ、新たなステップが始まった。これまでの5勝はすべて交流戦。相手が同一リーグに変わっても、流れは変わらず、連勝を6に伸ばした。「5勝できれば、その次は1つずつ上積みして、10勝を目指せればいい」。1月、着実さをモットーに掲げた男は、今では連勝街道をひた走る。2ケタ勝利はきっと、時間の問題。ライバル阪神よりも6分早く、セ・リーグ40勝一番乗り。ミスター完投がマウンドに立つ度に、首位固めが着々と進む。 (生駒泰大)