中国 数十兆円資産の「裸官」に、月収1.6万円の「鼠族」が噛みつく日が、早晩やってくるだろう

2013-11-16 | 国際/中国/アジア

中国 元大臣が数十兆円着服で月収1.6万円の「鼠族」100万人
 NEWSポストセブン2013.11.16 16:00
「裸官」と書けば、着る物もなく、質素に勤める高級官僚を想像するだろう。たしかに、中国の「裸官」は資産を国内には持っていない。だが、海外に住まわせている妻や息子、娘には、アラブの石油王もビックリの資産がある。それは、いざ国外逃亡を図る時、いつでも自分は裸の身ひとつで、逃げやすいから──。
 習近平政権が反腐敗キャンペーンを展開しているが、不届き者の党幹部らは、いつも賄賂で得た不正蓄財をいかに海外に移すかに腐心している。たとえば、先月末に無期懲役刑が確定した元重慶市トップの薄熙来氏も息子を米国に留学させ、5880億円を海外送金していたことがわかっている。
 この10年間で、裁判やメディアで指摘された主な官僚の蓄財をまとめたが、その金額には目が眩むほどだ。副市長程度で賄賂が40億円とは、日本人の想像をはるかに超えている。
 だが、それもごく一部にしか過ぎないだろう。たとえば、320億円の賄賂を受け取ったとして更迭された元鉄道相の劉志軍氏は、今年4月の香港紙で、在任期間中、数十兆円の鉄道建設資金を着服したと報じられた。同様に他の役人も、実際の蓄財額が何百倍、何千倍に上ると見られる。
 その一方、中国では2億人とも4億人ともいわれる貧困層が存在する。その中でも、富裕層の姿を間近に見て、不満を募らせているのが「鼠族」と呼ばれる人々だ。地方から大都市に出稼ぎに来たものの、低賃金のために地上に住むことができず、ネズミのように暗いビルの地下などに住むことから名づけられた。
 大半は昼間、建設現場で働き、夜は煌びやかなネオンを尻目に4畳ほどの暗い地下室に帰る。どんなに頑張っても月収は1万6000円ほどにしかならない。
 北京には、そうした鼠族が100万人いるとみられている。裸の官僚に、ネズミが噛みつく日が、早晩やってくるだろう。
※週刊ポスト2013年11月22日号
 ◎上記事の著作権は[NEWSポストセブン]に帰属します
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一目お会いしておけばよかった、と悔やまれてならないのは、近現代史研究家の鳥居民さん 2013-01-12 | メディア/ジャーナリズム/インターネット 
 今も続く「親中派」のあしき伝統
 産経新聞2013.1.12 03:10 [産経抄]
 年末年始も寒い日が続いたせいか、歌手の岡本敦郎さんや建築家の大谷幸夫さんらが旅立たれ、訃報欄がやけに目立つ。中でも一目お会いしておけばよかった、と悔やまれてならないのは、近現代史研究家の鳥居民さんだ。▼「正論」執筆メンバーとしてもおなじみだが、本名が「池田民」だとは知らなかった。経歴も「昭和4年、東京に生まれ、横浜に育つ」とだけしか公表されておらず、長年の版元に聞いても「ご自分のことは何もおっしゃらなかった」と言う。▼学閥も国からの庇護(ひご)もない文字通り市井の歴史家だったが、著作に込めたメッセージは明快だ。昭和20年を元日から克明に追った『昭和二十年』(草思社)はついに未完に終わったが、読んでいて息苦しくなるほどあの時代が再現されている。▼鳥居さんのもうひとつのライフワークが、中国研究だった。9年前に世に出た『「反日」で生きのびる中国』(同)は、日中衝突を予見したどころか、共産党の一党独裁を守るため江沢民時代の1994年に発布した「愛国主義教育実施綱要」に根源あり、と喝破した。▼綱要は、「反日教育」強化を命じたものだが、小紙以外は無視した。鳥居さんは、綱要を黙殺した当時の河野洋平外相をはじめ外務省幹部、各新聞社の北京特派員らの実名を挙げ、「かれらはなにをしたのであろう」と厳しく問うた。▼「親中派」のあしき伝統は今も続き、商社出身の丹羽宇一郎前駐中国大使は、中国の反日感情の原因を「中国人が日本に対して抱くある種のコンプレックス」(『文芸春秋』2月号)と書いた。中国でカネをもうけたい財界人は、まず鳥居本を読むべし。さもなくば、会社も国も危うくしかねない。
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鳥居民氏が死去 日中の近現代史研究 正論メンバー
 産経新聞2013.1.9 22:05
 日本と中国の近現代史研究家で、本紙「正論」執筆メンバーだった鳥居民(とりい・たみ、本名・池田民=いけだ・たみ)氏が4日、心筋梗塞のため死去した。84歳。葬儀は近親者のみで行われた。後日、お別れの会が催される予定。喪主は妻、冬美子(ふゆみこ)さん。
 東京生まれの横浜育ち。市井の研究家として長年にわたり旺盛な執筆活動を続け、「毛沢東五つの戦争-現代中国史論」「『反日』で生きのびる中国-江沢民の戦争」から、「日米開戦の謎」「山本五十六の乾坤一擲(けんこんいってき)」まで、日中の近現代史を描いた著書多数。
 「正論」メンバーには平成17年に加わった。共産党支配体制下の中国の諸問題を厳しい独特の視点で捉え、リズミカルな筆致でえぐる分析には定評があった。
 昨年11月15日の習近平同党総書記就任を受け、翌16日付正論欄に「習氏が継ぐ腐敗の政経一致体制」を寄せ、それが同欄での最後の寄稿記事となった。
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〈来栖の独白2013/01/12Sat.〉
 そうだったのか。鳥居民さんは、亡くなられたのか。力を削がれる感じだ。辛い。鳥居民さんを私が知ったのは、わずかに昨年のことだ。鋭く正しい論説に、教えられた。その方が、いない。この昏迷の時代に、正しい筋道を世に教えてくれる人が、いなくなった。
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