光市母子殺害 差し戻し控訴審 検察側弁論要旨

2007-10-19 | 光市母子殺害事件

10月18日17時34分配信 産経新聞

 山口県光市の母子殺害事件で、殺人などの罪に問われ、最高裁が1、2審の無期懲役判決を破棄した元会社員の男性被告(26)=事件当時(18)=に対する差し戻し控訴審の第11回公判が18日、広島高裁(楢崎康英裁判長)で開かれ、検察側は弁論で「死刑を回避するに足りる酌むべき事情は一切見いだすことができない」と改めて死刑を求めた。

 検察側はまず、昨年6月の上告審判決が被告の犯罪事実を認定した点を指摘。弁論では「被告はこれまで認めていた事実を争い、供述を捏造(ねつぞう)、歪曲(わいきょく)してまで死刑を免れる態度に出たばかりか、遺族らにさらなる苦痛と憤りを与えた」として、「死刑をもって臨むほかない」と主張した。

 続いて、被害者の本村弥生さん=当時(23)=に対する殺意を否認した被告側の主張に対し「成人女性の必死の抵抗を受けながら5分以上首を圧迫し続けており、強い殺意に基づく行為であるのは明白」と反論した。弥生さんの長女、夕夏ちゃん=同11カ月=についても「ひもは首を強く圧迫する意思で巻かれ、殺意は容易に認められる」と主張した。

 弥生さんへの性的暴行に関しては、被告が差し戻し後の公判で「死者を復活させるための儀式」と供述したことを「被害者を冒涜(ぼうとく)し、死を軽んじていることの表れ」と非難。「公判での供述態度からして精神発達の遅れをうかがわせるものはない」と弁護側の鑑定を否定した。

 さらに「被告が荒唐無稽(むけい)な弁解を繰り返すことで、真摯(しんし)に反省せず遺族感情を踏みにじって顧みないことが明らかになった」とし、差し戻し前よりも死刑以外に選択の余地がないことが明白になったと結論づけた。

 12月4日の次回公判で弁護側が弁論を行い、結審する。 

最終更新:10月18日17時34分

http://www.k4.dion.ne.jp/~yuko-k/kiyotaka/ronkoku.htm【光市検察側弁論要旨】


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