旧約聖書に登場するアハブ王の顔か、イスラエルで2800年前の像の頭部発見

2018-06-19 | 文化 思索

旧約聖書に登場するアハブ王の顔か、イスラエルで2800年前の像の頭部発見
2018年6月15日19時26分
 イスラエル北部の国境近くにある聖書時代の遺跡で、約2800年前のものとみられる陶磁器製の像の頭部が見つかった。像は旧約聖書に登場する古代イスラエルの王、アハブのものである可能性が高いという。
 像の頭部は、旧約聖書に数回登場する「ベト・マアカのアベル(アベル・ベト・マアカ)」(サムエル記下20章、列王記上15章)の遺跡で昨年夏に見つかった。紀元前9世紀の後期鉄器時代のものとみられる。大きさは高さ約5・6、幅5センチの小さなもので、エルサレムにある国立イスラエル博物館で先週から展示が始まった。
 発掘チームの主席考古学者であるロバート・マリンズ氏(米アズサパシフィック大学)は、像には手の込んだ特徴が複数あると話す。
 像の頭部は黄色と黒に塗られたヘアバンドで艶のある長い黒髪を後ろ向きにまとめており、手入れされたひげを生やしている。アーモンド形の目には、黒い瞳が描かれている。石英を含む練り物で作られているが、銅が加えられているため、表面はほのかに緑がかった艶がある。頭部の形状は格調高いもので、著名な王の像であった可能性があるという。像の胴体は、高さ約20センチから25センチとみられ、発見された頭部は胴体から壊れ落ちたものとみられる。
 「顔は小さく無邪気に見えますが、これは滅多に見ることのできない古(いにしえ)の著名人です。古代の書物に記された高位の人物でしょう」とマリンズ氏は話す。
 一方、遺跡は3つの古代王国の国境をまたぐ場所にあることから、像の頭部はアラムのハザエル王またはシドン(ツロ)のエトバアル王の可能性もある。「この頭部には王家の謎が表れています」とマリンズ氏。
 像の頭部を最初に発見したのは、エルサレム出身の工学部の学生であるマリオ・トビアさんだった。
 いずれの王だとしても、3人とも聖書の登場人物であることから注目を集めている。
 アハブ王はイスラエルの歴代の王の中でも有力な王の1人であったが、その一方でその邪悪さで広く知られている(列王記上16:30)。アハブ王は預言者エリヤと敵対し(同17章~19章)、王妃はぶどう畑を奪い取るため、ナボテという農民を殺害した悪名高いイゼベルだった(同21章)。
 シドンのエトバアル王はイゼベルの父親で(同16:31)、アハブ王との婚姻により、両国間に同盟を結んだ。
 アラムのハザエル王は神の命令によりエリヤから王の油注ぎを受け(同19:15)、前任の王を殺害し王座に就いた(列王記下8:15)。ハザエル王は有能な戦士だったとされている。
 ※この記事は英国クリスチャントゥデイの記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

 ◎上記事は[Christian Today]からの転載・引用です
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〈来栖の独白 2018.6.19 Tue〉
 たまたま昨日今日、カトリック教会ミサにおける【第1朗読】が列王記上21章(昨日、1~16節 本日、17~29節)。
 日々、私は聖書を読むが、そんな私に、上のような記事は主の気配を身近に感じられて嬉しい。

  

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列王記 上 第21章
1  さてエズレルびとナボテはエズレルにぶどう畑をもっていたが、サマリヤの王アハブの宮殿のかたわらにあったので、
2 アハブはナボテに言った、「あなたのぶどう畑はわたしの家の近くにあるので、わたしに譲って青物畑にさせてください。その代り、わたしはそれよりも良いぶどう畑をあなたにあげましょう。もしお望みならば、その価を金でさしあげましょう」。
3 ナボテはアハブに言った、「わたしは先祖の嗣業をあなたに譲ることを断じていたしません」。
4 アハブはエズレルびとナボテが言った言葉を聞いて、悲しみ、かつ怒って家にはいった。ナボテが「わたしは先祖の嗣業をあなたに譲りません」と言ったからである。アハブは床に伏し、顔をそむけて食事をしなかった。
5 妻イゼベルは彼の所にきて、言った、「あなたは何をそんなに悲しんで、食事をなさらないのですか」。
6 彼は彼女に言った、「わたしはエズレルびとナボテに『あなたのぶどう畑を金で譲ってください。もし望むならば、その代りに、ほかのぶどう畑をあげよう』と言ったが、彼は答えて『わたしはぶどう畑を譲りません』と言ったからだ」。
7 妻イゼベルは彼に言った、「あなたが今イスラエルを治めているのですか。起きて食事をし、元気を出してください。わたしがエズレルびとナボテのぶどう畑をあなたにあげます」。
8 彼女はアハブの名で手紙を書き、彼の印をおして、ナボテと同じように、その町に住んでいる長老たちと身分の尊い人々に、その手紙を送った。
9 彼女はその手紙に書きしるした、「断食を布告して、ナボテを民のうちの高い所にすわらせ、
10 またふたりのよこしまな者を彼の前にすわらせ、そして彼を訴えて、『あなたは神と王とをのろった』と言わせなさい。こうして彼を引き出し、石で撃ち殺しなさい」。
11 その町の人々、すなわち、その町に住んでいる長老たちおよび身分の尊い人々は、イゼベルが言いつかわしたようにした。彼女が彼らに送った手紙に書きしるされていたように、
12 彼らは断食を布告して、ナボテを民のうちの高い所にすわらせた。
13 そしてふたりのよこしまな者がはいってきて、その前にすわり、そのよこしまな者たちが民の前でナボテを訴えて、「ナボテは神と王とをのろった」と言った。そこで人々は彼を町の外に引き出し、石で撃ち殺した。
14 そして人々はイゼベルに「ナボテは石で撃ち殺された」と言い送った。
15 イゼベルはナボテが石で撃ち殺されたのを聞くとすぐ、アハブに言った、「立って、あのエズレルびとナボテが、あなたに金で譲ることを拒んだぶどう畑を取りなさい。ナボテは生きていません。死んだのです」。
16 アハブはナボテの死んだのを聞くとすぐ、立って、エズレルびとナボテのぶどう畑を取るために、そこへ下っていった。
17 そのとき、主の言葉がテシベびとエリヤに臨んだ、
18 「立って、下って行き、サマリヤにいるイスラエルの王アハブに会いなさい。彼はナボテのぶどう畑を取ろうとしてそこへ下っている。
19 あなたは彼に言わなければならない、『主はこう仰せられる、あなたは殺したのか、また取ったのか』と。また彼に言いなさい、『主はこう仰せられる、犬がナボテの血をなめた場所で、犬があなたの血をなめるであろう』」。
20 アハブはエリヤに言った、「わが敵よ、ついに、わたしを見つけたのか」。彼は言った、「見つけました。あなたが主の目の前に悪を行うことに身をゆだねたゆえ、
21 わたしはあなたに災を下し、あなたを全く滅ぼし、アハブに属する男は、イスラエルにいてつながれた者も、自由な者もことごとく断ち、
22 またあなたの家をネバテの子ヤラベアムの家のようにし、アヒヤの子バアシャの家のようにするでしょう。これはあなたがわたしを怒らせた怒りのゆえ、またイスラエルに罪を犯させたゆえです。
23 イゼベルについて、主はまた言われました、『犬がエズレルの地域でイゼベルを食うであろう』と。
24 アハブに属する者は、町で死ぬ者を犬が食い、野で死ぬ者を空の鳥が食うでしょう」。
25 アハブのように主の目の前に悪を行うことに身をゆだねた者はなかった。その妻イゼベルが彼をそそのかしたのである。
26 彼は主がイスラエルの人々の前から追い払われたアモリびとがしたように偶像に従って、はなはだ憎むべき事を行った。
27 アハブはこれらの言葉を聞いた時、衣を裂き、荒布を身にまとい、食を断ち、荒布に伏し、打ちしおれて歩いた。
28 この時、主の言葉がテシベびとエリヤに臨んだ、
29 「アハブがわたしの前にへりくだっているのを見たか。彼がわたしの前にへりくだっているゆえ、わたしは彼の世には災を下さない。その子の世に災をその家に下すであろう」

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