老人介護

2006-11-08 | 日録

 NHKテレビ『クローズアップ現代』で介護の問題を取り上げていた。今は、あちこちでこの「問題」を取り上げている。『クローズ・・・』では、日本人の介護スタッフの不足のためフィリピン人のヘルパー、介護師が増えていることを報告していた。職員不足が、老人への虐待となって表れることもあるという。

 岡山へ帰省中、母のいる施設へ電話をした。ケアマネージャーのEさんを、呼び出してもらったが、Eさんを待つ間、受話器から次のような声が聞こえてきた。

「あ、○○さん。よく歩けましたねぇ。やっぱり、歩くほうが、車椅子より気持ちがいいでしょう。よくがんばったわねぇ。疲れた? お部屋、分かりますよね。そう、そう、あと少し。すごいね。よかった。歩けた~」

 そんな声だった。熱いものがこみ上げてきた。○○さんと同じように、きっと母も、こんなに優しく遇してもらっているに違いない。ありがたかった。そういえば、母は、この施設のことを、褒めはしても、一度も悪く言わない。「ここは、大きなご馳走ではなくて、小さなご馳走。おいしい」「いつも、きれいに掃除をしてくれる」「できるなら、ここにいたい。ここを動きたくない」と。私が「辛いことは無い?」と訊くと「無い。若い人たちなのに、優しい。だから、私は言うの。『若いときに年寄りの面倒を看ている貴方たちには、きっとよい巡り合わせがありますよ』と」。

 母は介護認定は1。認知症である。姑は介護認定5。ペースメーカーをつけており、障害者一級である。自分の息子が認識できないときもある。

 今回は、母を、母の希望で閑谷学校へ連れて行った。おぼつかない足取りなので、散策はできなかったが、楷の木を見て、とても喜んだ。ドライブも、母は大好きである。黄葉の始まった山が、母の目を愉しませてくれた。

http://www.city.bizen.okayama.jp/kankou/guide/bizen/kainokijouhou.jsp


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