
【2016大乱闘 都知事選】小池氏“都連のドン”血まつり「利権の構造を暴く」 憤死した都議の未亡人も応援
zakzak 2016.07.30
東京都知事選(31日投開票)で、政党の支援なしで戦う小池百合子元防衛相(64)が、「都政の闇」や「都議会の利権」に切り込む姿勢を明らかにした。不透明な意思決定で、約13兆円の予算、約17万人の職員が左右される現状を、大改革するというのだ。小池氏の街頭演説には、都議会に君臨するドンに対し、「抗議の死」を選んだという元都議の未亡人まで応援に駆け付け、「都政刷新」の遺志を託した。
「私は利権の構造、ブラックボックス化しているところを暴いていきたい。都政を透明化したい」「自民党都連に『ドン』がいて、その方に関する週刊誌報道がある。東京五輪の利権で、この方が動いていたのではないかと。誰が、どこで、何を決めているのか。クリアにしていきたい」
小池氏は28日午後、葛飾区のJR亀有駅前で、こう言い切った。
同日発売の週刊文春は「都議会のドン 内田茂『黒歴史』」という衝撃記事を掲載した。自民党都連の内田幹事長が役員を務める会社が、東京五輪関連の施設工事を逆転受注するなど、利権構図に迫ったものだ。
2020年東京五輪の総経費(施設整備を含む)は当初、7300億円程度とされていたが、その後、どんどん膨らみ、現在では「2兆円」とも「3兆円」とも指摘されている。都民は当然、利権の存在を疑っている。
小池氏は今月初めの出馬会見で、(1)都議会の冒頭解散(2)利権追及(3)舛添要一前都知事公私混同問題の第3者委員会設置-という、3つの公約を掲げた。しがらみのない都民目線で「利権」や「闇」を追及する姿勢を示したものだ。報道各社の情勢調査で一歩リードしていることを受けて、改めて、その決意について宣言したのだ。
心強い援軍も現れた。
都議会刷新を目指しながら、内田氏と激突して、2011年7月1日に自殺した自民党都議の樺山卓司(かばやま・たかし)氏(当時)の妻、京子さん(66)だ。28日午後、小池氏が葛飾区のJR金町駅前で行った街頭演説に駆け付け、マイクを握った。
京子さんは「主人は、思い通りに都政を動かす内田氏に『民主主義ではない』と言って盾突きました。この都知事選のバックには内田氏がいます。主人は『旧(ふる)い体質の自民党を破壊してほしい』と遺書に記しました。小池さんには、新しい風を吹き込む都知事になってほしい」と訴えた。
樺山氏の憤死については、猪瀬直樹元知事が都知事選の告示直前、ツイッター上で、のし袋に殴り書きされた「遺書」を公開した。インターネット上のインタビューでも、内田氏に絡む「都議会の闇」について語り、話題になった。
夕刊フジは、猪瀬氏の告発を受けて、内田氏を14日に直撃している。内田氏は「コメントしたくない。バカみたいな話」といい、事務所も「事実無根だ」と語っている。
小池氏は前出の出馬会見で、「単に東京五輪絡みだけではない。財源が豊富な東京都では、さまざまな利権が発生する。それを1つ1つチェックしていくのも、『都民の信頼をもう一度取り戻す』という意味では重要だ」と語っている。
東京都の予算規模は13兆6560億円(2016年度)で、インドネシアの国家予算に匹敵する。職員数も、教職員を合わせれば16万7914人(15年)で、神奈川県鎌倉市(約17万人)や、大阪府和泉市(約18万人)の全人口に近い。
小池氏の「都政刷新」をサポートするとみられるのが、元東京地検特捜部副部長だった自民党の若狭勝衆院議員だ。除名覚悟で、小池氏を連日応援している。
若狭氏は28日の街頭演説で「私は特捜部の副部長として、利権を追及する仕事を日々やっていた。プロの目からみると、わけの分からないうちに予算が増えるときには、そこに利権が介在する」と語った。
そのうえで、小池氏が防衛相時代、事務次官更迭に踏み切ったことを紹介し、「その次官は数カ月後、収賄罪で逮捕された。小池氏は(利権を)見抜く力、実行力、決断力がある」と語った。
都民はどう判断するのか。
◎上記事は[zakzak]からの転載・引用です
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“都議会のドン”が役員の会社 五輪施設を逆転受注
2016.07.27 16:02
“都議会のドン”といわれる内田茂自民党東京都連幹事長(77)が役員を務める会社が、複数の東京オリンピックの施設工事を受注していたことがわかった。
内田氏は、落選中だった2010年から地元・千代田区に本社を置く東光電気工事の監査役に就任。内田氏の所得等報告書、関連会社等報告書を総合すると毎年数百万円の役員報酬を受けているとみられる。
東光電気工事は、大手建設会社とジョイントベンチャー(JV)を組み、今年1月、バレーボール会場の「有明アリーナ」(落札額360億2880万円)、水泳の「オリンピックアクアティクスセンター」(469億8000万円)の施設工事を落札。東京オリンピックに向けては3つの恒久施設が新築されるが、このうち2件を東光電気工事のJVが受注したことになる。
特に、有明アリーナの競争入札では、東光電気工事のJVの入札価格がライバルのJVより高く、価格点で下回ったが、施工計画などの技術点で上回り、落札に成功した。専門紙の建設通信新聞も<逆転落札>(1月18日付)と報じたほどの逆転劇だった。
■国家並みの予算規模を誇る東京都
東光電気工事は、五輪施設だけではなく、豊洲新市場の関連工事など、都発注の工事もたびたび受注。売上高は、内田氏が復活当選する2013年までは700億円前後だったが、2014年には約1000億円へと急成長している。
日本大学の岩井奉信教授はこう指摘する。
「内田氏は都の予算に大きな影響力を持つ人物。条例等で禁止されていないとはいえ、五輪関連工事を受注するような企業の監査役を務めていること自体、望ましい話ではありません」
「週刊文春」の取材に、東光電気工事は「個別の営業について相談したことはございません。従って、ご質問の事業についても内田茂氏が関係した事実は全くございません。なお、役員の個別の報酬額は公表しておりません」、内田事務所も「口利きのような事実はありません」と回答した。
東京オリンピック施設を巡っては、整備費の高騰が問題となっており、新知事と都議会の対応が注目される。
「週刊文春」7月28日発売号では、都知事選のキーマンでもある内田氏の人物像を詳報している。
「週刊文春」編集部
◎上記事は[週刊文春WEB]からの転載・引用です
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◇ 小池百合子「葛飾は都政のドンと戦ってきた方らのゆかりの地。自殺もなさった。無念を胸に東京大改革を進めていく」2016/7/28
◇ 都連・都議会の「ドン」内田茂都連幹事長=絶大な権力、都政を不透明なものにしている 2016/7/16
◇ 【都議会の闇】猪瀬直樹元都知事が衝撃告白「都議の自殺は都議会のドンに追い詰められたためだ」2016/7/15
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