日経平均株価は大幅に6日続落 5月機械受注、最低水準  国内景気の早期回復期待を後退、売りに拍車

2009-07-08 | 社会
東証大引け、大幅に6日続落 期待後退で全面安、9500円割れ
 8日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に6日続落。終値は前日比227円04銭(2.35%)安の9420円75銭で、終値ベースで5月26日(9310円)以来、約1カ月半ぶりの安値を付けた。6日続落は2008年10月2~10日(7日続落)以来、9カ月ぶり。景気懸念を背景にした前日の米株安や1ドル=94円台前半まで進んだ円高を嫌気した売りに押され、ほぼ全面安の展開だった。後場も売り圧力は強く、安値圏でのもみ合いが続いた。東証株価指数(TOPIX)も大幅に6日続落。
 下値メドとして意識されていた9500円を下回ったことで、これまで積極的な買いを続けていた値幅取り狙いの資金による見切り売りが膨らんだ。主力の自動車やハイテク株がそろって売り込まれたほか、これまで期待先行で買われる場面が目立っていた証券やその他金融、非鉄金属、不動産などの下げもきつい。一方で景気動向に左右されにくいとされる電力株が消去法的な買いを集めた。
 寄り付き前に発表された5月の機械受注統計で「船舶、電力を除く民需」の受注額(季節調整済み)が前月比3.0%減と市場予想平均の2.0%増を下回り過去最低となったことが、国内景気の早期回復期待を改めて後退させ、売りに拍車をかけた。また「米商品先物取引委員会が原油先物取引について持ち高制限を課す方針」と伝わったことが商品相場の下落懸念を強めたほか、アジア株式相場の主要指数が軒並み安だったことも自律反発狙いの買いを見送らせた。
 東証1部の売買代金は概算で1兆4460億円、売買高は21億2825万株。東証1部の値下がり銘柄数は1441と全体の85%弱に達した。値上がり銘柄数は200、変わらずは57だった。
 三井住友FGが売買を伴って下落。三菱UFJ、トヨタ、大和、ホンダ、野村、みずほFG、三菱商、キヤノン、NTTドコモ、ソフトバンクが売られた。半面、GSユアサが反発し、明電舎、商船三井が買われた。住江織、日立物流が大幅高。三井物は横ばい。
 東証2部株価指数は4日続落。4日続落は2月5日~24日(13日続落)以来、約5カ月ぶり。オリコ、森電機、大研医器、オーベクス、大幸薬品が売られ、ラオックスが買われた。〔NQN〕(15:26)
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5月機械受注、最低水準 前月比3%減 6682億円
2009年7月8日 中日新聞夕刊
 内閣府が8日発表した5月の機械受注統計(季節調整値)によると、民間設備投資の先行指標となる「船舶・電力を除く民需」の受注額は前月比3・0%減の6682億円と3カ月連続で減少、比較可能なデータのある1987年4月以降で最低水準となった。
 低調な個人消費が影響し、小売業や運輸業などの非製造業で投資意欲が低下した。政府は生産などの明るい動きを理由に景気の底打ち宣言をしたが、企業は投資への慎重姿勢を崩していないことが鮮明になった。内閣府は「減少のテンポは緩やかになっている」という基調判断を続けた。
 非製造業からの受注は6・9%減と3カ月連続で減少。小売業や不動産、情報サービスなどの業種を含む「その他非製造業」向けのコンピューターや、運輸業向けの鉄道車両が減ったことが響いた。
 製造業からの受注は5・4%増と2カ月ぶりに増加。輸出の一部に持ち直しの動きが出ており、自動車メーカーから工作機械などの生産設備の受注が伸びたことが寄与した。
 機械受注統計の調査対象は機械メーカー280社で、工作機械などの受注実績をまとめた。

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