仏教の存在論は物理学の進んで行く究極の所を先取りした、といってよい。
水原舜爾(岡山大名誉教授)
今週のことば
青山俊董
かつて水原舜爾先生を招き、「科学をつつむ仏教」という話を拝聴した。仏教で説く「一即一切、一切即一」の縁起の教えを、現段階での科学の立場から説明された。
まずは地球上に存在する生命あるものの配役。底辺に微生物がいて大地を清掃してくれる。その上に植物が育ち、その植物を食べて動物が、両方の生命をいただいて人類がいる。この四者が地球上で安らかに存在しうる地球環境は、まず地球と太陽の距離が一億五千万㌔のバランスを保ち得ているから。その背景に太陽系惑星相互の引力のバランスがあり、そのまた背景に銀河系星雲との引力のバランスがあるからだという。さらに地球の大きさがほど良いことや月という衛星の存在の働きなど。
米沢英雄先生が「吹けば飛ぶようなこの小さな生命が、天地いっぱいと匹敵するほど価値ある生命であることを自覚せねばならない」と語られたことが思い合わされる。 あおやま しゅんどう(愛知専門尼僧堂長)
◎上記事は[ 2021.12.07 火曜日 中日新聞朝刊 ]からの書き写し(=来栖)
青山俊董
あおやま しゅんどう
董の解説 - 日本漢字能力検定協会 漢字ペディア
董
部首
艹 (くさかんむり・そうこう)
画数
12(部首内画数:9)
種別
-
漢検の級
準1級
音読み
トウ
訓読み
ただす
意味
①ただす。とりしまる。おさめる。「董正」「董督」 ②「骨董(古道具)」に用いられる字。