静かに広がる「和歌山毒カレー事件」の「冤罪疑惑」、浮上する捜査と証拠の「不自然」

2008-07-22 | 死刑/重刑/生命犯

<和歌山毒物カレー>事件から10年 今年も命日に慰霊祭
(毎日新聞 - 07月22日 03:01)
 4人が犠牲になった和歌山市園部の毒物カレー事件は、25日で発生から10年になる。今年も4人の命日に当たる26日、自治会主催の慰霊祭が現場近くの公園で開かれる。

 ■遺族
 谷中千鶴子さん(71)の家の庭には、事件で亡くなった夫孝寿さん(当時64歳)と2人で植えた花々がたくさん咲いている。手入れをしながら頭をよぎるのは、孝寿さんのことだ。
 この10年を「長かったとも、早かったとも思う」と振り返る。近所の人たちに、気にかけてもらっていると感じてきた。それだけに、「健康で人に迷惑をかけず、明るく楽しく生きたい」と願う。
 ■地元自治会
 園部第14自治会長の川村憲三さん(57)らは、廃材でテーブル(縦109センチ、横107センチ、高さ82センチ)を作り、今月初め、林真須美被告(47)らの自宅跡地に置いた。跡地は、自治会が各世帯の寄付や積立金で購入。「人が集まるような場所になれば。急がずゆっくりやっていきたい」と川村さんは言う。
【加藤明子、清水有香、藤顕一郎】
 ◇林真須美被告、今も無罪主張…拘置所で面会
 記者は7月14日、林真須美被告(47)と大阪拘置所で面会した。真須美被告は「真犯人がもし生きているなら名乗り出てほしい」と切り出し、あらためて無罪を主張した。  黒いVネックのTシャツに、幾何学模様の幅広のズボン。10年前よりは幾分やせた印象だ。支援者らと頻繁に手紙をやりとりしているという。「時間がないからどんどん質問して」と早口で求め、この10年間をどう思うかの問いには、少し間を置いて「苦しかった」と答えた。
 真須美被告は和歌山地裁で02年12月、死刑を言い渡され、高裁も控訴を棄却。上告している。【安藤龍朗】
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和歌山毒カレー事件


4 コメント

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日頃の行ない、近所の評判 (村野すもも)
2008-07-22 12:30:16
来栖様、私のブログの方にメッセージいただき、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。

ほんとうにおかしな起訴~判決が続出している感じですが、毒カレー事件の死判決には心底ぞっとしました。その時は詳しいことは知らなかったのですが、単純に「状況証拠だけで死刑判決が出せる」ことに唖然としたのを覚えています。リンク頁の記事を読み、お蔭様でこの裁判のどうしようもなさがありありと判ってまいりました。

これは被害者遺族の感情と裁判の関係における問題とかかわってくることではないかと思い、ここで続けさせていただきます。よく死刑廃止論への反論として「被害者遺族の身になってみろ」という人がいるようですが、それって裏返せば
「嘆き憤ってくれる遺族のいない人なら殺しても犯人は死刑にならなくていい」
という意味ですよね。「いや親友とか同僚とか」と言うのでしょうか? じゃあ誰もいなかったら? …実際問題として、ホームレスなど、すでに軽々と殺されているのかもしれませんが。こうして命の軽重が決められていくのと並行して、林被告のようなご近所で評判の悪い人、前々から怪しげだった人、は疑われ、逮捕され、死刑判決を受け、あまつさえ家を放火されても誰も罪に問われないような、人の選別が行なわれているのでしょう…

長文失礼いたしました。これからもご一緒に考えさせてください。感謝を込めて。
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Re:日頃の行ない、近所の評判 (ゆうこ)
2008-07-23 10:03:21
村野すもも様
 大変僭越な物言いをしてお許しください、ですが、こういう深い思慮と良質の感性に裏付けられたコメントを戴くと、元気が出ます。ありがとうございます。
 状況証拠だけで判断され、やっとそれを晴らしたのが三浦和義さんでした。それで、三浦さんは色んな事件の雪冤に尽力するようになりました。林真須美さんのことを安田さんに頼んだのも三浦さんですね。光市事件裁判もそうですが、判検ともに「他の」ファクターで動いているのかも、と思ったりします。
 私のほうこそ、これからもご一緒に考えさせてください。お願いします。
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三浦和義氏 (村野すもも)
2008-07-24 17:20:37
あの「三浦社長」が雪冤活動をされていたのですか、知りませんでした。そう言えば、いまだにアメリカで拘束されたままなのではないですか? これもまた…

来栖さんから励ましの言葉をいただくなんて面映ゆい限りです。私がしているのは読むことと考えることだけ、具体的な活動には踏み出せずにいます。安穏とした日常を失いたくない、臆病でおそらく十分に誠実ではない人間です。ただ自分の罪深さに自覚的でありたいとは思っています。まだまだですけど。
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Re:三浦和義氏 (来栖)
2008-07-25 09:03:49
村野すもも様
>「三浦社長」
 三浦氏のマスコミ訴訟は、画期的だったと思っています。殆どが三浦さんの勝訴でした。本人訴訟で、何件かの書類を私も読みましたが、実に明快でした。日本人離れした明快な思考をする人です。いま一つ、三浦さんによって、それまで被疑者段階で「勝田」とか呼び捨てにされていたものが「勝田容疑者」と肩書き!が付けられるようになりました。マスコミは一時期反省を迫られたのだと、私は思っています。が、喉もと過ぎれば、でいつのまにか、旧態よりも悪くなりましたね。

>いまだにアメリカで拘束されたままなのではないですか
 四半世紀前の逮捕令状を有効だとして、証拠もないのに拘束したのです。時効が無いことの弊害、米捜査当局のエゴとしか思えないですね。
http://blog.goo.ne.jp/kanayame_47/e/61032e06b103013db9bf7dd4ca09843c
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