長男殺害の元農水次官に懲役8年求刑
2019.12.13 11:22|社会裁判 元農水次官長男刺殺
東京都練馬区の自宅で44歳の長男を刺殺したとして殺人罪に問われた元農林水産事務次官、熊沢英昭被告(76)の裁判員裁判が13日、東京地裁(中山大行裁判長)で開かれ、検察側が懲役8年を求刑した。被告は起訴内容を認めた上で「刺さなければ私が殺されたと思う」と主張している。
検察側によると、10年以上別々に暮らしていた長男は事件1週間前に実家に戻ったが、翌日に熊沢被告に暴行。それ以降「殺すぞ」と言うようになり、被告夫婦は長男を恐れて自宅2階で生活するようになった。
12日の被告人質問で熊沢被告は、事件当日も長男に「殺すぞ」と言われ、「本当に殺されると思った。反射的に包丁を取りに行き、胸や首を刺した」と説明した。
「息子に寄り添って生きてきたつもりだが、つらい人生を送らせてしまった」「取り返しのつかないことをした」と後悔の念を口にし、涙を流す場面もあった。
起訴状によると、今年6月1日午後3時15分ごろ、自宅で長男、英一郎さんの首などを包丁で多数回突き刺し、失血死させたとしている。
◎上記事は[産経新聞]からの転載・引用です