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京アニ公判 青葉真司被告 刑事責任能力を巡る審理が実質終了 きょうから量刑審理 公判は最終盤へ 2023/11/27

2023-11-27 | 死刑/重刑/生命犯

京アニ公判 きょうから量刑審理、公判は最終盤へ

配信 産経新聞

 令和元年7月の京都アニメーション放火殺人事件の裁判員裁判は、青葉真司被告(45)の刑事責任能力を巡る審理が実質終了し、27日午前10時半に京都地裁で開かれる第17回公判からは、量刑に関する審理へと移行する。最終盤に差しかかった公判では、改めて被告人質問などが行われる見通し。

  【表でみる】青葉真司被告の孤独な半生

■ためらいの末
これまでの公判では最大の争点である刑事責任能力の有無を巡り、検察側と弁護側の主張は激しく対立した。
被告は犯行直前、京アニの第1スタジオ周辺で約10分間、犯行を逡巡(しゅんじゅん)したと自ら明かした。
「何度もやろう、やめようのラリーを繰り返した」「こんな悪党でも良心の呵責(かしゃく)があった」(被告) 逡巡の際、被告はある景色を思い浮かべていた。それは自らが歩んできた「あまりに暗い」(被告)半生だった。過去のトラブルや社会への不満、刑務所で過ごした日々。再起をかけて小説家を目指したものの、生きる希望であった小説は京アニのコンクールであえなく落選した。半生を振り返りながら、被告は決断した。「自分はすべて失ったのに、京アニは成功していて許せない」 次の瞬間、被告は第1スタジオに侵入し、1階のフロアで「死ね」と叫んで着火した。

■善悪の区別は
刑事責任能力を巡る審理で、検察側は一連の言動を重視。「ためらいが大きく、犯行以外の選択肢が現実的で思いとどまることが期待できた」と主張し、被告の責任能力を認定できる要因の一つと位置付けた。 弁護側の見方は異なる。犯行を逡巡したことと、善悪の区別をできたかどうかは一致しないとの考えだ。被告は妄想性障害の影響があり、妄想を前提とした世界の中で生きていた。だからこそ被告は、「本当の意味で善悪の判断がつかないことがある」(弁護側)。妄想世界での怒りなどにより「善悪の区別や行動を制御する能力を失っていた」とし、責任能力は認められないと述べた。

■「極刑以外ありえない」
精神鑑定した医師2人の見解も割れた。裁判員らは11月下旬までの中間評議で責任能力に関する結論を出す。内容は来年1月の判決まで公表されないが、完全責任能力を認めた場合は極刑も予想され、裁判員らは難しい判断を迫られる。 「極刑以外ありえない。裁判は早く終わらせたい」。鑑定医との面談の中で、自らこう口にしたとされる被告。今後の審理では遺族らによる被害感情の立証などが行われ、改めて被告人質問の機会もある。遺族の悲痛な思いや怒りを聞いた被告は何を語るのか。 143日に及ぶ異例の長期審理はいよいよ最終盤を迎える。

最終更新:産経新聞 
 
 ◎上記事は[Yahoo!JAPAN ニュース]からの転載・引用です

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