皇位継承論議 世論にも耳を傾けて 2020年11月6日 中日東京新聞「社説」

2020-11-06 | 文化 思索

 2020.10.08 16:00  女性セブン
立皇嗣の礼 大幅な縮小開催で「紀子さまが肩を落とされる」
  延期されていた「立皇嗣の礼」が、ついに動き出した。それは眞子さまがご結婚という「皇室を出る日」に向けて動き出すことを意味するという──。
 ある宮内庁関係者が声をひそめて話す。
「ここしばらく、秋篠宮ご夫妻の間には、ピリピリした空気が流れているそうです。ご夫妻のお考えが噛み合わないこともあるようで、秋篠宮さまと職員が話し合って決めたことでも、紀子さまが強い口調で異を唱えられることがあると聞いています」
 宮家に山積した諸問題に対応されるうち、ご夫妻が余裕を失われた場面もあったのかもしれない。近頃は、宮家の中に緊迫した空気が流れることがあったという。「立皇嗣の礼」はいつ行えるのか、長女・眞子さまと小室圭さんのご結婚はどうなるのかという、ご夫妻の悩みの種となっていた問題──それらがようやく、動き出そうとしている。
 9月28日、秋篠宮さまが皇位継承順位第1位の皇嗣になられたことを示す「立皇嗣の礼」が、11月中旬を目処に開催される方向で調整に入った。本来は4月に行われる予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大で延期。今後は感染状況を見極め、具体的な日程の検討に入る。しかし、多くの国民がイベントの自粛を余儀なくされる中で、「本当にいま行う必要があるのか」と疑問視する声もある。
「秋篠宮さまは国民がコロナに苦しめられている状況に強く胸を痛められています。“いま儀式を行えば国民はどう受け止めるのか”をたいへん気にされているようです。とはいえ、令和への御代がわりを締めくくる儀式である立皇嗣の礼を行わないと、秋篠宮さまのお立場は“宙ぶらりん”の状態が続くことになる。それを避けるためにも、なんとかして早く済ませたいが、“やはり国民の気持ちを考えると……”と葛藤を抱えられているようです」(別の宮内庁関係者)
 4月の時点では、中心的な儀式である「立皇嗣宣明の儀」の参列者を約350人から50人に限定、祝宴である「宮中饗宴の儀」は中止にした上で開催することになっていた。そのため、今回も規模は大幅に縮小されるとみられる。
 立皇嗣の礼は、秋篠宮さまが “次の天皇”になられることを、国をあげて海外にお披露目するものでもある。本来であれば、多くの外国の大使を招き、華々しく行われるはずだった。
「秋篠宮さまを傍で支えてこられた紀子さまは“感染の終息を待ってでも、儀式は盛大に行いたい”とお考えだとされてきました。それが、意に反して大幅な縮小開催となった。仕方がないとは理解されていても、大きく肩を落とされているのではないでしょうか」(皇室ジャーナリスト)
 規模縮小だけでなく、まだまだこの儀式は波乱含みだ。
※女性セブン2020年10月22日号

 ◎上記事は[NEWS ポストセブン]からの転載・引用です


秋篠宮家、立皇嗣の礼で高まる緊張 職員には強い重圧
 2020/11/5(木) 7:05配信 NEWS ポストセブン
“本番”が目前に迫ったその日、皇居・宮殿はピンと張り詰めた緊張感に包まれていたという。11月2日、秋篠宮さまが皇嗣となられたことを示す「立皇嗣の礼」のリハーサルにあたる「習礼」が行われた。その日は天皇皇后両陛下と秋篠宮ご夫妻が参加され、「朝見の儀」の動きを確認されたという。
「皇居へと入られるご夫妻のお顔から強い緊張を感じました。紀子さまはお車の窓を開け会釈をされましたが、こちらに手を振られることはなく、お顔はこわばっているようでした」(居合わせた人)
 当初は4月に予定されていたため、実に7か月越しの挙行となる。御代がわりの一連の儀式を締めくくる“秋篠宮家最大の晴れ舞台”ともなれば、その緊張もひとしおだろう。ご夫妻の緊張もさることながら、特に強いプレッシャーにさらされていたのは秋篠宮家の職員だったという。
「昨年10月、皇居・宮殿で行われた御代がわりの重要行事『即位礼正殿の儀』で、秋篠宮ご一家を先導する皇嗣職の職員が、室内での動線を間違うミスがあったのです。そのとき、秋篠宮さまはごく短い間ではありましたが、にらみつけるような表情をされました。その後、ミスについて秋篠宮さまから厳しいお叱りがあったそうです。
 今回は秋篠宮家にとって特に重要な儀式ですから、前回のような失敗は許されない。職員はかつてないほどに緊張していたのだと思います」(皇室記者)
 習礼は11月8日の儀式当日に向けて繰り返し行われる。
※女性セブン2020年11月19日号最終更新:11/5(木) 7:05 NEWS ポストセブン 

 ◎上記事は[Yahoo!JAPAN ニュース]からの転載・引用です


皇位継承論議 世論にも耳を傾けて 
 2020年11月6日 中日東京新聞 社説
 秋篠宮さまが皇嗣(こうし)になることを内外に示す「立皇嗣の礼」が八日に行われる。先送りしてきた安定的な皇位継承策の議論に政府は着手する方針だが、国民の声にも十分に耳を傾けてほしい。 
 「立皇嗣の礼」は当初、四月に予定されていた。新型コロナウイルスの影響で延期されたが、感染状況が一定程度落ち着いたと判断した。中心儀式である「立皇嗣宣明の儀」、秋篠宮さまが両陛下にあいさつする「朝見の儀」が皇居・宮殿で行われる。賓客との祝宴は中止となった。 
 問題は皇位継承が事実上、秋篠宮さまと長男の悠仁さまに限られてしまうことだ。天皇陛下と秋篠宮さまは同年代であるから、次の世代となると悠仁さまのみである。安定的な皇位継承を望むならば不安が残ろう。 
 憲法では「皇位は、世襲」と定められているだけだが、皇室典範では戦前の男系・男子主義の規定が残っているためである。 
 だが、皇位を男子に限っているのは明治以降の歴史にすぎず、江戸時代までには八人の女性天皇がいた。いわゆる「中継ぎ」などではなく、人物本位で選ばれた女性天皇もいる。 
 性別にこだわらない考え方に立てば「直系長子(第一子)優先制」が採られる。西欧諸国の王室などはその典型例であり、英国のエリザベス女王など有名な女王も珍しくない。 
 世論も女性天皇の容認が圧倒的である。共同通信が今年四月に実施した世論調査では、女性天皇を認めることに関し「賛成」「どちらかといえば賛成」のいずれかを選んだのは計85%に上った。母方に天皇の血筋がある女系天皇も計79%が賛成だった。 
 男女平等、さらに女性の社会進出の時代にふさわしいという意識の反映なのかもしれない。小泉政権下の二〇〇五年には、有識者会議も女性・女系天皇を認める報告書を出している。 
 むろん保守派は「男系・男子の皇位継承は皇室の二千年近い伝統」とし、戦後に皇籍離脱した旧宮家の血筋の男子に皇籍を取得させる案をいう。 
 だが、旧宮家と天皇との男系の共通先祖は約六百年もさかのぼり、かつ戦後はずっと民間人だった人々でもある。国民の納得が得られるだろうか。 
 憲法の規定では、天皇の地位は国民の総意に基づく。専門家ばかりでなく、世論にも耳を澄ませ、開かれた議論をすべきである。

 ◎上記事は[中日・東京新聞]からの転載・引用です


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