財務省の「洗脳とメディア操作」を暴く 官邸も新聞社もこぞって「消費増税」に命をかける、そのウラとは

2012-04-24 | 政治

ぶち抜き大特集「日本の光と影2012」財務省の「洗脳とメディア操作」を暴く 官邸も新聞社もこぞって「消費増税」に命をかける、そのウラとは?
2012年04月23日(月)週刊現代
 国民の約6割が反対する消費増税。だが、野田首相はまるでヒーロー気取りで、「逆風に立ち向かう自分」に酔っている。新聞もいつの間にか応援団と化した。裏で舌を出している連中がいるというのに。
■悪質なプロパガンダ
元経産省キャリア 江田憲司氏(以下、江田) 大飯原発再稼働をめぐる政府の対応にはあきれ果てましたね。科学的に判断すべき安全性について政治判断するとは何事かと憤っていたら、さすがに暫定(当面)の安全基準を作ると言い出したので少しはまともになったかと思ったんです。ところが、たった2日後に安全基準ができて、さらにそのわずか3日後に、「大飯原発は基準におおむね適合している」と発表した。もうビックリですよ。
 初めに結論ありきの、こんなサル芝居をやって国民を騙せると思っている神経が私には信じられない。
元財務省キャリア 高橋洋一氏(以下、高橋) 読めば一目瞭然ですが、あの安全基準は原子力安全・保安院の技官がささっと書いた、実にお粗末な代物です。
江田 政治判断で安全性が担保できるのかと批判されて、あわてて経産省がシナリオを作ったんでしょう。不真面目極まりない話だし、総理や経産大臣に少しでも知見があれば、こんなサル芝居ではかえって逆効果だと思うのが普通です。
 ところが、そんなことすら気づかずに官僚の言う通りやってしまう。これはね、「おママゴト政治」ですよ。小学生並みなんて言ったら小学生が怒り出す(笑)。
高橋 あの安全基準の中身を見ると、津波に対しての基準はあるけど、地震に関する基準はないんです。にもかかわらず「おおむね安全」と言っている。国民の命を蔑ろにしてますよ。
江田 だいたい大飯原発の再稼働が議論になるのは半年以上も前からわかっていた。それを今ごろになってドタバタしている。被災地のガレキの広域処理も昨年夏に法律ができたのに放っておいた。この政権はぎりぎりまで追い詰められた末に、仕方ないから手をつけるんです。
高橋 それはね、野田さんの頭が消費増税のことで一杯だからですよ。江田さんの本の題名通り、「財務省のマインドコントロール」が見事に効いている。
江田 情けない限りですね。消費増税でまず私が野田さんに言いたいのは、増税したら増収になると思い込んでいることの愚かさです。たとえば'97年に、橋本龍太郎内閣で消費税を3%から5%に引き上げましたけど、このときの国税収入は54兆円だった。その後いまに至るまで、この税収総額を一度たりとも上回っておらず、現在は42兆円ですよ。増税イコール増収ではなく、逆に減ってしまった。これが歴史の真実です。
高橋 だから、いまやるべきはデフレから脱却して経済を成長させ、それによって税収を増やすことなんですよ。増税は景気の足を引っ張るんですから。
江田 だいいち、1000兆円もの国の借金を増税で返していけるはずがない。単純に計算すると消費税400%分ですよ。だから、5%増税なんて「焼け石に水」です。つまり、1000兆円の借金を持続的に返していくには経済成長するしかないわけです。
高橋 借金が1000兆円もあるというのも、財務省の巧妙な洗脳ですしね。
江田 そうそう。'09年度の国のバランスシートを見ると、確かに負債(借金)が1100兆円もあるけど、資産も800兆円近くあるんです。ですから、純債務はざっと300兆円。トヨタだって12兆円の負債がありますが、同時に30兆円の資産があるし、ソニーだって1兆円強の負債に対して13兆円の資産がある(いずれも'10年度末)。ところが、財務省は資産のことには口をつぐんで、「GDPの2倍も借金がある」と騒いでいる。
高橋 純債務で見ればGDP比は70%程度ですから、財務省は意図的にミスリーディングしているんです。
江田 予算委員会でこれについて質問したんですよ。「野田さんは所信表明演説で、いま生まれてくる赤ちゃんはみんな700万円の借金を背負っていると言われたが、同時にその子は500万円の預金通帳を持って生まれてくるんですよ」と。そしたら安住淳財務大臣が何と言ったか。「いや、赤ちゃんは預金通帳を持てませんから」って(笑)。
高橋 アズミンらしいね。
江田 もう笑うしかなくて、それで質問するのもアホらしくなってしまった。
 資産の話を続けると、日本の海外資産は252兆円で、これは世界最大。それから個人金融資産は1500兆円弱ですけど、国や企業が持っている金融資産を全部合わせると5600兆円にのぼる。さらに経常収支は17兆円の黒字で、外貨準備高はどんどん膨れて、いまや100兆円ですよ。
 これだけのファンダメンタルズがありながら、財務省は増税しないと国家破綻するかのようなプロパガンダをする。本当に悪質です。
高橋 同感です。中でも酷いのが、消費税を上げれば景気が良くなるというデマ。集めた税金を国が上手に使うから経済が活性化するというんですが、いままでの失敗を棚に上げてどの口が言うんだか。ところが野田さんをはじめ、増税推進派の政治家はこのデマを信じ込んでいる。財務省のマインドコントロールここに極まれり、ですね。
■国家財政の私物化
江田 では、なぜ財務省が増税したがっているかというと、端的に言えば、かつての栄華をもう一度ということだと思う。つまり、自分たちの差配するおカネを増やして権限を強めたい、天下り先も増やしたいと。
 しかも厄介なことに、財務官僚がそうやって財務省支配を強化することは日本のためになると本気で思い込んでいる。なにしろ受験競争で勝ってきただけの、世間知らず、KY連中の集まりだから、本気でそう思っている。これが実に始末が悪い。この分析、どうですか、財務省OBの高橋さんとしては。
高橋 図星だと思いますよ(笑)。だって、財務官僚は「我ら富士山、他は並びの山」って、入省したら最初に教え込まれるんですから。実際、財務省の課長は他省の局長を平気で呼びつける。課長が受ける接待も、よその局長並み。ランクが1段違っていて、それが当然だと思っていますよ。
江田 予算折衝の時なんか主計局次長が他省の事務次官を呼び出すんだから、2ランク差ですよ。加えて、財務官僚が普段つきあう相手は役人ばかり。経産省なら民間企業の人と会う機会も多いけど、財務官僚は他省の役人が持ってきた予算をぶった切るのが仕事だからね。そういう連中に、これからの日本の将来を切りひらくイノベーティブな政策を立案しろというのは、どだい無理な話なんですよ。
高橋 本来、国の財務をあずかる者はマクロ経済に通じているべきですが、財務省はほぼ全員が「アホウ(法)学部」出身だから、経済はもちろん、数学なんてチンプンカンプン。権力にあぐらをかいているだけの連中ばかりですよ。
江田 しかも彼らは、自分たちの論理を官邸や他の省庁にまで押し通そうとする。私が役所にいたころも、翌年の経済成長率の予測値をめぐって、いつも財務省とケンカになるわけ。結局、経企庁が双方の中間をとって決めるんだけど、とにかく財務省は経済成長率を低め低めにしたがる。高くすると、達成するのに財政出動が必要になるからイヤなんですよ。基本的に財務省は経済成長が嫌いなんだ。
高橋 それはこういう理屈なんですよ。経済成長率を高く見積もると、税収も増える計算になるから、よその省庁からもっとよこせという要求が強まる。これを避けたいんです。財務省としては、限られたおカネを配ることで力を見せつけたい。もしも予想より税収が増えたら補正予算を組み、追加でバラまくことで恩を着せるわけです。これが基本スタンス。そのためには経済成長率が高めだと具合が悪い。そういうケチな話でしてね。
江田 年度末になると、決まって埋蔵金が出てくるのも、同じ理屈ですね。
高橋 そう。カネがない、ないと言っておいて、いよいよ出さざるを得ないとなると、恩着せがましくカネを出す。「恩着せがましく」というのがポイント。
江田 そうやって自分たちの権力を高めていく、と。
高橋 他の役所に恩を売り、その見返りとして、特殊法人ができるとそこのポストをひとつもらう。それで財務省は、すべての省庁の特殊法人に天下りしているわけ。要するに財務省がやっていることは、国家財政の私物化ですよ。
江田 さらに財務省支配はIMF(国際通貨基金)にも及んでいて、あそこの副専務理事のポストは昔から日本の財務官僚が就くことになっている。つまり、財務官僚の意向がワシントンのIMFを通して日本に通達されるという仕組み。日本は外圧に弱いから、財務省はそれをうまく利用して日本をコントロールしているわけですね。
高橋 江田さん、IMF本部の理事室に行ったことあります? 私は官僚時代によく行きましたが、あそこは日本語が公用語なんです。スタッフは全員が財務省からの出向だから、受付で「ハロー」と挨拶する以外は、日本語でOK。
江田 えぇ~、そうなの?
高橋 だから日本人記者にとっては重宝なんです。日本語で取材できるし、IMFの分厚い資料を要約した日本語訳まで用意してくれる。で、財務省のポチが生まれるという寸法です。
■新聞記者の交際費
江田 そういう財務省の手にかかれば、政治家を落とすのは簡単です。とくに、これといった思い入れのある政策もない野田さんを落とすのはラクだったでしょうね。野田さんのような国家主義的な思考の政治家は、思い込んだら天命だと考えてしまう。彼の言動を見ていると、あ、この人、本当に思い詰めちゃったなと思いますよ。総理としての自分の天命は消費増税をやり抜くことだと、みじんも疑っていない。だから予算委員会で増税の話になると、それまで虚ろだった目をパッと見開く。あとのことは関心なし。
高橋 北朝鮮のミサイルが飛んでこようが、「よきにはからえ」。
江田 その、よきにはからうのが田中直紀さんというのが、これまた困った話なんだけど(笑)。
 でも、野田さんや安住さんの場合、もともと確固とした考えがあったわけじゃないから、マインドコントロールというほど立派なものじゃなくて、財務省が白地のキャンバスに自由自在に絵を描いたということかもしれないですね。
高橋 さっきIMFの話をしましたが、財務省に支配されているのは、政治家だけじゃなくてメディアも同じですね。
 日本経済新聞なんか言うまでもないけど、最近は朝日新聞も社説やコラムを総動員して増税を応援している。増税イコール増収と完全に誤解している記事もあった。財務省から言われたことをそのまま書いたんでしょうね。あんたは給料を財務省から貰えよと言いたくなる。
江田 朝日と言えば、今年の2月に、三菱東京UFJが国債暴落を前提にした危機管理対策を策定したと1面トップで報じていましたよね。同様のシミュレーションは他のメガバンクが何年も前からやっているのに、それをあんなふうに大々的に報じる。あれを見た読者は、いよいよ国債暴落が起きるのかと思いますよ。これも財務省のマインドコントロールに乗せられた一例でしょうね。
高橋 財務省がメディアを封じ込めるのは実は簡単で、国税庁を動かせばいいだけのことなんですよ。実際、朝日新聞や東京新聞にも国税の調査が入ったようですが、国税が何を調べるかというと、記者の交際費です。いつ、どこで誰と会ったか、領収書などをもとにして店や取材相手などの反面調査をやっていく。すると、伝票と食い違った事実の一つや二つ見つかるんです。プライベートで使った証拠だってたまに出てくる。そして、それでアウトです。
 テレビ局のキャスターを落とすのも同様で、これをやられたら、テレビで財務省に対して威勢のいいことが言えなくなってしまう。
江田 まあ、財務省は一国の総理大臣をパペット(操り人形)にするくらいだから。いや、財務省は野田さんのことをパペットとも思ってないみたいですよ。これは本にも書きましたが、政治評論家の福岡政行さんが財務省幹部から、「あれは、操り人形ではなくて、〝パーなペット〟という意味です」と言われて驚いたという話があるくらいで。
■隠された試算データ
高橋 それで結局、この増税法案の見通しについて江田さんはどう見ますか?
江田 多少の紆余曲折はあるにしても、野田さんも自民党の谷垣禎一総裁も同じ運命にある。つまり、9月に民主党の代表選と自民党の総裁選があり、野田さんは増税法案を通せないとクビだし、谷垣さんは解散させられないとクビ。ですから表向きはともかく、これから民主・自民の増税大連立という流れになっていくでしょうね。
高橋 いや、もう手を組んでいるじゃないですか。先日、自民党がマニフェストに「当面、消費税率10%」を明記すると発表した。そしたら、さっそく安住財務大臣が「高く評価する」だって(笑)。これじゃ、もう完全に表談合ですよ。
江田 つまり、自民党も財務省のパペットなんですよ。谷垣さんはとても人柄のいいジェントルマンだけど、体の芯から財務省の言いなりです。
高橋 財務省から見たら、野田さんも谷垣さんも双生児なんですね。コピーみたいなものだから、あの二人が入れ替わってもわからない(笑)。
 それにしても、昨年の3・11以降、いろんな意味で国民の意識は変わったと思うんですけど、こうしてみると、政府も官僚も電力会社も以前のままで変わっていないですね。
江田 たとえば、原発を止めると電力不足になると相変わらず言われているけども、昨年夏に官邸で開かれたエネルギー・環境会議では実は6%の余裕があるという試算データが出ていたんですよ。ところが、このデータはまずいというので隠されてしまったんです。
高橋 電力需給については、たとえば夏場のピーク時だけ付加料金をつけることで電力需要を抑えるやり方もある。料金が高くなれば使用量が減る一方で、特定規模電気事業者(PPS)など売電する側は供給を増やすだろうから、計画停電なんかする必要がなくなるはずです。
江田 かつて日本人はオイルショックの危機を徹底したコスト削減と世界一の省エネ技術で乗り切った。今回の電力・エネルギー問題も、われわれの底力で乗り切らなきゃいけない。
 問題はそのときに、いろんな規制が手かせ足かせになって何もできないことですよ。電力・エネルギーだけじゃなく、福祉も農業もみんなそう。規制を撤廃するのにおカネはかからないのに、それがなかなかできない。
高橋 政治家というのは、票とおカネの既得権益を守ろうとするからね。
江田 そういう構造に加えて、いまは政治が思考停止状態だから官僚の言いなり。はっきり言って、野田政権は財務省に政権運営を任せないと1日たりとも機能しなくなっている。民主党は基本的な考え方すら真逆の人たちの寄り合い所帯のうえに司令塔がない。全体を見て調整できるのは、しいて言えば財務省です。したがって、政権運営を任せている以上、野田さんは財務省の機嫌を損ねるようなことはできない。きわめてわかりやすい構図です。
高橋 私の見るところ、いま世の中を動かしているのは、増税三兄弟だと思う。野田さんと谷垣さんと財務事務次官の勝栄二郎さん。
江田 で、誰がいちばんお兄ちゃんなの?
高橋 そりゃあ、勝さんでしょう。その下に双子の野田さんと谷垣さんがいるわけです(笑)。
・えだ・けんじ/1956年生まれ。みんなの党幹事長。旧通産省時代に橋本龍太郎首相の首席秘書官を務めた。近著に『財務省のマインドコントロール』がある
 ・たかはし・よういち/1955年生まれ。嘉悦大学教授。「霞が関埋蔵金男」の異名を持つ。『さらば財務省!』『「借金1000兆円」に騙されるな!』など著書多数
「週刊現代」2012年4月28日号より
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野田佳彦首相と谷垣禎一自民党総裁、財務省の勝栄二郎事務次官の“増税3兄弟”が世の中を動かしている 2012-04-21 | 政治 
 野田、谷垣、財務次官“増税暴走”の真相…官僚に政治家“陥落”
 ZAKZAK 2012.04.20
 民主、自民両党は消費税増税関連法案を審議する特別委員会を設置することで合意した。消費増税に突き進む両党を後押しするように有識者やメディアからも「国の財政再建は待ったなし」「社会保障の財源として消費税を使うべき」といった論調が目立つ。しかし、元財務官僚で嘉悦大教授の高橋洋一氏は「増税推進派のデマにだまされている」として、増税強行の危険性を指摘、官僚が政治家を思うがままに操る手口を暴露する。
 「野田佳彦首相と谷垣禎一自民党総裁、財務省の勝栄二郎事務次官の“増税3兄弟”が世の中を動かしている」。高橋氏は増税推進派をこうたとえる。
 野田首相は消費税増税に「政治生命をかける」と言い放ち、谷垣氏率いる自民党も次期衆院選のマニフェストで消費税率について「当面10%」と掲げた。
 高橋氏は「2人とも財務相経験者で、特にこれをやりたいということがないが真面目という点が似ていて双子のようだ。そして“長男”は勝財務次官だろう。ソフトな人柄でうまく2人を利用しているようにみえる」と評する。
 小泉政権と安倍政権で官邸にいた高橋氏は「官僚が政治家を“落とす”のは簡単だ」と明かす。
 その手口の一つが「ささやき作戦」。「政治家が街頭演説をする直前、官僚出身の秘書官や補佐官が演説のネタを提供する。“このままでは日本がギリシャになる”というフレーズはその典型。外で一度言ったことは取り消せなくなり、だんだん官僚の術中にはまる」というのだ。
 もう一つが「落とし穴作戦」。「国会答弁に自分たちの意向を反映した文言を忍び込ませる。答弁そのものは各省の課長が書くのが通例だが、ここに官僚出身の秘書官が付け加えるのです。最初は関係があると思わせないところにさりげなく、3回目ぐらいにズバリ自分たちの思うような答弁をさせる。その時点で政治家がいやだと行っても『以前にこう答弁しているので無理です』となる。一度はまると抜け出すのはたいへんです」
 “工作”の対象は政治家だけではない。「学者やシンクタンクのエコノミストらには政府の審議会委員のポスト、マスコミには独自ネタがおいしいエサとなる」と高橋氏は語る。
 こうした世論形成を進めた結果なのか、一度ならず、こんなフレーズを耳にしたことがあるだろう。
 「国の借金は1000兆円を超えており、財政再建は待ったなし」というものだ。
 財務省のサイトをみると2010年3月末時点の国の債務残高は1086兆円で、GDP(国内総生産)が約500兆円の2倍超。財務省は「主要先進国と比較して、我が国は急速に悪化しており、最悪の水準」(同省サイトから)としている。だから増税が必要、とつながるのだろうが、高橋氏は前提の数字がおかしいと反論する。
 「バランスシート(貸借対照表)をみると、資産も647兆円あり、差し引き372兆円というのがネット(正味)の負債。さらに資産647兆円のうち400兆円以上は現金や預金、貸付金など金融資産で、売却するのも簡単だ」
 ただ、財務省の発表によると、11年3月末時点の正味の負債額は前年の372兆円から417兆円に悪化している。本当に財政再建に役立つのであれば消費税増税もやむなしかもしれないが、ここにもウソがあるという。
 「税率を引き上げても税収が増えるとは限らない。実際に、1997年に消費税を3%から5%に引き上げた後、税収は増えずにデフレは深刻化、自殺者も増え始めた。財務省はアジア通貨危機が原因というが、危機に見舞われた韓国よりも日本の成長率が低いのだから、言い訳になっていない」
  こんな論調もある。「少子高齢化が進む日本で、社会保障の財源として使うのならばやむを得ない」というものだ。これについても高橋氏は「増税したい財務省と予算を大きくしたい厚労省が共同で作った理屈。社会保障は年金保険料で運営するというのが世界の流れだ」と批判する。
 「財政再建を本気でしたいのなら、円を安くして景気を良くし、GDPを増やして税収を増やすのが近道」(高橋氏)というが、財務省はなぜ増税にこだわるのか。
 「消費税導入が1989年、5%引き上げが97年。その後、期間が開いているので、引き上げに成功したら財務省では英雄になる」と組織の論理が背景にあると高橋氏。さらに「増税の際には、例外措置が適用される業界が出てくる。こうした業界は官僚の天下り先になる」と実益にもつながっていると指摘する。
 高橋氏は「現状のような低成長下で税率を上げても税収は増えないし、景気も悪くなる。本当の財政危機になってしまう」と警告する。増税3兄弟の暴走を止められるか。
 ■高橋洋一(たかはし・よういち) 1955年東京都生まれ。80年大蔵省(現・財務省)入省、理財局資金企画室長などを経て小泉内閣の総務大臣補佐官、安倍内閣の内閣参事官を歴任、郵政民営化や道路公団民営化に携わる。特別会計の「埋蔵金」の存在を指摘したことでも知られる。現在は嘉悦大教授、政策工房会長、今年4月から大阪市特別顧問。近著に「『借金1000兆円』に騙されるな!」(小学館101新書)。夕刊フジでコラム「2012『日本』の解き方」を連載中。
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国税局、消費税増税反対の最右翼「中日・東京新聞」を徹底調査/ 輿石東幹事長、メディアに「電波止めるぞ」 2012-03-13 | メディア 
 国税が東京新聞を徹底調査する「理由」
 現代ビジネス「永田町ディープスロート」2012年03月13日(火)
 通常国会で消費税増税についての論戦が本格化するなか、永田町と目と鼻の先にある日比谷公園前のビルでは、まったく別の緊張感高まる事態が起きていた。
「昨年夏から半年近くもの長きにわたって、中日新聞グループに名古屋国税局と東京国税局を中心とした大規模な税務調査が入っています。そうした中で東京新聞(中日新聞東京本社)が税務調査に入っている国税官から資料分析のために一部屋要求されたため、一部の社員の間では、東京での〝本格調査〟が行われるのではと緊張が走ったようです」(同社関係者)
 複数の同社関係者によると、今回の国税当局の徹底調査ぶりは異常で、同社記者らが取材相手との「打ち合わせ」や「取材懇談」に使った飲食費を経費処理した領収書を大量に漁り、社員同士で飲み食いしていた事例がないかなどをしらみつぶしに調べているという。
「実際に取材相手と飲食したのかどうか飲食店まで確認が及び、名古屋ではすでに社員同士で飲み食いしていた事例が見つかったようだ。一方で『これでは取材源の秘匿が危機にさらされる』と一部では問題視されてもいる」(同前)
 ここ数年、大手紙のほか、民放各局、出版社などが相次いで国税の税務調査を受けていることから、「たんに順番が回ってきただけ」と意に介さない向きもあるが、
「中日新聞グループは、野田政権がおし進める消費税増税に対して反対の論陣をはる最右翼。今回の徹底調査の裏には、国税=財務省側の『牽制球』『嫌がらせ』の意図が透けて見える」
 との見方も出ている。
 事実、中日・東京新聞は「野田改造内閣が発足 増税前にやるべきこと」(1月14日)、「出先機関改革 実現なくして増税なし」(1月30日)などの見出しで社説を展開、「予算が足りず、消費税率を引き上げると言われても、死力を尽くした後でなければ、納得がいかない」などと強く主張し、新規の読者も増やしてきた。それが今回の国税側の〝徹底攻撃〟で、筆を曲げることにならないといいのだが。
『週刊現代』2012年3月17日号より
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国税庁「小沢一郎 調査班」が極秘発足した/裁判行き詰まりなら「料調(リョウチョウ)」で/財務省が指令 2012-02-27 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア 
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「霞が関の大魔王」勝栄二郎危険極まりなし/内閣に「大増税」へと舵を切らせている 2011-10-05 | 政治
 あっという間に、どじょう鍋にされたノダ 「霞が関の大魔王」勝栄二郎危険極まりなし 高橋洋一×長谷川幸洋
 現代ビジネス2011年10月05日(水)週刊現代
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財務省の天皇 勝栄二郎事務次官と香川俊介官房長には逆らえない/野田政権は直勝内閣/メディア工作部隊2011-10-02 | 政治
  財務官僚たちの影響下にあるのは民主党政権だけではない。彼らは政・官・司・財・報に幅広く支配の手を伸ばしている
「増税」「宿舎建設」官僚のやりたい放題を許していいのか/勝栄二郎は小沢一郎を抑えつけ、好き放題やった2011-09-29 | 政治 
小沢一郎を落ち目と見切った登石裁判長/財務省首領 勝栄二郎が、内閣に「大増税」へと舵を切らせている2011-09-30 | 政治/検察/メディア/小沢一郎


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